IN/OUT (2018.12.30)

2018年最後の更新になりました。


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"Lingaa"18.12.24

キネカ大森で開催中の、インド映画の集中上映「インディアン・シネマ・ウィーク・ジャパン2018リターンズ」の一本、本国では2014年公開のタミル語映画を観てきた。主演は"SUPER ☆ STAR" Rajinikanth! 邦題は、そのまま「リンガー」。70年前の英国統治下のインドの村で建設されたダムを巡る因縁話である。Rajinikanthが病気療養から完全復帰した作品として知られていて(因みに、日本でもヒットした「ロボット」は、その前の2010年の作品)、地元での公開日は、臨時休業する企業があったほどの盛り上がりだったという。

主演:Rajinikanth 、監督:K.S. Ravikumar、音楽:A.R. Rahmanという、「Muthu」、「Padayappa」の鉄壁トリオの作品で、映画の隅々、全てが見事なまでのRajni映画だ。彼が、富と権力を持ちながらも人々のために尽くす黄金の心を持った偉人と、ちょっとお茶目なこそ泥の二役を演じるのもお約束なら、映画の途中で時代を遡って先祖(この映画の場合は祖父)の話がたっぷり展開するのもいつものパターン。アクション・シーンではVFXを駆使しながらも、何故か一番のクライマックスでチープ感が増してしまうところにも既視感を覚える。ラストの超強引なご都合主義は、場内から笑いが起きるほど。そして、インド国民の団結を熱く訴えかける道徳的なメッセージ(映画館の入り口で、有志の方々が、「これを服に貼って映画を観ると、より楽しめます」と、インド国旗のステッカーを配っていたが、正にその通り)。もう、嬉しくなるほどSuper Star映画。観たかったのは、これなのだ!と、興奮の174分間。

さらに豪華なのは、二人のヒロイン。現代パートのヒロインを演じるAnushka Shettyは、あの「Baahubali」のDevasena妃だし、70年前のパートのヒロインを演じるSonakshi Sinhaは「Dabangg」や「Akira」のヒンディー映画界の人気女優。

ただし、1950年生まれのRajniが、CG加工によって顔は不自然なまでにツルツルに、髪の毛はフサフサになっているところには違和感を覚える。もっとも、本人は、禿頭・お爺さん顔になった普段の姿を、そのままメディアに晒しているので、映画は作り物ということで割り切っているのだろう。観ている方も、映画が進む内に、結局は割り切るのだ。


コニカミノルタプラネタリア TOKYO18.12.29

コニカミノルタプラネタリア TOKYO有楽町マリオンにあったTOHOシネマズが日比谷に移転した跡に新たにオープンしたプラネタリウム「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」に行ってきた。

DOME 1とDOME 2、二つのシアターがあり、DOME 1の方は、最大8Kの高解像度ドーム映像が楽しめ、音楽ライヴや各種パフォーマンスの実施も想定した「多目的デジタルドームシアター」。DOME 2の方は、コニカミノルタが総力を結集したプラネタリウム。今回、行ってみたのはDOME 1。演し物は「オーロラの調べ(同時上映「細谷佳正の星空案内」)」

館内には、カフェやショップも併設されているのだが、超お洒落空間を想像していたのに比しては、ショボい感じもある。が、コニカミノルタという企業が、このような施設を運営しているという点については、色々思うところもある。いずにせよ、グッズ売り場の品揃えについては、もう少し、改善の余地がありそうだ。

さて、DOME 1に入り、シート(床置きされたビーズクッション)に座る。ほぼ、寝っ転がる体勢になるので、油断すると熟睡してしまいそうなのが、良くも悪くも、という感じだ。そして、上映が開始、まずは「細谷佳正の星空案内」。最新式の360度視界の画像の迫力は、想像以上。ただし、ドームスクリーンに投影するための「窓」がドーム上に数カ所有るのを気にしなければ、という前提付きになるのが惜しい。仕組み上、仕方ないし、見ている内に気にならなくなるのだが…。

子供時代に観たプラネタリウムの「学習教材的」な見せ方からは随分進歩しているなぁと思っている内に、プログラムは、メインの「オーロラの調べ」へ。アイスランドを舞台に、雄大な自然の映像とオーロラ発生のメカニズムの解説が、程良いバランスで提示される好プログラムだ。ナレーションは篠原ともえ。そして、音楽は姫神。元々は、シンセサイザー奏者、星吉昭のプロジェクト「姫神せんせいしょん」で、彼の死後、息子の星吉紀が引き継いだ音楽ユニットだ。日本のミュージシャンで、このプログラムの音楽を担当するのには最適な選択だと思う。というか、今回、どのプログラムを観てみようか考えた際、他が、久石譲やDREAMS COME TRUEの音楽がメインだったり、「若いアクターによる、演劇やライブパフォーマンスと星空生解説を融合」といった、個人的には面倒くさそうなものばかりだったので、この「オーロラの調べ」を選んだ(その時点で、このプログラムの音楽を姫神が担当しているいうのは調べきれなかった)のだが、大正解だった。

最新式のプラネタリウム体験は、かなりの好印象だったので、次は、DOME 2のガチのプラネタリウムの方にも行ってみなければ。


2018年を振り返る18.12.30

まず、印象に残った映画から。
圧倒的マイ・ベストは
「製作50周年記念『2001年宇宙の旅』70mm版特別上映」@国立映画アーカイブ
元々、大好きな作品だが、改めてその凄さを体感したのと同時に、シネコンやネット配信の隆盛で忘れられつつある「映画を観るという体験」自体のワクワク感を思い出させてくれた上映会だった。

何度も繰り返して観たのは、
「Baahubali: The Beginning / バーフバリ 伝説誕生 完全版」
「Baahubali 2: The Conclusion / バーフバリ 王の凱旋 完全版」
7回ぐらい観たのだが、その空前絶後の怒濤の映像迫力と熱いドラマ、そして、素晴らしいダンスシーン。何度観ても見飽きない。

そして、4回観たのが
「Bohemian Rhapsody」
映画としての出来は賛否有るが、ラストのLIVE AIDのシーンの昂揚感のためだけに通う価値がある。同時に、映画館における音響の大切さも思い知った。この作品を観るなら、立川シネマシティの極上音響上映か、チネチッタ川崎のLIVE ZOUNDに足を運ぶべきだ。

他に印象深かったのは、
「Grave」
「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri」
「The Shape of Water」
「Ready Player One」
「Avengers: Infinity War」
「Brigsby Bear」
「Wind River」
「Crazy Rich Asians」
「Searching」
「Lingaa」

美術展は、今年はあまり足を運ばなかったが、
「現代美術に魅せられて 原俊夫による原美術館コレクション展 前期」 「同、後期」
「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」@森美術館
「小瀬村真美:幻画~像の表皮」@原美術館
は、印象深い。

ライヴでは、
PFM @ ビルボードライブ東京
GIZMODROM @ オーチャードホール
CIRCLE '18 @福岡 海の中道海浜公園
MIKE STERN BAND featuring MAKOTO OZONE, TOM KENNEDY & SIMON PHILLIPS @ブルーノート東京
渡辺香津美 meets 村治佳織 vol.2@ 東京文化会館 小ホール
葉加瀬太郎 サマーフェス'18 ~50thanks evolution~ @葛西臨海公園 汐風の広場
清水ミチコ 幸福ライブ イン興福寺
The Best of Italian Rock Vol.8 Claudio Simonetti's Goblin" @CLUB CITTA'
KING CRIMSON UNCERTAIN TIMES JAPAN TOUR 2018@オーチャードホール
大貫妙子 welcome to my garden 2018 @キリスト品川教会グローリア・チャペル
などに興奮。

そして、2018年は、矢野顕子の傑作アルバム「ふたりぼっちで行こう」及び、傑作ライヴアルバム「AKIKO YANO TRIO featuring WILL LEE & CHRIS PARKER 10th Anniversary at BLUE NOTE TOKYO」発売の年としても記憶されるべき年である。名古屋ブルーノートや、仙台電力ホールに遠征したのも良い思い出だ。

こうやって振り返ってみると、中々、良い年だったな。



TVが壊れて、ほぼ一年。4K放送などの動向を見極めてからなどと考えている内に買い時を逸し、結局、10型のポータブルTVを使い続けていました。家中、どこでも持ち運べるので、バッテリーが3時間ほどしか持たない点を除けば、十分便利。さて、来年は、各メーカー 4Kチューナー内蔵モデルが出揃いそうだし、どうしようかな。