IN/OUT (2018.7.15) |
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猛烈な蒸し暑さが続いています。そんな中、出かけた六本木ヒルズには、大量のドラえもんが集結。隣のテレビ朝日の夏イベント関連と思われますが、毎年の恒例行事。私は、藤子不二雄の絵柄には苦手意識があるのですが(FもAも。同様に、手塚治虫もWalt Disneyも苦手。我ながらマイナー指向か…)、国境を越えたその浸透力には感心していまいます。 最近のIN"Jurassic World: Fallen Kingdom" (18.7.14)Jurassic Park"シリーズのリブート作、Jurassic World"の続編を観てきた。Steven Spielbergは製作で、監督は J.A. Bayona。これまで観たJ.A. Bayonaの作品、2007年の"El orfanato(邦題:永遠のこどもたち)"、2016年の"A Monster Calls(邦題:怪物はささやく)"は、どちらも渋い傑作だった。果たして、彼のダーク・ファンタジー的な作風と、ハリウッドSFX超大作の相性や如何に? 物語は、前作の直接の続編となっている。Chris PrattとBryce Dallas Howardも続投。前作で崩壊したテーマパーク"Jurassic World"は、今では立ち入り禁止の島となっているが、そこで火山活動が活発化。このままでは、恐竜たちは生き延びることが出来ない。という事でストーリーは始まるのだが、これだと、入念な準備を経てオープンしたはずのテーマパークが、実は間もなく噴火する休火山の島に作られていた、ということになり、かなりいい加減な設定である。 ただし、ストーリー展開がテンポ良く、その辺は気にならない。というか、かなり割り切った作り方になっている。悪役の性格設定に全く深味はなく、むしろ気持ち良いぐらいの悪者ぶり。そして、悪い奴は恐竜に食われちゃうというシンプルさ。 しかし、映画のキモは後半。舞台が島から離れた後にある。ここから、J.A. Bayonaの個性が発揮される。ただ、どうしてもファミリー向け大作映画という縛りがあるのか、ダークに撤しきらないところが、やや歯がゆい。 旧Jurassic Parkからは、Jeff Goldblumが再登場。例によってカオス理論で煙に巻いてくれる。映画のラストで彼が語る言葉によって、"Jurassic World"というタイトルが、単なるテーマパークの名前を超えた意味を持つところは、上手いなぁと思う。 あと、安定のT-Rex無双も、痛快。シリーズ映画として押さえるべきところを押さえた、安心感のある映画だった。 「渡辺香津美 meets 村治佳織 vol.2」@ 東京文化会館 小ホール (18.7.15)ジャズ・ギタリストの渡辺香津美と、クラシック・ギタリストの村治佳織の共演を観に、東京文化会館に行ってきた。昨年の「渡辺香津美 meets 村治佳織」が好評につき、Vol.2の開催となったわけで、私も二回続けての観戦である。 まずはバッハの無伴奏チェロ組曲からスタート。クラシック系の楽曲では、村治佳織がオリジナルのメロディーを奏で、渡辺香津美がアドリブを加える構成で、香津美氏曰く「村治さんの花畑の中を、虫が飛び回る」。 しかしながら、村治佳織も、渡辺香津美の元、即興演奏の腕を上げているということで、後半になるつれ、二人の音色の絡み合いはスリリングさを増していく。昨年も演ってくれた矢野顕子の"WATER WAYS FLOW BACKWARD AGAIN"を、今回も取り上げてくれたのが嬉しい。アコースティック・ギター二台でのアレンジ、カッコ良し。 第一部のラストは、渡辺香津美のソロで、Miles Davisの"Milestones"と、自身のオリジナル曲。休憩後の第二部冒頭は、村治佳織のソロで、教授の「戦メリ」!。さらに、映画音楽繋がりで「禁じられた遊び」。クラシックギターのド定番すぎて、むしろライヴで聞く機会が少ないようなこの曲を、しっかり聴けたのは嬉しい。 再び、二人が合流し、Michel Legrandの「シェルブールの雨傘」を渡辺香津美がアレンジした曲などが続く。そして、アンコールは、昨年も披露した"Stella by Starlight"と「川の流れのように」。 2年目と言うことで、昨年感じたような師弟コンビ感は後退し、徐々にジャズ・ギタリストとしても開眼しつつある村治佳織と永遠のギター少年 渡辺香津美ががっぷり組んだという印象が強まった。東京文化会館小ホールという箱が持つ雰囲気の良さも加え、実にクオリティの高いライヴ・パフォーマンスだった。 |