IN/OUT (2018.11.25)

鎌倉大仏グローバル会議で集まったメンバー11人を、鎌倉に案内してきました。9年前にも、同様のツアーを実施したのですが、その時と比べると観光客の数が激増していたことに驚きました。好天に恵まれた三連休の初日、ということもあったと思いますが、やはり、インバウンドの盛り上がりというのは本当だなと実感。そして、あまりの人混みに、疲れた…


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"Blue Note Tokyo 30th Anniversary presents CANDY DULFER"18.11.20

オランダ出身のサックス奏者、Candy Dulferの公演を観に、ブルーノート東京へ行ってきた。ちょうど一年前にこの会場で観て以来となる、

バックバンドは、ギター、ベース、ドラムス、キーボードが2人。そして、男性ヴォーカルが2人。まずは、彼らがステージに上がり、客席を煽った後、Candy姐さん登場。赤のレザー・パンツで決めた姿は、ベテラン・プレイヤーとなった今でも相変わらずカッコ良いし、キュートさも保っていると思う。

昨年のライヴでは、AKAIのEWI 4000Sというウインド・シンセサイザーをヴォコーダーとして使うなど、変化球的なプレイも披露していたが、今年は、終始、ゴリゴリのダンスナンバーで攻めまくるパフォーマンスだ。圧倒的な肺活量に支えられたヴォーカルとサックス・プレイ。そして、彼女を長年サポートしているギタリスト Ulco Bedのプレイも光る。

後半は、観客席に降り立ち、総立ちとなった観客の間を、ガンガン吹きまくりながら練り歩き、さらに場内を熱くする。必ずしもダンス・ミュージックが得意では無い私も、問答無用で盛り上がってしまうステージだ。ブルーノート東京を満員にした観客全員を「火曜の夜から、CrazyなParty People」に変貌させてしまう姐さん、恐るべしである。

なお、この日、自身のバンドを率いたライヴのために来日中のWill Leeもブルーノート東京を訪れたそうで、Candy姐さんとのツーショット写真がTwitterにアップされていた。この後、Will Lee's Super Groupのライヴも観に行く予定の私としては、なんだか嬉しいのである。


"Muthu"18.11.24

"Super Star" Rajinikanth主演の大ヒット作「ムトゥ 踊るマハラジャ」の日本公開20周年を記念した、4K & 5.1chデジタルリマスター版上映を観てきた。

私とインド映画の出会いは、1995年に搭乗したエア・インディア(ムンバイ-ナイロビ線)の機内サービスだった。当時の機内ビデオは、オンデマンド・サービスでは無く、強制的に見せられたようなものだ。日本語字幕が無く、ストーリーが良く分からないが、どう考えても、雰囲気は緊迫したアクション・シーンなのに、次の瞬間には沢山の男女が歌って踊り始める…。そのような映像が延々と続くインド映画のパワーに衝撃を受けたが、積極的に観るようになるには至らなかった。そして、その3年後の1998年、渋谷のシネマライズで公開され(本国での公開は1995年)、日本にインド映画ブームを巻き起こしたのがこの作品だ。当時の私が記した感想には「ごくたまに、一本だけ観るから楽しめるのだろう。インドの本当の凄さは、「ムトゥ」が特別な作品なのではなく、この手の映画が何千本と作られ続けている、ということだ。そのマンネリ具合は吉本新喜劇どころの騒ぎではない。こういうのを続けて観るのは、はっきり言って苦行となるのだ。」とある。まさか、その後、自分がインド映画、特にRajni映画の大ファンになるとは想像できていなかったのだ。

さて、久しぶりに観た"Muthu"。映像も音響も、極めて雑な編集だし、ストーリーの工夫も乏しいと思う。それでも、Rajniの若々しい表情とヒロインMeena嬢の可愛らしさは、とても魅力的だし(20年後の今もお二人とも活躍中だが、ルックスは年相応に変わっている…)、A.R. Rahmanによる音楽のクオリティは高い。何より、全編に溢れる多幸感の熱量は、他のインド映画を寄せ付けないハイレベル。配給会社が付けたキャッチコピー「見る"極楽浄土"」は、まさに秀逸だ。この魅力に気づかなかった20年前の自分の不明さを恥じるばかりだ。


"Sorcerer"18.11.24

William Friedkin監督の1977年の作品、邦題は「恐怖の報酬」。公開当時は、北米以外では(監督に無断で)30分カットされたバージョンが上映されたのだが、このたび、Friedkin監督自ら、複雑に絡み合った権利関係を解決し、4Kデジタル・リマスターしたノーカット完全版を製作。各国で上映されているものが、このたび、日本でも公開された。1977年の公開時に観ていなかったが、その評判は聞いていた私も、早速、観てきた。

元々は、1953年に製作されたフランス映画のリメイク作である。南米のジャングルの奥地にある油田の爆発事故を消火するため、多額の報酬と引き換えにニトログリセリンをトラックで運搬することになった4人の男を描く。彼らはそれぞれ、訳あって本国を離れ、ジャングルに囲まれた荒んだ街で暮らす男達である。ちょっとした振動で爆発するニトログリセリンを積んだトラックは、ジャングルの悪路、崩落寸前の吊り橋、巨大な倒木、反政府ゲリラなど、様々な障害を越え、油田を目指す。4人の中でも主人公格のRoy Scheiderが、まさにハマり役。

Friedkin監督は、4人が母国を追われることになった背景から、彼の特質であるドキュメンタリー・タッチの映像でじっくり描き出す。そして、ジャングルのシーンの荒々しさは、強烈な緊張を観る者に強いる。あそこまでの荒々しさは、Friedkin監督のことだから、特撮には頼らず、リアルに撮影したからではないか、という気がする。

さらに、この映画を印象づけるのは、ドイツのバンド Tangerine Dreamによる音楽だ。そのシンセ・サウンドが、ジャングルを呪術的恐怖に満ちた魔境のような雰囲気に変える。

ということで、徹頭徹尾、緊張感に満ちた、濃い作品だった。


"WILL LEE'S SUPER GROUP featuring JEFF YOUNG, OZ NOY & CHARLEY DRAYTON"@コットンクラブ18.11.25

矢野顕子トリオでお馴染みのベーシスト、Will Leeが率いるバンドの公演を観に、丸の内コットンクラブに行ってきた。Willの他に、ギターにOz Noy、キーボードのJeff Young、ドラムスにCharley Draytonという強力布陣である。なお、ヴォーカルは、Will LeeとJeff Youngの二人が担当。

今年、Willのプレイを観るのは、矢野顕子トリオ桑原あいのトリオに次いで三度目となるが、これまでが、共演者という位置付けだったのが、今回はリーダー。服装こそ、他のメンバーがラフな格好なのに対し、Willだけは黒のストライプのズボン・白のシャツにベストというシックな装いだが、彼のお茶目なキャラクターを全開に、好き放題、飛ばしている感じだ。演奏中のアクションも、観客とのコミュニケーションも、とても楽しい。もちろん、Willだけでなく、メンバー全員が、凄いテクニックや様々な奏法を次々と繰り出しながらも、とても楽しそうにプレイしているのが印象的だ。特に、穏やかな笑顔のまま、あまり表情を変えず、オーバーなアクションも無しでギターを弾き倒すOz Noyがカッコ良し。

演奏曲は、自分たちのオリジナルだけでなく、The Beatles(Eight Days A Week)、The Beach Boys(God Only Knows)、Jimi Hendrix(Drifting)、James Brown("Cold Sweat"のレゲエ版)、Ray Charles(I Got A Woman)など、幅広いカバーを超絶技巧でアレンジ。

この日は、1st、2ndの2ステージを観ることが出来たが、この日が5日間続いたコットンクラブ公演の最終日。その最終セットとなる2nd showは、まさに熱演。実力の有る渋い大人のやんちゃぶりがカッコ良いステージに、大満足だ。



鎌倉報国寺中国からの参加者だけで無く、オーストラリア、タイ、マレーシアからの参加者も標準中国語(Mandarin)で会話している姿を見て、今後、グローバル言語としての中国語の存在感は、英語に肉薄していくのだろうな、とも実感したツアーでした。