IN/OUT (2010.12.26)

昔は、2010年なんて「SF的な未来」だと感じていたのに、あっという間に最後の日曜日。未来じゃなくて現実として、色々とあった一年でした。


in最近のIN

"Kick-Ass"10.12.25

Mark Millarのグラフィックノベルの映画化作品を観てきた。

主人公のDaveは、冴えない高校生。何の特技もない彼が、正義感だけで覆面ヒーローになってみる。キック・アスと名乗り、悪者にボコボコにされながらも立ち向かう姿はネットで話題に。そんなアマチュアのスーパーヒーロー=キック・アスが、本気でギャング団に復讐を図る覆面親子、ビッグ・ダディとヒット・ガールに出会い、物語は本気のバイオレンスへ流れていく。

何よりも、キャスティングが見事だ。主人公は、超能力を蜘蛛から授からなかったPeter Parker = Spider-Manという感じだが、その青春っぶりは、Peterよりもずっと健全なような気がする。そんな彼を演じるAaron Johnsonは、"Nowhere Boy"で、若き日のJohn Lennonに扮していたそうだ。その映画は未見だが、きっと似合っていたんだろうなと思わせる青春演技だ。一方、自分を罠にはめ、妻を死に追いやったギャングに復讐するため、娘を殺人マシーンに仕立て上げたマッドな父親=ビッグ・ダディに扮するのが、実生活でも筋金入りのアメコミ・オタク(しかも、変態)のNicolas Cage! 娘を特訓するシーンは、まさに彼の変人ぶりがはまっている。そして、小学生でありながら、悪人を殺しまくるヒット・ガールを演じたChloe Moretzが素晴らしい。全世界のアメコミ好きが萌えたに違いないキュートさだ。しかし、ローティーンの女の子にこんな演技をさせるとは、ハリウッドは鬼畜である。

冷静に見るととんでもない殺戮劇(実際、暴力描写も半端じゃなく、R15+指定。ということは、完成した映画をChloeちゃんも観られないのか?)なのだが、最終的には見事な青春ヒーロー物になっていて、見終わった後は爽快。くどくならない笑いのセンスも優れていて、実に良く出来た映画だった。


The Year of Cakes 201010.12.26

今年も、趣味としての菓子作り継続中。かなり味は安定してきたと思うが、レパートリーがあまり拡がらなかったか。手先の器用さを要求される物は相変わらず苦手だ。来年はもっと新しい物も試してみたいところである。

10年1月3日作 10年1月24日作 10年2月7日作
10年2月14日作 10年2月21日作 10年2月28日作
10年3月7日作 10年3月14日作 10年3月21日作
10年4月4日作 10年4月11日作 10年4月18日作
10年4月25日作 10年5月9日作 10年5月23日作
10年5月30日作 10年6月6日作 10年6月13日作
10年6月27日作 10年7月4日作 10年7月11日作
10年7月18日作 10年7月25日作 10年8月1日作
10年8月15日作 10年8月22日作 10年8月29日作
10年9月12日作 10年9月19日作 10年9月26日作
10年10月3日作 10年10月10日作 10年10月17日作
10年10月24日作 10年10月31日作 10年11月7日作
10年11月14日作 10年12月5日作 10年12月12日作
10年12月19日作


ということで、2010年のINを振り返ってみる。

映画では、
* 映像美の、"The Imaginarium of Doctor Parnassus"
* 圧倒的な感動。"Invictus"
* 小品ながら見終わってからもずっと記憶に残る、"Up in the Air"
* 再見ながら、Rajni兄貴はやっぱり最高!『ヴィーラ〜踊るONE MORE NIGHT!』&『チャンドラムキ 〜 踊る!アメリカ帰りのゴーストバスター』
* ラスト12分間に興奮した、"Le concert"
* 筋金入りのB級魂。"Machete"
* そして"Kick-Ass"
やはり、"Invictus"が突出していると思うが、今週観たばかりの"Kick-Ass"も良かった。そして、作品としての評価はともかく、その後、DVDも買って繰り返し観てしまったRajni兄貴は、個人的主演男優賞。

コンサートでは、
* Marty Friedmanを従えての「天城越え」が最強。"2010 阿密特/張惠妹世界巡廻演唱會"
* Patの狂気に瞠目。パット・メセニー《オーケストリオン》
* 問答無用のエネルギー。ワールド・ビート2010[スタッフ・ベンダ・ビリリ特別公演]
* ビッグバンド全員が超絶技巧!MICHEL CAMILO BIG BAND -CARIBE-
などが印象深い。
もちろん、ベストは、追っかけツアーを敢行した矢野顕子の「ここが音楽堂!」弾き語りツアーになるが。

今年も原美術館にはお世話になった。「ヤン フードン - 将軍的微笑」「WILLIAM EGGLESTON: PARIS - KYOTO ウィリアム エグルストン: パリ−京都」「ヤン富田 Concert at Hara Museum of Contemporary Art」「崔在銀 展 - アショカの森」"An Evening of Odissi Dance at Hara Museum"という充実の企画と、カフェダールのアメリカン・レモネードにくつろがしていただいた。

来年も沢山のINに出会いたいものです。