IN/OUT (2010.9.12) |
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日の射す角度が、大分低くなってきて、日差しの様子は秋めいてきたのに、まだ暑いっす。 最近のIN「崔在銀 展 - アショカの森」 (10.9.11)ソウル出身の芸術家、崔在銀(Jae-Eun Choi)の展覧会を観に、原美術館へ行ってきた。 彼女は、1953年、ソウル生まれ。東京に在住し、草月流の華道を学んだ経歴があるそうだ。この展覧会が、日本の美術館では初の個展となる。 入り口を入ってすぐの部屋にあるインスタレーション「アショカの森」から始まり、部屋毎に写真やビデオが展示されているが、美術館全体が森になってしまったような感じの、統一感のある展示になっている。全体に色使いは抑えられ、部屋によっては真っ暗闇だったりする。この森は、暗く、別のスケールの時間が流れているような深さのものなのだ。そして、その中に迷うことが、とても心地よい。 意識的に窓を開け、裏庭の木を見せる部屋もあれば、部屋の隅の見落としてしまいそうな暗闇の中に、幻想的な明かりが射す展示があったりして、全体的な作り込みが素晴らしい。こういった世界の作り込みは、華道の精神が生きているということなのだろうか。 原美術館の常設のインスタレーション、奈良美智の「My Drawing Room」。すっかり見慣れてしまったと思っていましたが、この時期、庭から聞こえる蝉の声と一緒に鑑賞すると、子供の頃の「夏休み感」を強烈に呼び起こされるというのも、今回の発見。 |