IN/OUT (2011.1.9)

年末年始は、遠出もせず、普段の三ヶ月分ぐらいのテレビをまとめて見たり、本を読んだりで終了。以前から気になっていた有川浩の「阪急電車」もこの機会に読了。舞台となっている阪急今津線は、七年間、ほぼ毎日使っていた時期があったので感慨深く読めました。もっとも、ウェルメイドなライトノヴェルという印象の本文は、彼女の作品を二度と手に取る事は無いだろうというものでしたが…


in最近のIN

"Unstoppable"11.1.7

Tony Scottの新作を観てきた。

危険な化学物質を満載した貨物列車が無人で暴走。向かう先には住宅密集地が。果たして止めることができるのか、というワン・アイディアの映画だが、Tony Scottらしいスピード感溢れる演出とスタイリッシュな映像で、観ている間は画面に釘付け。まったくダレることない98分間に大興奮。監督の剛速球の演出が冴えまくった作品だ。

ただし、一日ほど置いて、落ち着いて思い出してみると、実は内容は乏しかったりする。基本的には、走っている列車を止めるだけの話である。その方法にしても、奇天烈な作戦がある訳ではない。むしろ、主人公の二人じゃなくても、もっと早い段階で誰か別の人が止めることもできたのでは? という気がする。夫婦の危機、親子の情愛、無能な会社幹部などのサイド・ストーリーも、薄っぺらな描き方だ。

それでも観客をねじ伏せる剛腕演出と、出演者達の男気溢れる演技が気持ち良い。ベテラン機関士を演じるDenzel Washingtonは、まさに鉄板の演技。司令室で的確な判断を下すRosario Dawsonも良い感じだ。

さらに個人的にはもう一点。Hootersが巧い感じに使われているところに高得点である。



映画のスタッフやキャストを調べる時に、圧倒的な情報量を誇るのがIMDb。便利に使っていたのですが、最近、日本からのアクセスの場合、映画タイトルを邦題のローマ字表記にしてくれるという、超勘違いしたサービスになっているようです。たとえば、"Unstoppable"のページに表示されるタイトルは、"Ansutoppaburu"。この映画に出演しているChris Pineの代表作は、"Sutâ torekku"(もちろん、"Star Trek"のこと)。このサービスを考えた奴、馬鹿か?