IN/OUT (2017.12.31) |
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2017年の最後の更新です。 最近のIN「L'ULTIMO BACIO Anno 17『AFTER SCHOOL HANGOUT "Year End Party 2017"』」@恵比寿The Garden Hall (17.12.26)AFTER SCHOOL HANGOUTの公演を観に、恵比寿The Garden Hallに行ってきた。彼らの公演は、これまでもブルーノート東京などで観ているが、今回は矢野顕子がゲスト出演。2017年最後のコンサート観戦にふさわしいイベントだ。 AFTER SCHOOL HANGOUTは、林立夫と沼澤尚、二人のドラマーが立ち上げたプロジェクトで、お二人の他に、ギターの鈴木茂、キーボードの森俊之、ベースの沖山優司、ヴォーカル&ギターのLeyonaと高橋幸宏がメンバー。主に、彼らが学生時代、放課後に夢中になっていた'60~'70年代にかけての洋楽カヴァーを演奏している。今回は、矢野顕子と田中和将 from GRAPEVINEをゲストに迎えての公演。 ホールのホワイエでは、例によって物販に心血を注ぐ鈴木茂氏の姿(先週行った矢野さんのコンサートにゲスト出演されたときも物販に気合いを入れていた…)。 第一部が開演。Trafic、Procol Harum、Neil Young、Bob Dylanらのカヴァー曲が続く。このバンド、単なる洋楽コピーではなく「カヴァー」という事に拘っているわけで、名曲に名うてのミュージシャン達の味付けが加わっているところがミソ。もっとも、私は、この辺りのオリジナルは守備範囲では無かったので、曲名やアーティスト名が分からない曲が多い(聴いてすぐに分かったのは、二部で演ったThe Young Rascalsの「Groovin'」とNeil Youngの「Helpless」ぐらい)。それでも、すっと耳に入ってくる心地よさ。 因みに、MCは、主に林立夫。ツッコミ役がユキヒロという感じ。林氏の「歌うことは医者に止められている」発言や、鈴木商店いじりなど、先週の矢野さんのコンサートでのMCが伏線になったネタも多く、これもまた楽し。 20分の休憩を挟んで第二部。最初の4曲ほどは、ユキヒロもドラムを叩き、林立夫&沼澤尚と共に、トリプル・ドラムになる。ただし、三人のバトルということにはならず、同じリズムを奏でる余裕の演奏(林氏曰く、まさに高校生バンド風)。それなのに、ダブル・ドラムの時とは一段違う、熱いグルーヴが伝わってくるプレイ。この何気ない凄さこそ、ベテラン・ミュージシャンの味だ。そして、ゲストのGRAPEVINE 田中和将が登場。大ベテラン勢にすっかり溶け込んだ(ベテランからは「田中ちゃん」と呼ばれていた)演奏で会場を熱くする。 田中氏がはけて、いよいよ矢野さん登場。まずは、Neil Youngの"Helpless"をユキヒロとデュエット。なんだか、ユキヒロの声が、一段と良く出ているように聞こえる。二人の仲の良さが表れているようだ。さらに、もう一曲、キーボードを弾きながらLaura Nyroの"Stoned Soul Picnic"。カッコ良い曲だ。特に、間奏での二人のキーボーディスト、ピアノ・サウンドの矢野さんとオルガン・サウンドの森俊之氏の掛け合いが心地よい。この後、矢野さんがはけて、スタンダード・ナンバー "Blue Moon"で本編終了。アンコールには、ゲスト二人も登場し、皆でThe Beatlesの"Revolution"。永遠の高校生達の余裕と遊び心溢れるサウンドが、実にカッコ良く響くイベントだった。 2017年を振り返る (17.12.31)まず、印象に残った映画から。 美術展では、大型の展示に見応えのあるものが多かったが、特に ライヴでは、 そして、2017年、最も印象深かったのは、矢野顕子と上原ひろみの公演を、色々な会場で観ることができたことだ。東京近郊以外の場所に出向く小旅行感とライヴの楽しさの相乗効果で、どれも印象深い。 上原ひろみは、大阪や名古屋まで観に行ったし、 矢野顕子は、八ヶ岳高原、長野、郡山、金沢などで観戦 さらに、そのお気に入りのお二人が一緒にツアーをするという、私としては夢のような企画で、静岡、大阪、名古屋、札幌へ。また、このツアーの東京文化会館二日目と、昭和女子大学人見記念講堂での演奏は、過去、何度も観てきた矢野顕子のライヴの中でも、飛び抜けて凄いパフォーマンスだったと思う。 こうやって振り返ってみると、中々、良い年だったな。 一方、2017年最大のガッカリは、Microsoftが、ついにWindows Phoneを諦めたこと…(セキュリティホールやバグの修正はするものの、新機能の開発を予定していないと、幹部が明言)。来年は、私にとって、これまで避けていたAndroid元年となりそうです。 |