一応、正月休み。既に、休み明け後の仕事を考えて憂鬱になったりもしてますが…
最近のIN
ポルトガルの二人の芸術家、映画監督のペドロ・コスタと、彫刻家のルイ・シャフェスが組んだ企画展を観に、原美術館に行ってきた。「無」というタイトルは、二人が敬愛する映画監督、小津安二郎の墓碑に刻まれた文字に触発されたもの。
映像作品が5点と彫刻作品が5点。二人が実際に原美術館を見てプランを練ったそうだ。確かに、二人の作品がただ並んでいるのでは無く、美術館の元個人邸宅だった空間と一体となって初めて、全体が完成するという印象だ。
ただし、一見、分かりづらい展示でもある。特に、ペドロ・コスタの映像は、固定されたカメラで、黒人男性が暮らしているアパートの一室を延々と映すだけだったりして、意図が読み取れない。幸い、訪れた時、美術館スタッフによるギャラリー・トークが開催されていて、その映像の背景(アフリカの西にある火山島からなる国、カーボベルデからの移民の話)を聞くことができ、理解が深まった。空間そのものを感じ取ってもらいたいということかもしれないが、この辺の説明は、どこかに掲示しておいても良いと思う。
なお、常設展示の奈良美智「My Drawing Room」が、今年も期間限定のクリスマス・ヴァージョンになっている。これも楽しい。
ま、とにもかくにも一年終わり。来年も素敵なINを集めたいものです。
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