IN/OUT (2012.7.29)

ロンドン・オリンピックが開幕。普段、特にスポーツ好きという訳じゃ無くても、やはり盛り上がってしまいます。それにしても、曲のサビの部分だけを繰り返し繰り返し繰り返しオンエアすることの無神経さに、NHKの人は気づくべきだと思います。風、吹き過ぎ。


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「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト featuring Anthony Jackson & Simon Phillips」12.7.25

上原ひろみ・ザ・トリオ・プロジェクトの演奏を聴きに、ブルーノート東京へ行ってきた。彼女の公演は、矢野顕子との共演も含め何度も観ているが、このトリオでの演奏は、昨年の東京国際フォーラム以来だ。

運悪く、この日は出張が入っており、会場に辿り着いてゲットできた整理番号は65番。かなり後になってからの入場で、座席は後ろの角。ドラムスのSimon Phillipsの姿は全く見えず。前の人の姿勢次第で、Anthonyの顔、もしくはひろみ嬢の背中のどちらかが見えるという、視覚的には厳しい座席だったが、いざ演奏が始まれば、そんな不満は吹き飛んでしまう。それぐらい、凄い演奏だった。まさに最強のトリオだ。

還暦を迎えたばかりのAnthonyが奏でるコントラベース・ギター(6弦ベース)は、まさに唯一無二の音色。これが、バンド・サウンドの土台として存在感をアピール。そこに、ジャズよりもむしろロック・ドラマーの印象が強いSimon Phillipsのドラムスが重なるリズム隊は、超強力。そこに、彼らを遙かに凌駕するようなパワーを小柄な身体から発散させピアノを叩き続けるひろみ嬢が加わる。超高速なプレーだけど、全くブレなし。三人が丁々発止の駆け引きを展開する様は実にスリリング。もちろん、ハードなパートだけでなく、しっとり聴かせるところでは素敵なアンサンブルを聴かせてくれる。

私の大好きなソロ曲"Haze"も素晴らしかったが、その後の本編ラストに披露した新曲 "Move"が実に格好良かった。目覚ましの音(ひろみ嬢が、この世で唯一苦手な音だそうです)で始まる一日をイメージした曲は、圧倒的なテクニックとノリで観客を熱くする見事なロック。立ち見もぎっしり、超満員のブルーノートが全員でスタンディング・オベーション。その後に響いたアンコールの手拍子は、この会場で聴いた中では一番力強く鳴り響いていた。

無理してでも行って良かったと心から思えるライヴで、観客側も完全燃焼、という感じだった。



これから、一週間の夏期休暇突入。特に大型企画は無いのですが、休暇明けのタイミングで仕事が大変になることが目に見えているので、せいぜい夏バテしないように英気を養わねば。