IN/OUT (2012.1.8)

今年は短めの正月休み。完全なる寝正月の後、さあ、仕事再開。

と思いきや、いきなりの三連休で出鼻をくじく成人の日の日付は、変えるべきだと強く思う、今日この頃です。


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"Jean-Michel Othoniel: My Way"12.1.8

Jean-Michel Othoniel原美術館の新しい展覧会を観に行ってきた。

1964年、フランス生まれのJean-Michel Othonielの、25年の歩みを網羅した回顧展「My Way」は、昨年、パリのポンピドゥー・センターで20万人を動員。今回、原美術館の空間に合わせて、再構成した展示となっている。

Jean-Michel Othoniel作品の多くは、ガラス玉を連ねた造形だ。それが部屋一杯に吊されていたり、普段は何も置かれていない裏庭の木にかけられていたりして、かつて邸宅だったこの美術館のスペースを活かした工夫がされている。鮮やかな色彩、あるいは金属光沢をまとったガラス玉は、それだけで単純に綺麗で、美術館全体が華やいだ雰囲気に包まれている。

しかし、細部を見ると、そこには生命・エロスといったモチーフがあるようだ。見応えのある展示なのだが、まだ開催して間もない三連休の中日ということで、かなりの混雑。もうちょっと空いたときに再訪したいところだ。Jean-Michel Othoniel

なお、今回の展示は、写真撮影が許可されているようだ。入場時、特に説明が無かったので、館内で撮影している人を見てムッとしていたら、逆にこちらが知らなかっただけで、気まずい思いをしてしまった。(そこからカメラを取り出したけど、動揺して、いまいちブレた写真に…



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"El Bulli: Cooking in Progress"11.12.29

天才シェフ、Ferran Adriàが率いるレストラン El Bulliに密着したドキュメンタリー映画を観てきた。邦題は「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」

スペインのロセスという町にあるエル・ブリ。全45席しかなく、営業は一年の内、半年だけ。一方、世界中から集まる予約件数は年間200万。液体窒素や真空ポンプなどを駆使した革新的な料理を提供する店だったらしい(2011年7月30日で営業終了)。

営業していない半年、何をやっているかというと、翌シーズンに向けたメニューの開発・研究というから驚く。映画は、その様子からスタートする。プロフェッショナルの仕事ぶりが映し出されるのだが、ナレーションが全く無い。これが、やや辛い。下手にナレーションを付けてしまうと、安っぽいTV特番とか、NHKのプロフェッショナル何たらみたいな雰囲気になってしまうような気もするが、淡々とその場を映す映像だけでは、ちょっと眠くなる。

そして、半年間の研究と試行錯誤の末、新シーズンのオープン。ここからは、描写のテンポも上がり、面白く観られるようになってくる。Ferran Adriàが目指すのは、単に美味しい料理では無く、客に感動と驚きを与えられる皿。スタッフへ厳しい指示を飛ばしながら、その場でも次々アイディアを出し、進化していく料理。3時間で35品が出されるというコース料理は、見たことの無いようなものばかりだ。

プロフェッショナルの仕事現場の緊張感は見応えがあるのだが、「映画」として大上段に構えすぎているような気がした。やはりナレーションというか、もう少し説明があっても良かったと思う。また、料理の数々があまりにも革新的すぎて、味の想像がつかない=凝っているのは分かるけど美味しさが伝わってこない、というのも、皮肉なところだ。



どことなく龍に見えるような雲ということで2012年。通販で買ったスチームモップが、ちゃんと動作してくれないなど、いきなりのトラブル続きだったりしますが、ここから何事も上向きになってもらいたい/していきたいところです。