IN/OUT (2012.6.24) |
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会社で使っているPCはノートタイプ。ただし、自席で作業をする時は、外付けのディスプレイとキーボードをつなげています。これまで、USB接続のキーボードだったのを、無線に変更(Viva! Logitech)。机の上がかなりすっきりしました。ディスプレイが無線接続できる日も、いつか来るのでしょうね。 最近のIN"Midnight in Paris" (12.6.23)Woody Allenの新作を観てきた。 婚約者の家族と共にパリを訪れた主人公が、真夜中のパリで1920年代にタイムスリップ。そこで、フィッツジェラルド夫妻、ヘミングウェイ、ピカソ、ダリ、マン・レイ、ルイス・ブニュエルらと出会い…、というお話。 とにかく、チャーミングでロマンチックな映画だ。若干、教訓めいたところもあるが、説教臭くは無い。Woody Allenらしい、成金趣味や衒学的な奴らへの悪意も満載だが、その表現はオブラートにくるまれていて、品が良い。 次々と登場する、1920年代のパリに実在した有名人たちに扮した役者たちのそっくりぶりも楽しい。風貌だけでなく、いかにも彼らが言いそうな言葉と口ぶり。どれだけニヤリと出来るか、Woodyに試されているようだ。 主演は、Owen Wilson。これまで、騒々しいコメディアンという印象だったのだが、この映画では、良い感じに脂っこさが抜けた佇まいで驚いた。若い頃なら、Woody自身が演じていたような、饒舌で、気が弱そうだけど、なぜか度胸はあるという主人公を軽やかに演じている。 ラストの余韻も心地よく、さらに、エンド・クレジットの最後まで神経の行き届いた職人技。Woody Allenのこれまでの作品で最高の興行成績を挙げたというのも納得の好作品だ。あと、劇中、主人公がブニュエルにヒントを与えたことになっている 「皆殺しの天使」、是非、観てみたくなった。 「近代洋画の開拓者 高橋由一」 (12.6.24)「鮭」でお馴染み、高橋由一の作品展を観に、東京藝術大学大学美術館へ行ってきた(看板の文字、「画」の一部が赤くなっているが、ここにお名前「由一」が!)。 実際、「鮭」しか知らない画家だったのだが、明治時代、洋画を日本に普及させるため精力的に活動した姿を紹介したいという、企画者の熱意が伝わる展示だった。 彼が生まれたのは、江戸時代。初期の自画像は、まだチョンマゲ姿である。やがて西洋から伝わった油絵を学んだ彼は、洋画を日本に伝えるという使命感に燃えて活動を始める。「鮭」のような写実的な静物画だけでなく、ターナーを思わせるような風景画や、「油絵は半永久的に保存できるので、(将来、色褪せる)写真よりも優れている」という信念で取り組んだ肖像画など、幅広い作品を残していく。さらに、この展覧会には、それらの膨大な作品だけでなく、彼が残した文献や素描帳など、多くの資料が展示されている。螺旋状の塔の中に絵を飾るという美術館構想など、その先見性に驚かされる物も多い。 もちろん、目玉の展示は「鮭」。それも三匹。藝大所蔵の重要文化財指定の物の他に、山形美術館寄託の物と、笠間日動美術館の物。彼は、何度もこの題材を選び、さらに弟子も同様の絵を残したため、かなりの数の「鮭」が存在するそうだ。吊された新巻鮭の絵を展示するために、背景をわざわざ木の柱にして3本並べた、拘った見せ方にも企画者の熱意が溢れているようだ。 展示のラストは、東北地方の道路開拓工事の記録を残すため、実際に東北新道を歩いて描いた128点もの石版画。はっきり言って、全部を熟視するには多すぎるし、ちと退屈。ここまで来ると、企画者の熱意が暴走してしまったような気もするが、それもまた、意気に感じるところである。 音声ガイドの解説も分かりやすく構成されていて、自分としては、色々な発見があった。非常に充実した美術展だった。 しかし、代償として、使い慣れた英語キーボードから、日本語キーボードに変更することになってしまいました。絶対に、英語キーボードの方が使いやすいと思うのだけど…。ロジクール社、日本でも英語版キーボードを取り扱ってくれると、さらに好きになるのになぁ。 |