IN/OUT (2011.12.25) |
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冬の矢野顕子強化月間、締めとして、鎌倉&八ヶ岳高原遠征編。
最近のIN"Paul" (11.12.23)宇宙人をネタにしたコメディ映画を観てきた。邦題は「宇宙人ポール」。 イギリスのオタク二人組が、アメリカ旅行にやってくる。目的は、米国版コミケみたいなイベントへの参加。さらに、エリア51やロズウェル等、UFOオタクの聖地を巡るドライブ。しかし、その途中、ヒッチハイクしてきたのは本物の宇宙人!というお話。 その宇宙人の名前が、Paul。長年、軍の施設に秘密裏に拘束されていた彼は、流暢な英語を話す、というか、典型的おしゃべり米国人という感じ。実は、米国のポップカルチャーにも多大な影響を及ぼしていて、「E.T.」のアイディアは、彼がSpielbergに電話して教えてあげていたのだ! オタクが宇宙人を助けるという展開は、あの傑作、"Galaxy Quest"と似ている。あの作品が"Star Trek"への愛に支えられているのに対し、"Paul"は、全編、SpielbergのUFO映画へのオマージュだ。 ボンクラ・オタクには、とても楽しいネタがぎっしりと仕込まれていて、笑いどころ満載。おそらく、繰り返し観れば、見落としていたネタがまだまだ見つかりそうな感じだ。しかし、単なるオタク向けコメディに終わらず、アメリカを旅する主人公を英国人にすることで、米国文化への皮肉を際立たせているところが巧いと思う。 軍の施設から脱走したPaulを追い詰めるのは、エイリアンの敵役にはこの女優しかいないというあの人。個性的な大女優という地位に上り詰めた人だと思うが、こういう作品("Galaxy Quest"にも出演していましたな)に、出オチ的な笑いを提供する役柄で出演してくれるのが、好感度大である。 2011年のIN (11.12.25)ということで、今日が今年最後の日曜日。一年のINを振り返ってみる。 映画で印象に残ったのは、まず、"Hereafter"。3.11さえなければ、今年のベストにしたいところだが、リアルな津波災害を目の当たりにした今となっては、冒頭の津波のシーンを観るのが耐えられないと思う。良い映画なのに、残念。 他に、"Antichrist"と"Black Swan"の狂気溢れる映像、"The Disappearance of Alice Creed(アリス・クリードの失踪)"の緊迫感、"Super 8"と"Paul"の楽しさも印象に残る。 しかし、それらを押さえて、今年のマイ・ベストは、"Source Code(ミッション:8ミニッツ)"。Duncan Jones監督のセンスの良さ、素晴らしい。 音楽方面では、今年は、YES、Kate Bush、矢野顕子と、私の大好きなミュージシャンの新作が出そろうという奇跡の年だった。そんな中でも、やはり、矢野顕子×上原ひろみの"Get Together -LIVE IN TOKYO-"が、そのクオリティで突出している。CDだけでなく、ライヴ・レコーディングにも参加したし、二人のツアーも三公演観ることが出来たが、ただただ、凄くて深い、としか言いようが無い。結局、矢野顕子関連のライヴは、ゲスト出演も含めると19公演に参戦。 上原ひろみの公演も、矢野顕子との共演以外にも数公演出かけたが、中でも異色の「笑福亭鶴瓶×上原ひろみ SPECIAL LIVE #3 "NOW/HERE"」」は、珍しいチャレンジを楽しむことが出来た。 そんな中、今年の一曲に挙げたいのは、ROCK IN JAPAN FES.で聴いた、yanokamiの新曲「Don't Speculate」。ライヴ直前のハラカミ氏の急逝を乗り越え、矢野顕子一人で演奏したこの曲の力強さ、本当に心に迫る物があった。 美術館関連だと、原美術館でのProjection Mapping + Performance Vol.1「白夜 -BYAKUYA-」、「ヨコハマトリエンナーレ」、あと、普通の展覧会では無いのだが「アール・デコの館 −東京都庭園美術館建物公開−」などが興味深かった。 もう一つ、カメラを新調したのも今年の大きなトピック。何年かぶりに写真を撮りたい熱が高まった。 最後に、今年も製菓研究は継続中。 映画観たり、音楽聴いたりしていた一方で、今年は、日本でも、世界でも、個人的にも、大きな出来事が有った一年でした。「明日も今日の延長線上の一日が訪れる」なんてことは、誰にも保証できないということを突きつけられたような気がします。 2012年、のど元を過ぎた熱さを忘れないような日々にしたいと思う今日この頃です。 |