矢野顕子リサイタル 2010 冬


三公演中、鎌倉に行くことができました。
誤りのご指摘や追加情報等あれば、送っていただけると助かります。


button 12月20日(月) / 鎌倉芸術館小ホール

buttonセットリスト

  1. PRESTO
  2. 電話線
  3. SOMEDAY
  4. David
  5. いい子だね
  6. 愛がたりない
  7. 塀の上で
  8. 恋愛宣言
  9. いい日旅立ち
  10. 椰子の実
  11. GREENFIELDS
アンコール
  1. ひとつだけ
  2. ごはんができたよ

buttonレポート

舞台袖の扉を開けたとたんに、けつまずいて登場した矢野さんだが、最初のピアノの音が響くや、一気に雰囲気が高まる。何度来ても、本当に響きの美しいホールだし、丁寧なPAがなされている。

「PRESTO」、「電話線」、「SOMEDAY」、「David」と冒頭から好きな曲の連発。その後のMCでは、前日の松本公演に向かう中央線が、人身事故で遅れた話で散々盛り上がり(鼻をつまんで車掌さんのアナウンスを物真似するほど)、その流れで始まった「いい子だね」では、曲の途中で再び語り始めたばかりか、立ち上がって「連結の渡り板の所に乗っかる姿」を再現したり、非常ベルを鳴り響かせた状況を説明するなど(事件は広尾で起きたらしい。消防車は来なかったそうです)、自由奔放過ぎる演奏。楽しい。

次の曲は、ご本人も「存在を忘れていたが、ファンからのメールで思い出した」という「愛がたりない」。本当に久しぶりに聴く曲だが、これぞ、懐かしのアッコちゃんポップスの王道と呼べそうな良い曲だと実感。

羽田の国際化に絡めた喋りから入った「塀の上で」が、また素晴らしい演奏。「いい日旅立ち」の弾けぶりも凄いことになっていたし、やはりライブで聴く機会の少ない「街」のような渋い選曲もあり、本編ラストの「GREENFIELDS」も白熱のパフォーマンス。

やはり、ここのピアノの音色が素晴らしいのだ。矢野さんもピアノを弾くこと自体が楽しくてしょうがないという感じなのだ。結果、どの曲も、後半になるとアドリブがどんどん入り、それに引っ張られるように歌唱も素晴らしくなるという好循環。矢野さんは、スタッフに「今日はご機嫌ですね」と言われたそうだが、本当にピアノ演奏も、歌唱も、いつも以上に自由な雰囲気でありながらテンションも高く、とても楽しくて良いコンサートだった。さらに、最近、ライヴで披露する機会が少なかった曲を沢山取り上げてくれたのも嬉しい。というか、今日のセットリスト、私的には最強である。

とにかく、このホールと矢野さんの相性は抜群のようで、いつも他会場とはひと味違う演奏となるようだ。ただ、昨年も書いたが、このホールの空調の問題か、館内の空気が乾燥しすぎているようなのが、唯一、困りものだ。

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