IN/OUT (2009.12.27) |
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矢野顕子強化月間、公演4本+イベント1本で、無事終了。とりあえず、前売りチケットを無駄にすることなく終わって良かったものの、仕事面では各所にしわ寄せがあったかも、の一ヶ月でもありました。 最近のIN上原ひろみ「プレイス・トゥ・ビー」日本ツアー、ブルーノート東京公演 (09.12.26)上原ひろみのソロ公演を観に、ブルーノート東京へ行ってきた。 これまで彼女のライヴは、バンド「Hiromi's Sonicbloom」の公演や、矢野顕子との共演は観てきたが、ピアノ・ソロはこれが初めてだ。それも、小さめのハコでの演奏ということで、期待が高まる。因みに、矢野顕子のコンサートでいつも見かける人達を、この日も多数見かけた。矢野ファンのハートもしっかり掴んでいる上原ひろみ嬢なのである。 それにしても、圧倒的な音数を繰り出す彼女のパフォーマンスはいつ見ても凄い。私の席からは、彼女の指が見えなかったので、一体、どんなことをすればあんな音が出るのか、全く見当が付かないほどだ。その代わり、彼女の顔が良く見える角度だったので、演奏に没頭し、時には顔をしかめ、時には笑顔で、唸り、歌い、立ち上がり、飛び跳ねる、その表情と動きを堪能することができた。 ただ、私の場合、その驚異的なテクニックが、必ずしも魂を深く揺さぶるとは限らない、ということを彼女の演奏から感じることもあったりする。バンドの場合は、ロック的な展開の中で忘れてしまうのだが、ピアノソロだと、そういうところが少し目立つかな、というのがステージの前半だった。しかし、後半になるにつれ、ひろみ嬢の演奏の白熱ぶりは壮絶な次元に突入し、私のひねくれた感想などねじ伏せるパワーで迫ってきた。やっぱり、凄いわ。会場も大いに盛り上がり、演奏後はスタンディング・オベーション。 これで、今年のライヴは見納めだが、最後に良いものを見せていただいた。 The Year of Cakes (09.12.27)2009年は、製菓にハマった一年でもあった。 きっかけは、クレジットカードのポイントでフードプロセッサを入手し、電動調理器具の便利さに目覚めたことだろうか。勢いでクイジナート製のハンド・ミキサーも購入し、試してみると、手作業では大変な泡立て作業が、驚くほど楽(ただし、クイジナートのミキサーは、騒音も半端じゃないが)。そこから、あれこれやり始めた。菓子作りは、理科実験のような面白さがあるし、素材(パーツ)を選び、組み合わせるという、自作PCやオーディオ、あるいはレンズ交換式カメラに通じる興味深さがあると思う。さらに、型や道具に凝り出すと、非常に奥深く楽しめるものだ。 5月頃から、ほぼ毎週末、作ってきたのが、これら。手先の不器用さ故、凝ったデコレーションを要する物は無理だが、焼きっぱなしで構わない物なら、ある程度のクオリティは確保できているように思う。ただし、コスト・パフォーマンスは極めて悪いのである。
ということで、2009年のINを振り返ってみる。 映画は、豊作だったと思う。「Obsluhoval jsem anglického krále(英国王給仕人に乾杯!)」、「The Life Before Her Eyes(ダイアナの選択)」、「Slumdog Millionaire」、「The Wrestler」、「Inglourious Basterds」あたりが印象深いが、一本選ぶなら「The Life Before Her Eyes」だろうか。 コンサートでは、矢野顕子のさとがえると金沢出前が、やはり突出して凄かったが、Michel Camilo Trio、CANDY DULFER with SHEILA E.にも圧倒された。 あと、原美術館と森美術館にも、ずいぶん楽しませてもらった一年だった。 来年も、願わくば、沢山のINに出会える余裕があってもらいたいものだ。 |