IN/OUT (2009.5.10)

見知らぬ電話番号からの不在着信が何度か携帯の履歴に残っていました。ちょうど、移動中などで取れなかったのですが、まあ、関係ないだろうと放っておいたままにしていました。

が、「米国方面から成田で入国した人の新型インフルエンザ感染追跡調査で、確認が取れない人が多数」とのニュースを聞いて、もしかしたら、その関係の電話だったかも、という気がしてきました。


in最近のIN

"CANDY DULFER with special guest SHEILA E."09.5.9

オランダ生まれの女性サックス奏者、Candy Dulferの公演を観に、ブルーノート東京へ行ってきた。

1990年のデビュー当時、その美貌と、父親も有名サックス奏者という血統の良さで注目を浴びた彼女も、すっかりベテランである。ただ、私は、彼女の活動を熱心に追いかけてきたわけではない。今回、ライヴに足を運んだのは、ゲストに、女性パーカッショニスト、Sheila E.が参加するからだ。Sheila E.も、1984年のデビューだから、すっかりベテランだが、最初の大ヒット曲"The Glamorous Life"のミュージック・ビデオで見せた、シンバルをハイヒールで蹴り上げる姿は、今でも鮮烈に目に焼き付いている(あの姿に悩殺された男子は私だけでは無いはず)。とは言え、Sheila E.に関しても、最近の活動ぶりは知らなかったので、果たして、現役バリバリの熱い競演が見られるのか、はたまた熟女コンビの小遣い稼ぎ公演なのか、やや不安もあった。

土曜日の2nd Show。1stが長引いたとのことで、やや遅れての開始。まず、バックバンド、

  • トランペット:Jan van Duikeren
  • キーボード:Ronald Kool
  • ベース:Manuel Hugas
  • ドラムス:Kirk Johnson
  • ギター:Ulco Bed
  • キーボードとヴォーカル:Chance Howard

がステージに上がり演奏を開始。そして、サックスを吹きながらCandy登場。「イチッ、ニッ、サンッ、シッ」の掛け声で本格演奏スタート。

予想以上に演奏が熱い。曲によって、黒人女性ヴォーカルのLeonaも参加し、ソウルフルなファンク・ミュージック大会だ。あのAnthony Jackson, Cliff Almond を擁するさとがえるトリオの白熱の演奏ですら、微動だにせず聞き入る客がほとんどで、静かな客層という印象のブルーノート東京だが、今日ばかりは、皆、ノリノリ。これだけ場内が「揺れる」ブルーノートは初めてだ。

非常に分かりやすい英語でジョークを交えた曲間の語りも、Candyの親日家ぶりを示すようで、このままでも十分に素晴らしい雰囲気のステージだ。

そして、後半、ついにSheila E.登場。後ろのカウンター席で観ていた私のすぐ前を通って舞台に向かったのだが、歳を重ねられたとはいえ、間近で見ると、美しい。

最初は、比較的落ち着いた曲調から入ったが、やがて演奏が白熱。そして、Sheila E.が腕を振り上げるやいなや、弾かれたように場内総立ち。こんなブルーノート、いよいよ初めてだ。そのカリスマ性と華のあるソロで、すっかりCandyを喰ってしまった感じもある。

大盛り上がりで迎えたアンコール。"SAX-A-GO-GO"では、Sheila E.はマイクを持って客席に降りてくる大サービス。そして、まさかまさかの、"The Glamorous Life"。この演奏、デビュー直後のアイドル的に騒がれていた時代よりも、確実にエネルギッシュなプレイだと思う。Candy Dulferとのコンビネーションもばっちり。二人とも、そこいらの小娘には出せない迫力を見せつけてくれ、まだまだ現在進行形のミュージシャンだ。実に熱いライヴだった。



ということで、連絡つかずにすいません。元気です。