IN/OUT (2009.7.5) |
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日曜日を潰しての職場の研修。忘れ物を一度取りに戻ったため、余分なタクシー代を使う羽目になり、散々なスタートでした。 最近のIN"The Wrestler" (09.7.4)Mickey Rourke主演、Darren Aronofsky監督の映画を観てきた。 Mickey Rourkeが演じるのは、80年代に大人気を誇ったプロレスラー。20年経った今も、ボロボロの体を抱えながら現役を続けているが、その舞台は、WWEのような大手団体の試合ではない。当然、プロレスだけで生活が成り立つわけもなく、トレーラーハウスに住み、スーパーマーケットでアルバイトをする日々。一人娘との関係も冷え切っている。 長年の無理がたたり、心臓のバイパス手術を受けた彼は、一時、引退するのだが、不器用に生きて来た彼にとって、現実の世界は辛く、周囲の人との絆も深まらない。リングの中にしか居場所がないことに気づいた彼は… この物語の主演に、Mickey Rourkeを選んだ時点で、企画の勝利と言えるだろう。当然、観客は、長いブランクを経て、近年カムバックした俳優としての彼と、彼が演じるプロレスラーを重ね合わせて観ることになる。そして、そういった残酷とも言える視線に見事に応えきったRourkeの演技の深さ。ラスト近く、彼がリングに向かう辺りから、エンディングに流れるBruce Springsteenの曲まで、涙、流れっぱなしである。 歩く人物を後ろから手持ちカメラで追う、独特のカメラワークが効果的。脇を固めるMarisa Tomeiや、Evan Rachel Woodの演技も見応えがあり、しみじみと良い映画であった。 なお、90年代初頭のNirvanaの大ヒットにイマイチ馴染めなかった自分には、グッと来る台詞があり、これでまた、涙10%増量という感じである。 研修所の近くのスーパー・マーケットで、自宅近くの店とは3割ぐらい安く売られていたパクチーを購入し、少しは元を取った気になったのを研修の成果と考えるのは、間違いですね。 |