使ってみると、操作は簡単なものの、それほど時間が短縮される訳じゃなし。買うものが少しだけで、かつ、有人のレジに列ができている時以外は、使用する必然性が見いだせません。私と同意見の人が多いのか、セルフチェックレジの稼働率は極めて低いように見えますが、あれじゃ、店舗側も人件費削減になってないんだろうな。
Quentin Tarantino監督の新作を観てきた。
Tarantinoが戦争映画を撮ると聞いて、最初はあまり期待していなかった。硝煙と土埃の中、汗臭い男どものドラマが繰り広げられる戦争映画は、元々、私の好きな分野ではない。そこにTarantinoのバイオレンス描写が加われば、暑苦しさ倍増だろうし、歴史的真実という縛りがドラマの展開を制約してしまう、と思っていたのだ。しかし、さすが世界中の映画オタクのヒーロー、Tarantino。第二次大戦中、ナチス占領下のフランスを舞台にしながら、オフビートな戦争映画の快作、もしくは怪作に仕上げてきた。
2時間半を越える大作だが、どのシーンも異様なテンションの高さで、まったく飽きさせない。ただ、例によって、一見、無意味に見えるお喋りが延々続くシーンが続出する演出は、ストーリーの流れという点ではマイナスだと思う。結果、ヒロインの復讐劇も、Brad Pitt率いる「バスターズ」の活劇も、いまいち起伏に欠ける感じがする。
しかし、そんな欠点も、監督が注ぎ込んだエネルギーの前では、どうでもいいことに感じられる。ご都合主義に溢れたハリウッド映画なら最後まで生き残るであろう人物も、あっさり殺しながら、史実を無視して物語は意外な方向に暴走。クライマックスの巨大な顔(Giant Face)の笑いに、映画オタクTarantinoの真髄が溢れ、終わってみれば、いつものTarantino印。外国人観客の多い六本木の映画館では、ラストシーンと同時に拍手が起こっていたが、それも納得。
この映画の大きなポイントは、ヨーロッパの多言語状況を、見事に活かしたことだろう。これまでのハリウッドでは、ドイツ人将校が活躍する映画でも、フランスの貴族の物語でも、当たり前のように、英語が話されていた。しかし、この映画では、登場人物それぞれが、それぞれの言語で喋り、ドイツ語、フランス語、英語、そしてイタリア語が飛び交っている。戦争という緊張状況の中、何語を理解できるかが生死の境目となっていたことを、とても有効に使っている。驚くべきは、その四カ国語全てを流暢に使いこなすChristoph Waltzの演技だ。一方、英語以外はアメリカ訛りのカタコト・イタリア語しか知らないのにイタリア人に変装するBrad Pittのふてぶてしい演技も見事。
ということで、とても満足度の高い映画だったのだが、個人的には、この映画の最大の名シーンは、ヒロインが復讐に備える姿。バックに流れるのは、David BowieがGiorgio Moroderと組んだ大傑作 "Cat People"!!。オリジナルは1982年の映画"Cat People"の主題歌だったが、もう、"Inglourious Basters"の、このシーンのために作られたのではないかと思えるほどのハマリぶり。この部分だけで、大満足なのだ。
この駅前スーパー。やや無用の長物感のあるセルフチェックレジ導入以上にトンチキなのが、新装した総菜・デリコーナーのキャッチフレーズです。近くにオフィスが多いので、家庭向けよりもサラリーマンの昼食などがメインのターゲットになっているからでしょうか? 「スタイリッシュなビジネス・パーソンのための…」。そんな、浮ついた文句を並べず、値下げしてくれ。