湯布院公演にのみ、行くことができました。
8月4日(月) | 大分県湯布院町 空想の森 artegio |
8月5日(火) | 佐賀県杵島郡北方町 北方町中央公民館 |
8月6日(水) | 熊本県熊本市 熊本市産業文化会館 |
コンサート前日、会場となる空想の森 artegioを訪れてみた。想像していたよりも、ずっと小さな美術館だった。展示スペースは、実質ワンフロアだけだが、「音楽」をテーマに統一感ある作品が陳列され、建物自体の魅力とあいまって、居心地の良い空間になっている。ここで、アンリ・マティスや デイヴィッド・ホックニーの名画に囲まれて矢野さんの演奏を聴くのかと思 うと期待が高まる。
さて、当日。18:30から整理番号順に入場。会場は、フロア中央部に陳列されていたオブジェが片付けられ、入り口側に、ピアノが置かれている。床に直置きなので、後方の人は見づらいかもしれない。もちろん、壁面に飾られている絵画はそのままなので、コンサート会場としてはちょっと不思議な雰囲気だ。前方3列は床に座布団の席になっている。私は、その後ろ、椅子席の二列目、矢野さんの正面の場所を確保した。
定刻の19時、黒のノースリーブの矢野さん、二階から階段を降りて登場。まずは、この時期の出前らしく、夏の歌。コンサート用ではない会場だが、音響の具合は良好。さすがのプロの仕事である。
2曲目、「CHILDREN IN THE SUMMER」(熱演!)の後、MC。 大分空港から、ホーバークラフトに乗ってみたかったというご当地ネタ。その後のMCでは、弾き語りの際の選曲について、「いいかげん」ではなく、「良い、加減」とのご発言。つまり、その日の体調や気分に影響される、 本当の意味での"organic"なものだということで、本日は、日中、何度もにわか雨が降った由布院らしく、雨の歌が多くなったようだ。
ピアノ演奏も歌唱もとても熱が入っているように思う中、 なぜ温泉地では、必ず饅頭を売っているのか?知っている人は、メールを。などなど、これまた出前ならではのトークも交えつつステージは進む。「恋は桃色」のピアノや、「塀の上で」の熱唱ぶりも印象深いが、「雷が鳴る前に」では、ちと涙腺が…。この曲でぐっときたのは、私としては初めてのことだ。
くるりの「春風」は、NYでは演奏したが、日本では初演だそうだ。
本編ラストは「在広東少年」。 これがまたすごい演奏で、ぞくぞくした。
アンコール。スタッフへの感謝の後、「それだけでうれしい」、そのまま切れ目無しに「どんなときも どんなときも どんなときも」が続くという展開。これで、すべて終了。
今日が出前三連戦の初日なのに、こんなに飛ばしてよいのか、と、ご本人も言っていたが、確かに絶好調という感じのパフォーマンスだった(歌詞は怪しかったが…)。何よりも、これまでのライヴでおなじみの曲も、すべて、ピアノ演奏や歌唱に、新しい工夫を試みているところが、素晴らしい。この後の二公演を見られないのが残念だが、このような特別な会場で素敵な公演を成功させたスタッフの皆さんと矢野さんに感謝。
千春さん、土肥さん、市川さん、ありがとうございました。