SMA 50th Anniversary presents
矢野顕子 & 奥田民生「ラーメン★ライダー」

2024年9月21日


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奥田民生(guitar

会場が女子大学の講堂ということで、前日から緊張されていたとのこと。時に前川清、時に忌野清志郎を憑依させながらの熱演。ざっくばらんな会話の中にも、矢野さんへのリスペクトが溢れていました。

矢野顕子(piano

ソロ・コンサートでは全く緊張しないのに、2人での公演にはすごく緊張しているとのこと。バックに回ったときの、ブルーズ・バンドのピアノ弾きという雰囲気の演奏がカッコ良し。くだけた会話の中にも、奥田さんへのリスペクトが滲み出ていました。

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  1. インストゥルメンタル
  2. ふりむけばカエル
  3. さすらい
  4. 海猫(奥田民生
  5. Money Song
  6. --------------
  7. 野ばら矢野さんソロ
  8. すばらしい日々矢野さんソロ
    --------------
  9. あなたとわたし
  10. 2 CARS(井上陽水奥田民生
  11. フェスティバル(奥田民生
    --------------
  12. おとうさん奥田さんソロ
  13. イージュー・ライダー(奥田民生 / 奥田さんソロ
    --------------
  14. 白から黒(奥田民生
  15. 股旅(ジョンと)
  16. ひとつだけ
  17. 大迷惑(ユニコーン
  18. ラーメンたべたい
アンコール
  1. アオモリドライブ〜ヒロシマドライブ

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奥田民生氏とは、これまでも何度も素晴らしい共演を見せてくれている。個人的には2000年の渋谷ジァンジァン が、超印象的だ。果たして、あれから24年経った今回も、ユニコーンの、あの難曲にトライするのか?

会場は、音響の良さ・ピアノ(Steinway)の良さで、矢野さんもお気に入りの昭和女子大学人見記念講堂。舞台上、向かって左にピアノ、右に奥田氏用のギターがセットされている。開演前には、様々なミュージシャンのラーメンにちなんだ曲(トミタ栞「ラーメンウォーアイニー」、広瀬香美「ラーメン地球号」、NGT48「ラーメンワンダーランド」などなど)が流れている。世の中には、随分と沢山のラーメン・ソングがあるものだ。

18時開演。お二人揃って登場し、奥田氏のアコースティック・ギターと矢野さんのピアノが、ブルージーなメロディーを即興的に奏でていく。この公演は、2人のミュージシャンの共演でありがちな、それぞれのソロをたっぷり披露した後、最後に共演曲を、というパターンでは無く、ガッツリ2人の共演を聴かせて、ソロは少々という構成とのこと。これは嬉しい。

そして始まったのは「ふりむけばカエル」。奥田氏が1番のリードを取る。意外なことに、この選曲は奥田氏の希望だったとのこと。そして、奥田氏の代表曲にして矢野さんもカヴァーしている「さすらい」。やはり、2人の相性、バッチリだ。バンドのピアノ弾きという風情の矢野さん、私は大好きである。

ふたりぼっちで行こう」で共作・共演した「父」に続いては、多分、矢野さんと共演するのは初めての「海猫」。そして再び2人の共作「Money Song」。

ここで奥田氏は退場し、矢野さんのソロ・コーナー。しかし、しっかり奥田氏の曲を2曲採り上げる。どちらも熱演だったが、特に「すばらしい日々」のソロを、人見記念講堂の素晴らしい音響で聴けるとは!実に沁みる……。

奥田氏が戻り、「ふたりぼっちで行こう」では前川清氏が歌った「あなたとわたし」。実は、奥田氏、前川氏のことが好き。この曲でもコブシを効かせていたようだと思っていたら、演奏後、「リハーサルでは、この3倍はビブラートを掛けていた」とのこと。

続く、「2 CARS」と「フェスティバル」は、過去の矢野さんのライヴで共演経験ありの作品。

そして、奥田氏のソロ・コーナー。1曲目は、「矢野さんの作品の中でも、めっちゃ好きな曲」ということで、まさかの「おとうさん」。子供の詩に曲を付けた「ただいま。」収録作品だ(同名の曲が2つあるが、おおたに まさひろさんの詩、”米屋”の方)。あまりにも意表を突いた選曲だ。ほぼ、アドリブで演ったそうで、キーを変えて2回披露。楽しい。そして、もう1曲は、コンサート・タイトルに因んで「イージュー・ライダー」。

矢野さんが戻り、「白から黒」。矢野さんのコーラスが絶品。曲の背景になっている童謡「やぎさんゆうびん」の話で盛り上がった後、いよいよ、ラスト・スパート。奥田氏が激しくかき鳴らすギターと共に、矢野さんがスタンディングで「股旅(ジョンと)」。次は奥田氏がスタンディングで「ひとつだけ」。扉の色は白で歌うなど、オリジナル重視かと思いきや、結局、清志郎風に引っ張られる奥田氏。その熱唱の余韻に浸る間もなく、お待ちかねの「大迷惑」!おふたりの共演とくれば、この曲は外せない。大いに盛り上がった後の締めは「ラーメンたべたい」。矢野さんのライヴでの、様々な工夫を凝らしたアレンジとは一線を画した、男の食欲!というストレートな熱唱。素晴らしい。

アンコールは、奥田氏のYouTube企画「カンタンカンタビレ」に矢野さんが参加して宅録された「アオモリドライブ」と、その広島版「ヒロシマドライブ」をミックス(元は、奥田氏がChar氏へ提供した「トキオドライブ」。これを、ゲスト・ミュージシャンがお国言葉で歌うのを宅録するというシリーズ)。これまた楽しい演奏で、全て終了。

超実力者のふたりが、自然体(のように見えるが、相当、リハーサルもされたのだろう)で、ハイ・クオリティのパフォーマンスを繰り出す、素晴らしい企画だった。出し惜しみ無し、という感じのセットリストも嬉しい。また、このライヴはフジテレビTWOにて生中継されていたのだが、それに対して、特に進行中に触れることは無し。それでも、終演は予定通りの19時58分。こういったところも、さすがのプロフェッショナルだと感じた。今回は、ふたりが所属するレコード会社SMAの50周年記念ということだが、是非、51周年、52周年と、恒例企画にしていただきたいものだ。

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