地区 | 公演日 | 開演 | 会場 |
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東京 | 12月4日(金) | 18:30 | 府中の森芸術劇場 どりーむホール |
愛知 | 12月8日(火) | 19:00 | Zepp Nagoya |
大阪 | 12月11日(金) | 19:00 | NHK大阪ホール |
東京 | 12月13日(日) | 18:00 | NHKホール |
経験を重ね、出す音は深みが増した分、シンプルになってきたところなど、矢野さんとの共通点多し。変な曲しか好きじゃ無いところも…
今回のメンバーで、唯一、物販コーナーにグッズを並べず、音楽のみで勝負というストイックさで、リズムを支えます。
羽根飾りのブローチでお洒落に決めつつ、礼儀正しい受け答え。ダンディさが際立ってます。
15曲目「変わるし」は、別の英語詞の曲とつなげての演奏だったのですが、詳細、調査中です。すいません。
20回目の記念のさとがえるは、昨年に引き続き、TIN PANのメンバーと共演。過去のさとがえるコンサートを振り返る充実のパンフレットに、江口寿史氏によるパフパフ。恒例の甜茶飴。それらを入れるのにピッタリのトートバッグと、ツアーグッズも充実。
私の席は、舞台に向かって右端。矢野さんからは最も遠い。ということで、今回は、Tin Pan、特に鈴木茂さんをじっくりと見るという感じになった。
2曲目「そりゃムリだ」。テクノ色の強い「Welcome to Jupiter」収録曲も、見事にバンドの音にしてしまうのが、さすがだ。
「抱きしめたい」は、オリジナルでは大瀧さんがボーカルだったのだが、矢野さんの無茶ぶりで鈴木茂さんとのデュエットになったそうですが、見事に決まってました。
新曲「ピース オブ チェンジ」のピースは、平和のピースじゃ無く、チェンジも変化のことじゃ無い。「小銭一枚」の意味の英語詞。ちょっとしたドラマ仕立ての歌詞になっています。
そして、前半の山場は、なんと言っても「行け柳田」。当時のプロ野球事情(6時からラジオ中継。試合開始が6時半で、TV中継は7時から始まっていたなど)を、若い人向けに解説した後、始まった演奏は、懐かしのアレンジを、見事にバンドで再現。歌詞に出てくる巨人軍の打順は、38年前のまま。と思っていたら、後半、糸井重里氏に教えてもらったという最新オーダーも披露(長野選手のことは「ながの」(正しくは ちょうの)と読み間違えてしまいましたが…)。いやぁ、名曲ですね。
20分の休憩後、まずは、細野さん・矢野さん・鈴木さんが三人並んで椅子に腰掛け、「皆が笑顔になる」スタンダード曲を。その姿は、CS&Nか、はたまたアルフィーか。そして、珍しく矢野さんがウクレレを手にして「相合傘」。リラックスした感じでの細野さんとのデュエットが良い感じ。
続いて、矢野さんのソロで二曲。ここでも、CDではテクノ色の強い「Welcome to Jupiter」を、ピアノ・ソロでカッコ良く決めてくれました。
バンド再登場後は、畳みかけるように迫力の演奏が続き、本編ラストは「ひとつだけ」。私は、今回のような、最後の「ららら」のところをしっかり聴かせてくれるアレンジが大好きだ。
アンコールは、最初は細野さんと、しみじみしたデュエット。Tin Panの三人の中でも、やはり、細野さんとの相性が突出していると感じる。そして、最後に、会場も巻き込んでの「風をあつめて」で締めくくり。
昨年と同じメンバーと言うことで、実は、事前の期待はそれほど高くなかったのだが、いざ、行ってみると、昨年よりも確実にレベルアップした演奏で、嬉しい驚きだった。
いよいよ、ツアー最終日。この日の模様は、2016年1月16日にBSスカパーで放映されることが決定。さらにCD音源化も決定したそうだ。
そういった背景もあってか、1曲目から、素晴らしいクオリティの演奏だ。特に、矢野さんのヴォーカルが、ご本人の喉の調子も絶好調。PAのバランスも見事で、素晴らしい出来だ。バンドのサウンドも、府中に比べると、すっかり仕上がった感じがある。矢野さんだけで無く、「氷雨月のスケッチ」や「抱きしめたい」での鈴木茂氏の気合いも凄い。
嬉しいことに、最終日になって、急遽「香港Blues」が追加になるというサプライズ。急な追加でも、楽々弾きこなしてしまうTin Pan & 矢野さんの演奏力が、やはり凄い。
休憩前、ラストの「行け柳田」で、さらに驚愕のサプライズ。なんと、柳田(元)選手ご本人が観客席にいらしている。場内騒然。その中で演奏された曲の素晴らしいこと、楽しいこと。もう、休憩前でお腹一杯。超満足なのである。
休憩開け、細野さん、矢野さん、茂さんが並んでのアコースティック・コーナーでは「このコーナーだけのコンサートをやりたい」という発言も飛び出し、リラックスし雰囲気での演奏。矢野さんが弾いたウクレレが、お父様の私物(矢野さんと森山良子さんがクロサワ楽器を訪れて購入した物らしい)だったという裏話も披露。
矢野さんのソロは、府中と全く同じ。それでも、あまり残念感が無いのは、やはり演奏クオリティの高さか。「Welcome to Jupiter」は、弾き語りでもゾクゾクする曲だ。歌詞は、本当に(恐らく、隠喩など無しの直球で)木星のことを歌っているのだという説得力がある。
Tin Panのメンバーが揃ってからの終盤は、ひたすらカッコ良い演奏が続く。「颱風」のエンディングの怒濤のバンド・サウンド。「花いちもんめ」の鈴木茂氏のギターソロ。今日はギミック無しで始まった「変わるし」。どれも、ハイテンションの演奏。そして、本編ラストの「ひとつだけ」は、コアな矢野さん以外に、Tin Pan / はっぴいえんどファンも多い客層を意識してか、オーソドックスな、しかし、その分、改めて胸に染みるアレンジで。
アンコールは、細野さんの代表曲、二曲。府中で拝見したときよりも、饒舌で若返ったような細野さん。カッコ良し。
ということで、昨年と同じメンバーながら、私のなかでは、好印象度、前年同期比 50%アップだった府中と比べ、さらに盛り上がり度7割増しぐらいの今日のNHKホール。すっかり仕上がった感のあるバンド・サウンドのテンションの高さと、矢野さんのヴォーカルの絶好調さ。さらに、細野さんとの息の合ったコンビネーションぶりに、柳田(元)選手の存在と、もう、楽しいったらありゃしない、20年目のさとがえる最終日だった。