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公演日 | 開演 | 会場 |
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2024年5月3日(金) | 18:00 | 大手町三井ホール |
2024年5月4日(土) | 17:00 |
昨年に続いての開催となった宇宙セッション。会場も同じ、大手町の三井物産ビル 3Fにある大手町三井ホール。キャパは560席。コンサート専用ではなく、セミナーや展示会などにも使えるようになっているホールだが(そのせいか? 入場時にドリンク代 600円)、音響は中々良好。舞台上には、C. BECHSTEINとRoland RD-2000。椅子はもちろん、コクヨのingLIFEピアノ演奏用ヴァージョン。客入れの音楽は、YMOの「BGM」
銀色の衣装(宇宙服のイメージか)の矢野さんが登場し、開演。「きらきら星」のピアノ・アレンジ。ジャズ風に展開されていく。そして、2曲目も、まだ地上の歌だ。3曲目は、昨年のライヴで、前日出来たばかりということで披露された、宇宙を目指す宇宙飛行士を歌った曲。
4曲目にして、いよいよ、宇宙に出発である。ステージの背景全体を使って、大きな映像が映される。ここから続く「君に会いたいんだ、とても」収録曲の演奏では、昨年と同様、背景に野口聡一さんが撮影した映像 & NASAから提供を受けた映像が流される。
「愛しい野菜」は、まず、同じくISS内での植物栽培をテーマにした「育てよう」の歌詞を野口さんが朗読した音声が流れ、そこから矢野さんの演奏につながる趣向。また、MCでは、米国にいる地球平面説の信奉者の話(矢野さんは、NASAのマークの下に”Not Flat We Checked”と書かれたTシャツを購入したとのこと)
途中、変化球的に、イヤモニを装着した矢野さんが打ち込みサウンドをバックに歌う「When We're in Space」と、RD-2000の電子音を駆使したアンビエント風の伴奏で「青い夜」。宇宙へ行く人への想いを込めた「PRAYER」。野口さんの朗読(『宇宙においでよ!』)が流れてからの「宇宙を歩くひとたち」。
ここで、コクヨのingLIFEピアノ演奏用ヴァージョンの話をされたのだが、今回の銀色の衣装だと、滑る。という予想外の問題が明らかになったそうだ。そして、新曲、「Three Rockets」は、宇宙飛行士の家族の視点で描かれた歌詞。タイトルは、野口さんが搭乗した3種の宇宙船「スペースシャトル」、「ソユーズ」、「スペースドラゴン」の事。そして、野口さんの下の娘さんの作文に曲を付けた「宇宙から」
また、同じく新曲の「You Are Special to Me」は、妻の気持ちを元にした歌詞。そして、「透き通る世界」で本編終了。
アンコール。着替えて登場したのは、予定通りなのか、あるいは、椅子が滑るからか? 映像スタッフへの感謝の後、1曲目も新曲。地上に戻ってきたその後の宇宙飛行士のことを書いて欲しいと野口さんに頼んだところ、納期の3週間も前に、6曲も送られてきたそうだが、その中の一つ「夢の世界で」。そして、最後は、野口さんによる「ドラゴンはのぼる」の歌詞の朗読に矢野さんが即興でピアノ伴奏を付ける。これで、全編終了。
矢野さんの思惑と違う打ち込み音が流れてしまうなど、ちょっとしたトラブルはあったが、演奏、歌唱、選曲、映像&照明効果、そしてMC。全てが「宇宙」というコンセプトで統一された、意欲的なライヴ。昨年度と基本フォーマットは同じだが、今回投入された新曲の多さに、矢野さんがこのプロジェクトにかける意気込みが表れていると思う。
二日目。会場は同じく、三井物産ビル 3Fにある大手町三井ホール。舞台上には、C. BECHSTEINとRoland RD-2000。そして、昨日の私の座席からは見えなかったのだが、ピアノの鍵盤の脇にも小型の機材がセットされている。昨日、打ち込みのリズム・パターンを使おうとして上手く行かず、使用を断念した物だろう。果たして今日は? ピアノの椅子はもちろん、コクヨのingLIFEピアノ演奏用ヴァージョン。客入れの音楽は、YMOの「BGM」
昨日と同じく銀色の衣装の矢野さんが登場し、開演。スタートは昨日と同じ。「きらきら星」のピアノ・アレンジをインストゥルメンタルで。そこからシームレスに「風をあつめて」へ。ライヴで何度も聴いている曲だが、今日の出来は、ピアノも歌唱も、別格に素晴らしいと思う。そして、宇宙へ行くために人類が払ってきた努力に思いを馳せる3曲目。ここで、打ち込みのリズム・パターンを奏でる機械をスイッチ・オン。昨日は、結局、機械の使用を諦め、ピアノ弾き語りで披露した曲だが、今日はバッチリ。これは、打ち込み音有りの方が良いと思う。
4曲目「ドラゴンはのぼる」で、いよいよ、宇宙に出発である。今日の間奏のピアノ、カッコ良し。歌唱も凄い。矢野さんの調子、絶好調だ。そして、ここから続く「君に会いたいんだ、とても」収録曲の演奏では、背景に野口聡一さんが撮影した映像 & NASAから提供を受けた映像が流される。
「愛しい野菜」は、まず、同じくISS内での植物栽培をテーマにした「育てよう」の歌詞を野口さんが朗読した音声が流れ、そこから矢野さんの演奏につながる趣向。「ここに いるはず」の演奏でも、打ち込みリズム・パターンが使われ、効果バッチリである。
変化球的に、イヤモニを装着した矢野さんが打ち込みサウンドをバックに歌う「When We're in Space」と、RD-2000の電子音を駆使したアンビエント風の伴奏で「青い夜」。(昨日、演奏した「PRAYER」はカット)。野口さんの朗読(『宇宙においでよ!』)が流れてからの「宇宙を歩くひとたち」。その演奏後には、船外活動について、熱いMC。
宇宙へ送り出す側の人達の気持ちを歌詞にした新曲、「Three Rockets」。野口さんが搭乗した3種の宇宙船「スペースシャトル」、「ソユーズ」、「スペースドラゴン」が、そのまま歌詞に出てくる。そして、野口さんの下の娘さんの作文に曲を付けた「宇宙から」。それに対し、宇宙にいる父の想い「雲を見降ろす」。妻の気持ちを元にした新曲「You Are Special to Me」。宇宙飛行士とその家族の人間的側面を歌う曲が続き、「透き通る世界」で本編終了。
アンコールの1曲目も新曲。地上に戻ってきたその後の宇宙飛行士のことを書いて欲しいと野口さんに頼んだところ、納期の3週間も前に、6曲も送られてきたそうだが、その中の一つ「夢の世界で」。映像スタッフへの感謝を述べた後、最後は、野口さんによる「ドラゴンはのぼる」の歌詞の朗読に矢野さんが即興でピアノ伴奏を付けたパフォーマンスで、観客も全員、再び宇宙に向かう。これで、音楽、映像・照明・MCも全て「宇宙愛」で貫かれた公演は全編終了。
今日の公演は、弾き語り、やのとあがつま、そして、この公演と続いた一連の「2024年春の矢野顕子祭り」の最後を飾るライヴだった。それに加え、元々、ご本人の思い入れの強いプロジェクトということで、矢野さんの気合いも、相当高かったのだと思う。ピアノも歌唱も、鳥肌モノ。ここまでクオリティーが高いパフォーマンを最後に見せていただけるとは!早くも、夏の矢野顕子祭りへの期待が高まってしまう。