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リビング環境の刷新プロジェクト。先週のTVの次に届くのはアンプとスピーカーの予定ですが、代理店在庫の確認等で時間を要し、残念ながら今週は届かず。その間、収納用のメタル・ラックとスピーカー・ケーブルを粛々と準備中。メタル・ラックの組み立て自体は比較的容易ですが、腰に悪い…
最近のIN
1980年代後半から2000年代初頭にかけて制作された英国美術に焦点を当てる展覧会を観に、国立新美術館に行ってきた。
タイトルの”YBA”は、”Young British Artists'”のこと。サッチャー改革の負の側面として貧富の格差が拡大したと言われる90年代の英国で、当時のアートシーンを席巻した若きアーティスト達を指す。そして、この展覧会のキュレーションは、英国のTate(今は、Tate Galleryではなく、Tateが正式名称らしい)。
YBAの代表と言えば、Damien Hirstだろう。「後天的な回避不能(The Acquired Inability to Escape)」と名付けられた作品は、灰皿が置かれたデスクがガラスケースの中に閉じ込められているという、彼らしい暗喩に満ちた作品。
もう一人、有名どころでは、Julian Opie。「Gary, Popstar」を見れば一目瞭然。Blurのアルバム・ジャケットを手掛けたアーティストだ。
そんな中、圧倒的迫力を放つのが、Cornelia Parkerの「コールド・ダーク・マター:爆発の分解イメージ(Cold Dark Matter: An Exploded View)」。イギリス陸軍に頼み、物置小屋を爆破。その残骸を天井からつるし、中央に電球を配したインスタレーション。製作された1991年は、アイルランド共和軍(IRA)による爆破事件が立て続けに起きていた頃にあたる。この空間は、凄い。
私にとっては、今でも「現代アート」と言うと、この時代の作品群が思い浮かぶのだが、もちろん、30年の時間が経ち、YBAと呼ばれた人達も、もはや”Young”ではない。しかし、作品に込められたメッセージは古びていないと思う。Black Audio Film Collectiveによるフィルム「Handsworth Songs」で描かれた移民排斥の動きと、それを全面的には否定しないMargaret Thatcherが語る様子を見ると、結局、30年間で何も変わっていないのか…と暗澹たる気持ちになる。
ハードな作品がある一方で、丸めたA4コピー用紙や、コンビ二のレシートが、アートとして堂々と飾られているのは、ああ、いかにもあの頃だなぁという感じでもある。
作品数も多く、見応えがあるが、その分、鑑賞には時間がかかり、疲れる。そこで癒やしてくれるのが、耳障りの良い声質の齋藤飛鳥と、渋くて落ち着く細野晴臣によるオーディオ・ガイド。良く出来た展覧会だった。
Andy Weirの傑作SF小説の映画化作品を観てきた。主演はRyan Gosling。
原作が途方もなく面白いだけに、超期待していた映画だが、予告編のネタバレに、私は怒り心頭に発していた。原作を読んでいたときの、中盤で物語の様相がガラッと変わり、(それまでも十分に面白かった)展開が、さらにギアアップする衝撃は、多くの人に味わってほしかった(Andy Weir自身は、予告編について肯定的なコメントを出しているが…)。
それはともかく、映画本編は期待以上の出来の良さだった。膨大な情報量の原作のエピソードを、的確に取捨選択し、巧みにまとめ、スピーディーに展開させる脚本と演出の手際の良さに、感嘆(原作を読んでいないと、あまりにも順調に話が進んでしまうように感じるかもしれないが)。Ryan Goslingも適役。このところ、彼が出る作品に外れ無しだ。
ラストは、映画独自のシーンが足されているが、まぁ、これは親切な改変と言えるだろう。真っ当なSFらしいSF映画で、大いに満足だ。
Ben Kingsley主演のSFっぽい映画を観てきた。邦題は「カミング・ホーム」。
彼が演じるのは、田舎町で独り暮らしをする79歳の老人。物忘れが増え、軽い認知症の恐れも出始め、娘からは施設に入ることを勧められているが、頑として拒否している。ある夜、彼の家の庭に、UFOが墜落し、中から宇宙人が…。周囲の人達が誰も信じない中、友人の高齢女性2人と、宇宙人のUFO修理を手助けする、という奇想のお話。
この宇宙人、言葉は発さず、表情は無く、動作も最低限。ただ、その瞳は、主人公達が話す内容を理解しているようでもある。結果、老人達は、日頃は口に出せない悩みも、宇宙人("Jules"と名付けられる)の前では素直に喋ってしまう。優秀なセラピストのように機能する無口な宇宙人というのは、中々に斬新な設定だ。
老人達の協力で、宇宙船の修理を進めるJules。一方、宇宙人を捜索する政府機関が迫ってくる。果たして、修理は間に合うのか?というサスペンス要素も入ってくるのだが、アクション方向に話は展開しない。地球人には想像も付かない宇宙船の修理方法に驚かされている内に、良い感じの人情話がユルユルと進んでいく。
”Project Hail Mary”のようなリアルな科学描写は皆無だが、ハートウォーミングで、チャーミングな、これはこれで、とても引き込まれるSF映画だ。
Lisa Loebのライヴを観に、ブルーノート東京に行ってきた。
彼女を観るのは2008年のビルボードライブ東京以来である。その時は、バンドを従えてのパフォーマンスだったが、今回はソロ公演である。
2013年のアルバム「No Fairly Tale」のタイトル曲から演奏開始。今回は、幅広い年代の曲(デビューは1995年。既に、彼女も58歳だ)を、シンプルなギター弾き語りで演奏するという趣向。もちろん、彼女をスターに押し上げた「Stay (I Missed You)」も、この曲の誕生と、映画”Reality Bites”のサントラに使われた経緯をたっぷり喋ってから披露。
そう、今回は、自由なソロ弾き語りということで、喋りもたっぷり。そのため、通訳付き。この通訳の人が、Lisa Loebとは30年来の付き合いということで、2人の絡みも、なんだかほのぼのとした味わいだ。
後半は、会場からのリクエストに応える。彼女が子供用に作ったアルバム「Camp Lisa」から「Linger」など、通常の公演では聴けないような選曲になり、楽しい。さらに、(2008年と同様)観客と「どんぐり・ころころ」を合唱する場面があったり、会場をバックにセルフィーを撮ったり(それも、自身のスマホは持っておらず、観客のスマホを借りて撮影。「後で、SNSに上げてね」とのこと)、飾らない人柄が溢れ出すステージだ。
本編ラストは「I Do」。アンコールは「Doesn't It Feel Good」。この曲も、リクエストに応えたものだが、歌詞があやふやだったLisa、歌詞を検索した観客のスマホを借りて歌う。なんとも自然体だ。そして、スタッフに残り時間を確認(1st Showだったので、2ndの事を考えると、延ばすのは難しい)。残り1分しかないということだったが、「Waiting for Wednesday」を押し込んでくれる。このサービス精神が嬉しい。これで全編終了。
どの曲も、全く外連味無しのシンプルなポップ・サウンドがすんなりと沁みてくる。そこに、彼女の人柄の良さが加わって、実に心地よいライヴだった。
昨年末から始まっている清水ミチコのツアー、初日の浦安市文化会館、正月の日本武道館、先月の厚木市文化会館に続いて、4本目の参戦、清水文化会館マリナートに行ってきた。ツアー日程発表直後、とりあえず行けそうな所を全て押さえたのだが、その後、もっと近くで追加公演が発表され、ここまで遠出する必要は無かったなと思いつつ、清水へ。
清水駅のすぐ近く。10年前に「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト」で訪れたことがあるホール。キャパ 1,513席。
冒頭の恒例、清水ミチコによる観客チェック。先日発表された「芸術選奨文部科学大臣賞 大衆芸能部門」受賞を祝うものも含め、メッセージ団扇が多数。とてもノリが良い観客が多い雰囲気だ。
前半の構成はこれまでと同様だが、首都圏から離れた公演らしく、静岡のご当地ネタが多いのが楽しい。また、時事ネタに最新の状況を踏まえたアップデートが施されていたり、ホルムズ海峡を歌う新ネタが投入されていたり。さすが、ライブは”生もの”だ。
後半。高田漣と、実弟 ICHIRO氏登場。ユーミンが他の人(アグネス・チャン、薬師丸ひろ子、松田聖子)に提供した歌を、1番は提供された人、2番はユーミソとして歌い、Hoagy Carmichaelの「Lazy Bones」を、高田渡=高田漣、細野晴臣=ICHIRO氏、吉田日出子=清水ミチコで演奏。お笑い要素は残しつつ、ガチの音楽ライヴに近づいていく。
そして、前回の厚木で衝撃を受けた、アコースティクYMOメドレー。ツアーを重ね、練度が大幅に上がっている。「Rydeen」での3人のソロ回し、「中国女 (La Femme Chinoise)」での高田漣のヴォーカルと清水ミチコのコーラス、「Tong Poo」の完璧な矢野節、そして、演奏が続く内に、ユキヒロのドラムスに聞こえてくるメトロノームの響き。本当に素晴らしかった。もう1曲、宮沢賢治の「星めぐりの歌」で、3人のパート、終了。
その後は怒濤の終盤戦。作曲法 2ネタで本編終了し、アンコールの手拍子もネタにした上で、昭和歌姫メドレー、そして、Wアンコール、鈴与グループのCMソング「くじら~いつかきっと~」。鈴与が、地元、静岡市清水区の企業ということで、会場のヒートアップぶりが凄い。文字通り、会場爆笑、総立ち & ブラボーの連呼で、全編終了。遠出の価値、大ありのライヴに大満足である。
面倒だったのが、スピカー・ケーブルの準備。バイワイヤリング接続を考えているので、ケーブル は4本。端っこを剥いてバナナプラグを装着する作業が計16回。器用な人なら、ニッパーだけでサクサク作業するのでしょうが、超不器用な私は道具頼み。2種のワイヤーストリッパー、ニッパー、ペンチ、百円ライター、カッターナイフを駆使して、何とか完了。
不器用すぎるバナナプラグ装着で、かえって音質劣化しないかが不安なところです…
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