IN/OUT (2016.11.20)

今年は、上原ひろみ強化週間から年末スタートです。


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「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat.アドリアン・フェロー&サイモン・フィリップス『SPARK』日本ツアー 2016」 スタンディングライブ @ EX THEATER ROPPONGI16.11.16

EX THEATER ROPPONGI上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトの公演を観に、六本木の EX THEATER ROPPONGIに行ってきた。

既に、オーストラリア、ヨーロッパ、南米、北米を回ってきたワールド・ツアーの一環で、この冬の一連のジャパン・ツアーの初日である。因みに、この日の公演は、新宿ロフトの40周年記念イベントでもあるらしい(何故、新宿ロフトで行わないのか? という気もするが、小さい箱だと、Simonのドラムセットだけで一杯になっちゃうか…)。なお、夏の来日時、体調不良だったお二人の内、ドラムスのSimon Phillipsは、無事、ツアーに復帰されたが、コントラベース・ギターのAnthony Jacksonは、引き続きの療養が必要との医師の判断で出演不可。代わりのベーシストとして、フランス生まれの若手 Hadrien Feraudが参戦となった(日本に来たら「寿司」ではなく「すしざんまい」に行きたいと答えた日本通らしい)。

初めて訪れた、EX THEATER ROPPONGI。キャパ 500人ほどで、スタンディングにも、座席にも対応できる作りになっているようだが、今日はスタンディング仕様。フロア内に邪魔な柱など無く、綺麗なハコだ。整理番号 252番だったが、入場した時点で、フロア後方の一段高くなったエリアの最前、手すりになるフェンスの所に陣取ることが出来た。この手すりの有無は、疲労度に大きな差がある。さらに、角度的にも、ちょうどひろみ嬢の鍵盤さばきが見える、ほぼベストのポジショニングだ。ラッキーである。

「SPARK」から演奏スタート。やっぱり、このトリオはプログレッシブ・ロック度が高いと実感する音だ。そして、ひろみ嬢が、動く動く。元々、かなりのオーバーアクションでプレイする人だが、今回のステージは特に激しいと思う。立ち上がり、右足を跳ね上げ、鍵盤を時に撫で、時に叩きつけ、唸り声を上げながら飛ばす飛ばす。スタンディングということで、観客の反応も普段より熱いようだ。そして、Simonの鉄板のド派手ドラミングも熱い。

新加入のHadrien Feraudは、さすが、このトリオに招かれただけの実力で、二人の演奏にしっかり合わせている。ただ、ベースがフィーチャーされる箇所になると、どうしても「この部分、Anthonyの音色で聴きたい」と思ってしまう。まあ、若手にAnthonyレベルの味わいを求める方が酷というものであるが。

どの曲も熱演だったが、やはり、ベストはアンコールで演奏した「MOVE」だろう。ひろみ嬢の弾けぶりも、Simonの激しさも、レベル・メーターを振り切る勢い。そして、スダンディングで熱くなっている観客とひろみ嬢のピアノの間で自然発生的に起きたコール&レスポンスも、良い感じ。

ということで、このトリオのサウンドは唯一無二のカッコ良さだと改めて実感したライヴではあったが、やはり、スタンディングはキツい…。 終演時には足パンパンである。


「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat.アドリアン・フェロー&サイモン・フィリップス『SPARK』日本ツアー 2016」 @ 静岡市清水文化会館マリナート 大ホール16.11.19

静岡市清水文化会館マリナート土曜日は、上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトの公演を観に、静岡市清水に行ってきた。

午後2時過ぎ、ちびまる子ちゃんとエスパルスの町、清水駅に到着。少し、街を見て回ろうと思っていたのだが、あいにくの雨。やむなく、アーケードのある駅前商店街に行ってみたのだが、そこは、「痛車」が並び、コスプレイヤーがたむろする異空間だった。「富士山コスプレ世界大会」なるイベントが開催中らしい。 少し見物してから、喫茶店で時間を潰しているうちに雨が上がる。

5時、清水駅のすぐ近くの会場へ。外観には特徴の無い会場だが、客席はとても綺麗だ。音響も、かなり良い感じ。

今日も、演奏は「SPARK」から開始。丁度、前後/左右とも真ん中辺りの席で、当然、スタンディングに比べると演者までの距離は遠いが、その分、落ち着いて舞台を見渡すことができる。ひろみ穣とSimon(お昼に食べた鰺の焼き魚定食が大いに気に入ったらしい)の攻防が、実に見応えがある。

ホールコンサートだと、間に休憩が入る二部構成。さらに、ひろみ嬢のピアノ・ソロもある。しっとりとした「WAKE UP AND DREAM」の後は、本編ラストの「IN A TRANCE」。Simonの超絶ドラムソロとひろみ嬢のスーパー・パワープレイがとんでもない熱量になって、本編終了。

アンコールで登場したSimon。ドラムセットに向かわず、ピアノの胴体を叩き出す。仕方なく、ひろみ嬢がドラムセットのところに行ってバスドラを叩く。それが、そのままリズムのうねりになり、会場の手拍子とともに、各自の本来の持ち場に戻って、アンコールの「ALL'S WELL」。最後まで鳴りやまない手拍子。そして、スタンディング・オベイション。大盛り上がりのうちに全編終了である。

正直なところ、地方公演でこれだけ会場が熱く盛り上がるとは、想像以上だった。矢野さんの場合だと、地方公演は、残念なノリの事も珍しくないのだ。やはり静岡の地元意識の発露なのかしらん。


浜松市楽器博物館16.11.20

浜松市楽器博物館清水のコンサート後、来年の大河ドラマの主人公 井伊直虎を絶賛盛り上げ中の浜松に移動して宿泊。翌朝、浜松市楽器博物館に行ってみた。1995年開館の楽器に特化した公立博物館である。入館料800円。

正直、あまり期待していなかったのだが、どうしてどうして、滅法面白い博物館だ。古代の楽器から現代の電子楽器。そして、世界中の民族楽器。見応え十分。つい、触ってしまいそうになるが、それは禁止。それでも、音色をヘッドホンで試聴できるようになっていて、聴き応えも十分。体験コーナーもあり、そこでは、珍しいアフリカの民族楽器を手にとる事もOK。どれだけ居ても飽きない充実の展示物だ。音楽好きの人は、絶対に楽しめる。

ただし、展示のやり方や、解説文には改良の余地大だろう。特に、新しい楽器を紹介するコーナーは、時代の変化に全く追随できていない。エレキギターの説明に「しびれるテケテケ」と書かれているのを見たときには…


「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat.アドリアン・フェロー&サイモン・フィリップス『SPARK』日本ツアー 2016」 @ アクトシティ浜松 大ホール16.11.20

アクトシティ浜松楽器博物館の後、浜松城やアクトシティの展望台に行ったりして時間をつぶし、いよいよ、上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト浜松公演である。会場は、浜松駅前にそびえるアクトシティ。因みに、清水でも浜松でも、会場の前に、本公演のポスターを見かけなかったのだが、そんなものを貼り出さなくても、集客は問題なしという事だろうか?

キャパ2,336名。大きくて立派なホールだ。ロビーでは、ゆるキャラ「出世大名 家康くん」と「出世法師 直虎ちゃん」がお出迎え(Simonは、率先して、家康くんと握手していたらしい)。今回の席は、一階の最後列近く。

出身地での凱旋公演だけに、テンションの高い演奏でスタート。スタンディングの時の熱気と、ホール公演でのスケール感を両立させたような演奏だ。MCで遠州弁を使うなど、郷土愛も炸裂。彼女のライヴは、日によって、かなりセットリストが変わるのだが、今日は、昨日演らなかった「MOVE」を演奏してくれて嬉しい。

そして、二部のソロを始める前には、たっぷりと地元への感謝の言葉。会場には、祖母、高校の担任と副担任の先生、ピアノの先生も駆けつけていると言う。さらに、「同郷のピアノ・メーカー」ヤマハへの感謝の言葉も。その後だけに、ソロの「WAKE UP AND DREAM」が沁みる。そして、そこからの「IN A TRANCE」、Simonのドラム・ソロから再び三人のプレイになる瞬間の真剣勝負感にゾクゾクする。

アンコール、今日は、ひろみ嬢をすんなりピアノの前に座らせるも、やはりピアノの胴体を叩き始めるSimon。そこから始まる、底抜けに楽しい「ALL'S WELL」の演奏で、全編終了。もちろん、会場全体でスタンディング・オベイションである。「浜松、最高!」の叫び声を残して、ひろみ嬢退場。東京公演では味わえない雰囲気に、大満足だ。

ちなみに、出世大名 家康くんと、出世法師 直虎ちゃんは、終演後の客出しの時にも、ちゃんと挨拶。割に律儀なゆるキャラであった。



モバイルセット このところ、遠出することが無く、全く更新していなかったモバイル環境を、この機会に一新。と言っても、ノートPCや 2 in 1を買うほどの必然性に迫られている訳ではないので、折りたたみ式のキーボード(177g)とマウス(66g)、スマートフォンを立て掛けるためのスタンド(17g)、さらに、ホテルで大画面TVを使う事を想定してContinuum用のアダプタ(270g)。以上 530gをスマートフォンに追加するモバイル・セットを構成しました。

実際に使ってみると、苦手なフリック入力よりキーボードが打ちやすいのは間違いなし。ただ、長文のテキストファイル(HTMLファイル)だと、テキストエディターの問題か、ハードウェアの問題か、画面表示が引っかかり、イマイチ作業性が上がりませんでした(ある程度、時間をかけて動作の癖がわかってくると、大分、使えるようになってきましたが)。あと、OneDriveのファイルをそのまま使うのはトラブルの元。一旦、ローカルに落としてから作業するのが吉、という事も学習。

使いにくさはあるけど、やはり、軽さは正義。せめて、ATOKと秀丸がWindows Mobile対応してくれれば、もっと便利なのにと切望する、今日この頃です。