矢野顕子 リサイタル2021 - ピアノ弾き語り -


浜離宮朝日ホールの他、ぎふ清流文化プラザも予定されていましたが、岐阜県が「まん延防止等重点措置」地域として指定(8月20日〜9月12日)、さらに「緊急事態宣言」の対象地域に指定(8月27日〜9月12日)されたため、開催中止になってしまいました。
誤りのご指摘や追加情報等あれば、送っていただけると助かります。


button 9月9日(木) / 浜離宮朝日ホール

buttonセットリスト

  1. 遠い星、光の旅。
  2. 愛を告げる小鳥
  3. 春咲小紅
  4. 相合傘
  5. Bye Bye
  6. わたしがうまれる
  7. わたしのバス(Version 2)
  8. David
  9. 夕焼けのなかに
  10. 魚肉ソーセージと人
  11. SUPER FOLK SONG RETURNED
  12. 音楽はおくりもの
  13. ひとつだけ
アンコール
  1. ラーメンたべたい

buttonレポート

会場の浜離宮朝日ホールは、朝日新聞東京本社の新館2階にある客席数552席のホール。音響の良さに定評がある。今回は、このホールのリニューアルを記念したコンサートシリーズの一環。ピアノはSteinway。客入れに流れていたのはNilssonかな(懐かしの”Everybody's Talkin'”を確認)。

まずは、新アルバムから糸井重里作詞の2曲。最初のMCでは、これが1年9ヶ月ぶりの「フルに客を入れた」公演であることを明かす。確かに、ブルーノート東京も含め、間引きされた観客席での公演が続いていた。それに応える拍手が、とても綺麗に響く。極めて音響の良いホールであることを実感する。

さらに、糸井氏が詞を書いた「春咲小紅」、細野さんの「相合傘」と続き、フジファブリックの「Bye Bye」、糸井氏の「わたしがうまれる」と、前半は矢野さん完全オリジナルの作品無しのセットリスト。「Bye Bye」演奏後、フジファブリックは解散したんじゃなかったっけ、と矢野さん。

全体に、ブルーノート東京よりもリラックスした感じ。時間も長目なためか、MCも饒舌だ。「わたしのバス(Version 2)」の演奏前には、「そのうち、『愛の除雪車』なんて曲を作るかも」

今回の来日では、練習スタジオに置いてあったピアノが Bösendorfer。ブルーノート東京は C. Bechstein。ビルボードライブ大阪にはヤマハ CFXを入れてもらい、今日は浜離宮朝日ホールご自慢のSteinway。入国後の2週間の隔離の辛さも、これだけ良いピアノを弾けたのでチャラになるとのこと。ただ、私が勝手に抱いた印象では、今回のSteinwayとは、仲良くなるまでに結構苦労されたような気がする。

新旧織り交ぜての選曲だが、特に、ラスト近くの「音楽はおくりもの」の演奏・歌唱が熱い。そして、本編ラストは「ひとつだけ」。

アンコールで登場した矢野さん。まずは「皆さんにお詫びがあります。フジファブリックは解散していませんでした。」 そして、モニタースピーカーの音量チェックをした流れで、自分の生声が、このホールでどう響くのか確認しつつ、「ラーメンたべたい」の演奏になだれ込む。これが、ブルーノート東京で聴いたときよりも、さらに攻めたアレンジ。凄い。

ということで、久しぶりの(観客席も演奏時間も)フルサイズの公演終了。アレンジ、歌唱、選曲、そしてMC。全てにおいて、自由度がとても高いパフォーマンスだったと思う。

これで、この夏の来日公演は全て終了。野外での上原ひろみ嬢との共演や、地方でのソロ公演(都内の小規模ホールとは、かなり違う雰囲気になっていたと想像する)が飛んだのは残念至極だが、バンドとソロの両方を堪能。この充実ぶりからすると、年末のさとがえる&鎌芸が、とんでもないことになりそうで、今から超絶楽しみなのである。

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