公演日 | 会場 |
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2002年3月26日(火) | 仙台サンプラザ |
2002年3月28日(木) | 北海道厚生年金会館 |
2002年3月30日(土) | 大阪フェスティバルホール |
2002年3月31日(日) | |
2002年4月4日(木) | 新潟県民会館 |
2002年4月6日(土) | 名古屋・センチュリーホール |
2002年4月7日(日) | 広島郵便貯金会館 |
2002年4月9日(火) | 福岡サンパレス |
2002年4月12日(金) | 東京国際フォーラム ホールA |
2002年4月13日(土) |
今回も、年長さん代表としての落ち着きぶりと、ベテラン・ロッカーとしてのかっこよさを同時に見せてくれました。
今回も、陰の仕切人はこの人では、と思える言動で、ステージを引き締めていました。
今回も、生真面目さと意外な笑いのセンスを見せつつ、黄色い声援を一手に引き受けていました。
今回も、やんちゃ担当。どこまでが計算で、どこまでが本当に酔っぱらっているのかは、本人のみ知る、というところでしょうか。
今回も、自分の演奏中も、他人の演奏中も、一番楽しそうに踊り続けていました。キーボードのサポート・メンバーが入ったことにより、ピアノよりもヴィブラフォン演奏の比重が高かったかな。
今回も、渋く、かつ活きの良いベースライン。ベースが格好良いと、バンド・サウンドが締まります。
今回も、ヴァイオリンやトランペットなど駆使しまくっての大活躍。まさに、音の厚みを一手に引き受けていた、という感じです。
今回も、強力かつ器用なドラミングを披露。タイプの違う曲の連続にも、小手先では無い対応ぶりを示すところが、さすが、ただ者じゃない。
今回、初参加。矢野さんの前でキーボードを担当するというのは、かなりプレッシャーだったかも。しかし、きっちり自分の色を出しつつ、楽しそうに演奏されていました。
今回、初参加。前回の笹子さんとは全く違うタイプのギタリストで、今回のサウンドの一つの要になっていたようです。
『マシマロ』 by 5人
奥田民生『GOLDBLEND』
『花咲く乙女よ穴を掘れ』 by 5人
ムーンライダーズ『マニア・マニエラ』
『緑の風』 by 大貫・奥田
大貫妙子『note』
『さよならは夜明けの夢に』 by 鈴木・宮沢
ムーンライダーズ『Istanbul mambo』
『風の道』 by 大貫・宮沢
大貫妙子『クリシェ』
『ありがとう』 by 宮沢
THE BOOM『No Control』
『それはなにかとたずねたら』 by 奥田
奥田民生『Fail Box』
矢野ソロ
3/26 仙台『自転車でおいで』
3/28 札幌『いいこ いいこ』
3/30 大阪『ごはんができたよ』
3/31 大阪『SUPER FOLK SONG』
4/4 新潟『ねこがかくしているもの』
4/6 名古屋『David』
4/7 広島『You Are What You Eat』
4/9 福岡『トランスワールド』
4/12 東京『自転車でおいで』
4/13 東京『中央線』
『ただ』 by 大貫
大貫妙子『note』
『陽』 by 宮沢・奥田
奥田民生『Fail Box』
『センチメンタル通り』 by 鈴木・宮沢・奥田
はちみつぱい『センチメンタル通り』
『Money Song』 by 奥田・矢野
矢野顕子『reverb』
『なし』 by 矢野・宮沢
THE BOOM『サイレンのおひさま』
『テディ・ベア』 by 大貫 + 4人
大貫妙子『シニフィエ』
『君はTVっ子』 by 奥田・宮沢 + 3人
THE BOOM『A Peacetime Boom』
『イージュー☆ライダー』 by 5人
奥田民生 シングル / 『CAR SONGS OF THE YEARS』
『星のラブレター』 by 5人
THE BOOM『A Peacetime Boom』
『ひとつだけ』 by 全員
矢野顕子 『ごはんができたよ』
観客側に、2000年の時のような「一体どんなコンサートになるのだろう?」という戸惑いが無く、皆、それなりの予想を持って開演に臨んだと思う。しかし、まさかサポート・メンバー無しの5人だけのバンド・スタイルで幕を開けるとは。見事に意表を突いた出だしだ。民生氏のドラムが、勢いのあるアマチュア・バンド然としていて、余計に楽しさを煽る。続いて、サポート・メンバーが登場してムーンライダーズのナンバー。今の流行の曲なんかとは異質の音で、民生氏や宮沢氏の若いファンの反応が一瞬気になったりもするが、この良さが伝わらない訳が無いだろう。
出だしは実に好調だったのだが、個人的には、その後の二人ずつの組み合わせや各人のソロの部分では、もう少し、前回と違う味付けが欲しいかな、という贅沢な不満を持ったりもした。しかし、矢野さんのソロの出来の良さに感激し、さらに、男衆三人による「センチメンタル通り」に、ぐっとこみ上げる物が。実に感動的な演奏・歌唱だった。本当に、時代を超えた名曲である。
「なし」では、後ろの席のTHE BOOMファンが、「まさか、こんな昔の曲を演ってくれるなんて」と感激していたが、矢野さんがライヴでよくカヴァーしていた曲なので、私には、そういう感慨は無い。しかし、矢野さんのライヴ・バージョンしか聴いたことが無かったので、「原曲に近いアレンジだとこういう曲なんだ」という驚きが。続く、「テディ・ベア」は予想された曲と演出とは言え、やはり楽しい。
Beautiful Songsの目玉とも言える、糸井氏の詩に5人それぞれが曲をつけるという企画。皆、それぞれの個性が出た曲に仕上がっていたが、一番印象的だったのは矢野さんのもの。沼澤氏のドラムとの緊張感溢れるやり取りは、「企画モノ」で済ませるにはもったいない出来だった。CD化、強く希望。
ここから、THE BOOMの初期の曲と奥田氏の曲、活きの良い曲三連発で場内は最高潮。振り付けを決めて合わせるTHE BOOMファンにも、寛容な気持ちになってしまう盛り上がりだった。矢野さんがきっちり身振りを真似、大貫さんもそのうち一緒にやってしまうのが、なんだか微笑ましい。
アンコールは「ひとつだけ」。くじらさんのヴァイオリンをフィーチャーしたイントロで泣かされ、歌で泣かされ、終盤、バンド・メンバー一人ずつにマイクを向けてサビのフレーズを歌ってもらうところで泣かされる。これを名曲・名演と呼ばずして何と言うか。20年前から、何度も矢野さんのソロ・ライヴで聴いている曲だが、それでも、いまだに、こちらの予想を遥かに超える勢いで感情を揺さぶってくれる時がある。今回の演奏がまさにそれだった。
二度目があるとしたら、若干のメンバーの入れ替えがあるのかと思っていたが、実際は、そのままの5人で行われたこのツアー。サポート・メンバーが一部入れ替わり、前回よりも勢いのある音重視になったかなという感じはあったが。楽しそうなステージ上のメンバーを見ていると、この5人(くじらさん、小原さん辺りも不動かな)の、一種独特のバランスの良さを実感した。このメンバーのままで、数年に一度のペースで続けてもらいたいという思いを強くした。
ほぼ日刊イトイ新聞を参照させていただきました。
千春@広島さん、ありがとうございました。