IN/OUT (2026.10.25)

昨年末から今年にかけて、成分献血で、返血が皮膚の下で漏れるトラブル(結構、痛い)が3回ほど続いて以来、採血の針や注射に対する恐怖心が増してしまいました。それでも、(ボランティア精神などではなく健康チェックのため)献血には定期的に行くのですが、針を刺された瞬間、必要以上に痛そうな表情をしてしまい、気を遣わせること多数。これも、ある種のカスハラになりそうで、気をつけなければと思う、今日この頃です。


in最近のIN

「Resident Evil」 (26.10.23)

T-Joyプリンス品川カプコンのゲームソフト「バイオハザード」を元にした映画を観てきた。

Paul W.S. Anderson監督、Milla Jovovich主演によるシリーズ作は、一通り観てきたが、今回は「Weapons」のZach Cregger監督によるリブート作。主演は、先週はクジラに飲み込まれていたAustin Abrams。今週はゾンビに追われる羽目になる。

Zach Cregger監督の、緩急自在、恐怖と笑いをテンポ良く叩きつける演出が冴えまくった快作だ。配達人である主人公が、ゾンビから逃げ回り、次々と降りかかってくるトラブルをクリアしながら、荷物を目的地に届けるというミッション・クリアを目指す。彼は、特殊能力など何も無い凡人だが、その道中で、武器を手に入れ(しかも、拳銃 → 散弾銃 → 自動小銃と、パワーアップしていく)、戦闘力も向上していく。まさに、ゲームをプレイしているような没入感のある映画だと思う(が、熱心なゲーム・ファンからは、賛否が分かれているらしい)。

なお、この映画でAustin Abramsが演じたのは、ゲームの世界では、モブキャラ相当らしい。それなら、ゲーム・クリア寸前で、ああなってしまうラストも合点がいく。

カプコン自体は製作に関与しておらず、今後、シリーズ化されるかも未定とのことだが、なまじ、シリーズ化してMilla Jovovichのような超人的な能力を持った主人公が登場しては、結局、普通のアクション大作の中に埋もれてしまうだろう。それよりも、私のようなゲーム下手がプレイしているような、凡人が右往左往するだけの本作独特の魅力を支持したい。


「民藝SHOCK!! ー没後60年 静嘉堂の河井寬次郎」@ 静嘉堂文庫美術館 (26.10.24)

静嘉堂文庫美術館河井寬次郎(1890~1966)の作品を中心にした展覧会を観に、静嘉堂文庫美術館に行ってきた。

彼は、柳宗悦、富本憲吉、濱田庄司との連名で「日本民藝美術館設立趣意書」を発表した「民藝(民衆的工藝)」運動を代表する陶芸家である。私は、今年の夏に訪れた大山崎山荘美術館で知ったのだ。

河井寬次郎が影響を受けた、南宋時代の中国古陶器や英国のスリップウェア(器の表面にスリップ=水と粘土を混ぜた泥漿で文様を描いた陶器)と、それを消化・昇華した彼の作品が並んでいる展示構成が、とても良い。大山崎山荘美術館で観たときよりも、河井寬次郎の作家性が伝わってくるようだ。

また、展示の中には、「曜変壺」と「曜変櫛目盒子」が含まれている。同時に、この美術館が誇る国宝「曜変天目(稲葉天目)」も展示されていて、「曜変」のそろい踏みという、貴重な機会だ。もっとも、河井寬次郎の作品は、「曜変」と名付けられた割には地味な小品だったが。

と言うわけで、派手さは無いが、なかなかに滋味深い展覧会だった。


「2026東京インターナショナルオーディオショウ」@ 東京国際フォーラム (26.10.24)

東京国際フォーラム静嘉堂文庫美術館とPOLA MUSEUM ANNEXを訪れたついでに、東京国際フォーラムで開催中のオーディオ製品の展示会を観てきた。今年は、久々にスピーカーとアンプを新調したので、個人的にオーディオ熱が高まっているのである。

主催は、日本インターナショナルオーディオ協議会。1983年に「輸入オーディオショウ」として初開催以来、今年で第43回を迎えるイベントで、今年は、商社やメーカーなど33社が参加し、国内外約200ブランドの製品が展示されている。とは言え、展示されている品々の大半は、私の予算枠とは一桁どころか二桁、いや三桁違いの高級品。下手に近づくと、オーディオ・オカルトの沼に引きずり込まれてしまう。恐る恐る、入場。主に、スピーカーを中心に観ていくことにする。

東京国際フォーラム最初に試聴したのが、Wilson Audioの「Autobiography」。今年発売されたフラッグシップ機。5ウェイ/7ドライバー構成で、各スピーカー・ユニットをタイム・ドメイン理論に基づき最適配置したという。日本にあるのは、現時点でこの1台だけ。正直、自宅には置きたくないデザインだと思ったが、総重量 1,059Kg、価格は788,000US$。軽く億超え(因みに、鳴らしているGoldmundとConstellation Audioのアンプ、STORMTANKの電源、いずれも1千万円超え。総額2億円超か)。そもそも、自宅に置くことは不可能である。CEOのDaryl Wilson自ら説明した後、視聴となったのだが、その音に絶句。というか、腰が抜けた。圧倒的な生々しさ。レコードの再生音を聴いているのではなく、レコーディング現場に立ち会っているようなリアルさ。これぞ、超弩級オーディオ。

最初に、とんでもないのを聴いてしまったので、他の高級機に対する驚きは減じてしまったが、ELACの「ELEGANT 100」の小型機とは思えない迫力に感心し、ヤマハのフラッグシップ「HiFi 5000 Series」の試聴に上原ひろみの音源を使っていることにニヤリとし、期待していたLINNの新作「343」は、まぁ、普通だったなと思い、avantgardeには「OPUS 1」ではなく「TRIO G3」を出展して貰いたかったと残念に思い、DALIのCEO、Lars Worre氏の技術オタクっぽさ溢れる説明を好ましく感じつつ、 会場を歩き回る。

東京国際フォーラムJBLの「SUMMIT K2」も、見事な音質だった。今回試聴した中では、これが第2位だ。ただ、Wilson Audio「Autobiography」との差はでかい…

東京国際フォーラム一番心残りだったのは、タイミングが合わず、Vivid Audioの「GIYA G1S Cu」が鳴っているところを観られなかったこと。デザインが大好きなのだ。

ということで、金銭感覚を破壊されながらも、ハイエンド機の数々を堪能。会場で目立つのは、あれこれ蘊蓄を傾けるばかりで、実際に購入することはあり得ないであろう日本人中高年と、いつでも財布を出す用意は出来ているという風情の中華系インバウンド。自分がOne of 前者というのが悲しいところである。


「清川あさみ|名和晃平 『Invisible Garden』」@ POLA MUSEUM ANNEX (26.10.24)

POLA MUSEUM ANNEX現代美術家 清川あさみと名和晃平の二人展を観に、ポーラ銀座ビルの3FにあるPOLA MUSEUM ANNEXに行ってきた。なお、美術展での本格的共演はこれが初めてだが、お二人は夫婦である。

POLA MUSEUM ANNEX清川あさみの最新作「Serendipity (Diverge)」。絵の中に、名和晃平の作品でお馴染みのモチーフ「鹿」が居る。

POLA MUSEUM ANNEX名和晃平の最新作「PixCell-Random」シリーズ。例によって、透明な球体が敷き詰められた作品だが、見る角度によって、無色透明だったり、カラフルだったり。

POLA MUSEUM ANNEXそして、2人による新作「PixCell-Our New World」。清川あさみの作品の表面が名和晃平の球体で覆われた横幅9メートルの大作。これは素晴らしい。近づいて凝視したり、遠くから俯瞰したり、いくらでも見つめていられる。

POLA MUSEUM ANNEXさらに、この展覧会は、ポーラ銀座ビル1階の「POLA GINZA」にも展開されている。化粧品のディスプレイの中に、違和感なく溶け込んでいる。

初めて訪れる場所だったが、こぢんまりしたスペースとは言え、このクオリティの作品を無料で鑑賞できるとは、POLA、素晴らしいな。



脳の自制を司る機能は加齢と共に衰えるそうなので、今はまだ痛そうな表情をするだけなのが、その内、オーヴァーに「痛っ!」を声を上げるようになりそうなのも怖い。まぁ、元々、駄洒落を口にしがちな人は、自制力が足りないという説もあるようですが…