IN/OUT (2026.10.18)

個人情報漏洩のニュースが毎日のように報道されています。当然、私の電話番号も面倒くさい連中の手に渡っているのでしょう。何度も詐欺電話が着信するようになってきました。


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「平原綾香 Concert Tour 2026 ~ my Orchestra! ~」@ Bunkamuraオーチャードホール (26.10.12)

原美術館ARC平原綾香のコンサートを観に、オーチャードホールに行ってきた。タイトル通り、オーケストラとの共演である。

メンバーは、
・平原綾香(Vocal & Sax)
・東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:渡辺俊幸)
・則竹裕之(ドラム)
・大貫祐一郎(ピアノ)
・伊藤ハルトシ(ギター & チェロ)

彼女については、デビュー曲の「Jupiter」と、お父様が「名探偵コナン」でお馴染み、サックス・プレイヤーの平原まことで、彼女自身もサックス奏者でもあることぐらいしか知らないのだが、一度はライヴを観てみたかったのだ。オーケストラとの共演というのも興味を惹くし、ドラムスが則竹裕之なのも楽しみ。とは言え、恐らく熱心な固定ファンが多いであろう彼女のコンサート。アウェイ覚悟での参加である。

私の席は2F前方、左右ほぼ中央の、オケ全体を見渡せるポジション。ステージまでは遠いが良席だ。

今回のコンサートは、松任谷正隆プロデュース。平原綾香の朗読劇風の語りと、オーケストラをバックにした歌唱が交互に繰り返されるパターン。新参者には、こういう企画が、彼女のライヴでは良く有るのか、目新しいのかは、分からない。ただ、オーケストラの分厚い音と、声量のある彼女のヴォーカルのバランスが良く、元々のオーチャードホールの響きの良さも相まって、とても聴きやすい音響になっているのが好印象。

朗読劇は、不登校気味の少女と、介護施設に入っている老人とのふれあいを描くもの。彼女はミュージカル俳優でもあるので、朗読は上手く、複数の登場人物の声色の使い分けも見事だ。ただ、私は、こういう分野は苦手…。主人公の名前が、彼女自身の愛称と同じ ”あーや” というのも、イタい気がする…。不純な観客で申し訳ない。

演奏曲は、彼女のオリジナルをほとんど知らないので、良く分かっていないのだが(今回のツアー・タイトル「my Orchestra!」と同名のアルバムが、今年9月9日にリリースされていることを後で知った。私の予習不足)、Chick Coreaの「Spain」を、イントロの「アランフエス協奏曲 第2楽章」から、たっぷりスペイン語で歌ったのが印象的。声量豊かで、ヴォイス・パーカッションを披露したり、オペラ調の唱法を見せたりと、歌唱テクニックの引き出しが多い人という印象だ(サックス演奏は1回だけだった)。

オーケストラの演奏は文句なしに素晴らしい。則竹裕之のドラムスは安定の巧さだが、見せ場が少ないのが残念。

クライマックスでの、フル・オーケストラをバックに歌い上げる「Jupiter」が、圧巻。この曲に歌詞を付けてカヴァーするという彼女の発想は、つくづく天才的だと思う。何とも贅沢で豊潤な響きを堪能(個人的には、アンコールなどで、オーケストラだけによる、正調「惑星」も聴いてみたかったな)。

アンコールは3曲で全編終了。彼女が才能豊かなミュージシャンであることを十分に実感できるコンサートだった。


「Whalefall」 (26.10.16)

チネチッタマッコウクジラに丸呑みされたダイバーの脱出劇を描いた映画を観てきた。それだけ聞くと、アイディア一発の奇想映画のようだが、原作はDaniel Kraus(「The Shape of Water」のプロデューサーに名を連ねている)による米国ベストセラー。果たして…。なお、タイトル の「whalefall」とは、海底に沈んだ鯨の死骸、そして、それを中心に形成される生物群集=「鯨骨生物群集」のこと。含蓄のあるタイトルだが、邦題は即物的に「クジラに落ちた男」

主人公は、ザ・海の男、といった風情の父親と理解し合えず、家を離れ、遠くの大学に通う学生。病に冒された父は、延命治療を拒み、自ら海で命を絶つ。それから1年。主人公は心の整理を付けるべく故郷に帰り、父の遺骨を探そうと、一人、海に潜る。しかし、そこで、ダイオウイカを補食しようとするマッコウクジラと遭遇。ダイオウイカと共に、クジラに飲み込まれてしまう。ボンベの酸素は40分しか残っていない…というお話。

そもそも、クジラに飲み込まれた時点で死んじゃうのでは?と思ったのだが、マッコウクジラの歯は、噛み砕くためのものではなく、飲み込んだ物の滑り止め程度の役割しか果たしていないらしい。また、その胃は、反芻動物と同様、4つに分かれていて、第1の胃は、筋肉の壁で餌を押し潰す役割で、消化液が分泌されるのは第2の胃からなのだという。確かに、映画では、そのような描写がされていて、それなりの科学考証がなされているようだ。クジラの体内でも、飲み込んだ海水に含まれる発光プランクトンの光があったり、発光クラゲを松明代わりに使ったりというのは、さすがにご都合主義だと思うが、暗闇だけじゃ映画にならない訳で、映像化するための理屈づけとしては、上手いアイディアだと思う。

映画は、主人公のサヴァイヴァルと同じくらい、父との思い出のシーンにも時間を割いてる。しかし、湿っぽい家族ドラマに堕すことなく、父が遺した言葉が生き残るためのヒントにつながってくるのが巧み。

主人公のAustin Abramsと、父親役のJosh Brolinは、どちらも適役。2人だけでなく、主人公に寄り添う母と姉たち(Elisabeth Shue, Jane Levy & Emily Rudd)が、皆、良い人なのが、映画の雰囲気をすごく良くしていると思う。

キワモノのようで、実は、とても丁寧に作られた佳作だった。お勧めだ。


「ピーター・バラカン ケルト音楽特集」@ 大田区民ホール・アプリコ 小ホール (26.10.17)

大田区民ホール・アプリコPeter Barakanが選曲したケルト音楽を、彼自身の解説で味わうという企画を観に、大田区民ホール・アプリコに行ってきた。

大田区の区制80周年事業「世界は音楽でつながっている ケルト・ハロウィン・フェスティバル~音楽とダンスと秋のマルシェ」の一環であり、また、今年で24回目となる冬の恒例イヴェント「ケルティック・クリスマス」とも連携したイヴェントだ。ケルト音楽好きとしては、「ケルティック・クリスマス」は、いつか行きたいと思っているイヴェントなのだが、その時期は、矢野顕子と上原ひろみのツアーが重なり、毎年都合が付かず、悔しい思いをしていたのだ。この機会はありがたい。

「秋はアイリッシュの季節ですね」という挨拶で、Peter登場。彼が自前のMacBookに用意してきたミュージック・ヴィデオを、1曲ずつ解説しながらスクリーンに投影していくというシンプルな趣向。

紹介されたのは
・Sharon Shannon
・Solas
・Altan
・Planxty
・Bothy Band
・Martin Hayes & David Power
・Paul Brady
・The Chieftains & Sinéad O'Connor
・Van Morrison
・The Pogues

どのヴィデオも、素晴らしい演奏。やはり、ケルト音楽は楽しい。そして、Peter Barakanの音楽解説は分かりやすいし、何より、随分昔から聞き慣れているので、安心感を覚える。シンプルながら、良い企画だった。

なお、会場の小ホールは、175席。特にPAは設置せず、常設の機材(ウェブサイトによれば、調整卓:YAMAHA QL1、フライングスピーカー:NEXO PS15U、 シーリングスピーカー:TANNOY CMS 503DCLP))での音響だったが、癖のない聴きやすい音だったのも好印象である。



知らない番号からの着信には直接応答せず、AI応答を使い、詐欺と分かった時点で切るようにしています。どうせなら、切り際に、相手を罵倒するとか、呪詛の言葉を吐くような機能をGoogle先生には実装してもらいたいと思う、今日この頃です。