IN/OUT (2019.10.6)

Microsoftの2画面Android端末「Surface Duo」と、Windows 10Xが稼働する「Surface Neo」の発表に、久々にワクワクするPC関連ハードウェアだと、期待が高まりまくる今日この頃です。


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「加藤泉 – LIKE A ROLLING SNOWBALL」@原美術館19.10.5

原美術館東京と香港を拠点に、絵画・彫刻・版画などの分野で活躍する加藤泉の個展を観に、原美術館に行ってきた。展示されているのは、全て新作、全69点。なお、同時期に、群馬県渋川市にある別館、ハラミュージアムアークでも彼の個展が開催されているが、そちらは、約25年間の彼の活動を振り返る回顧展になっているそうだ。

原美術館東京での大規模な個展はこれが初めてということだが、彼の作品は、これまでも原美術館の様々な企画展で目にしている。どこかの未開の部族による原始美術のような、ちょっと不気味な生命体をモチーフにした作品は、一目で加藤泉のものだと分かる個性に溢れている。その造形は、胎児のようでもあるし、昆虫を思わせるところもあるし、異星人のようでもある。

原美術館必ずしも、見ていて心地よい物では無く、どこか不安感を呼び覚ますような作品群だが、古い邸宅を使った原美術館の館内に多数置かれていると、妙に愛嬌があるように見えてくる。

原美術館さらに楽しいのは、作品が、あちこちに忍ばせてあること。庭の木の間から顔を出していたり、壁の隙間に押し込まれていたり、展示室の隅にうずくまっていたり。やはり、この美術館は、その建物自体と展示物との共鳴が、見所になっていると実感する。2020年12月で閉館予定というのが、つくづく惜しい。


"John Wick: Chapter 3 - Parabellum"19.10.5

Keanu Reevesが凄腕の殺し屋を演じる、"John Wick"、"John Wick: Chapter 2"に続く、シリーズ3作目を観てきた。

結論から言うと、組織に差し向けられた殺し屋を、Keanuが返り討ちにしまくるだけの映画である。あと、愛犬物語でもある。そして、紛れもなく大傑作である。

世界中に張り巡らされたネットワークと鉄の掟を持つ殺し屋社会という、漫画チックな設定が堂々と展開されるストーリーは、一歩間違えれば、子供じみた作品と一蹴されそうだが、圧倒的なスピード感と、アイディアに溢れたアクションシーンの連続で、まったくダレることが無く、「そんな馬鹿な」と思わせる暇も与えない。銃で、ナイフで、刀で、本で、馬で、とにかく、Keanuが殺しまくる(この作品で、Keanuが殺したのは94人。シリーズ3作合計で306人、ということだ)。ついでに、3作目で初登場となったHalle Berryも、実にカッコ良く殺しまくってくれる。当然ながら、R15+指定だ。

このシリーズで描かれるアクション・シーンは、他の作品にも大きな影響を与える物だと思う。Keanu Reevesは、"Speed"、そして"Matrix"と、その後の映画に大きな影響を与える視覚インパクトの凄い映画に主演する事が多いのは、彼にそういう作品を引き寄せる磁力のような物が備わっているのかもしれない(ネット上に溢れる、彼の「良い人伝説」も影響しているのか?)。

Chapter 4に続くことが確実な終わり方になっているが、それがとても楽しみなシリーズだ。



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"Joker"19.10.5

Batmanシリーズの有名な悪役、Jokerを主人公に据えた映画を観てきた。過去、Jack Nicholsonや、Heath Ledgerといった演技派俳優が演じたJoker。今回は、Joaquin Phoenixが扮している。

Batmanを擁するDC Comicsは、映画界では、ライバル Marvelに圧倒的な差を付けられている。Marvel Cinematic Universeのような一貫した世界を描けず、なんだか暗い作品が多い。最近になって、"Shazam!"や、"Aquaman"などで、良い感じのペースを掴んできたかと思ったのだが、この作品で、再び根暗路線に回帰してしまった。それに、DCの映画の中では比較的ヒットした”Suicide Squad"との繋がりも、殆ど考慮していないように思える。

そもそも、純粋な男が、社会に疎外され、理解者も無い中、悪に染まっていくというストーリー自体が手垢の付いたもので、驚きも興奮も無い。結局は、Joaquin Phoenix、そして、有名テレビ司会者に扮したRobert De Niroの演技自慢に付きあわされるだけの2時間だ。

最近オープンした丸の内ピカデリー「ドルビーシネマ」で鑑賞したのだが、その映像と音響は、やはり、他の劇場とは一線を画す物だと再確認出来たことは、まあ良かった。



ただ、発売まで、まだ1年以上。まあ、頭を冷やして無駄遣いしないようにするには、良い期間だな。