IN/OUT (2019.8.11)

眼鏡を新調しました。外出用に、割にちゃんとした眼鏡屋で、度を測り直して作成。それなりのお値段で、出来上がるまでに1週間。左目だけ少し度が変わったので、慣れるまでは、少し時間がかかるかな


in最近のIN

MIKE STERN BAND featuring 神保彰, DANNY WALSH & EDMOND GILMORE@ブルーノート東京19.8.5

ジャズ・ギタリスト、Mike Sternの公演を観に、ブルーノート東京に行ってきた。今回、バックを固めるのは、サックスのDanny Walsh、ベースのEdmond Gilmore、そして、ドラムスに、元カシオペアの(1989年に正式メンバーとしては脱退したが、現在の「CASIOPEA 3rd」にもサポート・ドラマーとして参加している)神保彰。

いつものように満面の笑みで登場するMike Stern。多彩な音色のプレイが始まる。そして、バックの神保彰。その若々しい姿に驚いた。60歳になっているはずなのだが、見た目も、正確無比なドラム・プレイも、全く歳を感じさせない(まあ、Mike Sternも66歳とは思えないルックスだが…)。要所を締めるDanny Walshのサックスも良い感じだ。そんな中、ベースのEdmond Gilmoreは、比較的抑えめの演奏だと思っていたのだが、後半、いきなり強烈なスラップ奏法を繰り出す。物凄いテクニックと迫力に、すっかり圧倒されてしまった。

今回のMike Sternの演奏は、割にロック寄りのハードな印象だ。いつもながら、凄腕のメンバーを集め、クオリティの高い演奏を繰り広げるのに、ステージ上には、どこかリラックスした空気を感じるのは、終始笑顔のMike Sternの人柄だ。

終盤、Jimi Hendrixの"Red House"をカッコ良くキメて退場。熱い盛り上がりだったので、このままアンコールはないかも、と思ったのだが(昨年のブルーノート東京公演では、これが最後の曲だった)、鳴り止まぬ拍手に再登場。そして、演奏したのは、まさかのJimi Hendrix再び! しかも、"Purple Haze"!! 実は、Mike Stern、ジャズ・ギター演奏だけでなく、歌うのも大好きなんだろうな、ということが伝わってきて。こちらもハッピーな気分でライヴ終了。


"Carmine Street Guitars"19.8.10

ニューヨークにあるギター・ショップを舞台にしたドキュメンタリー映画を観てきた。

グリニッジ・ヴィレッジにある"Carmine Street Guitars"。職人のRick Kelly、彼のお母さん、そして、見習いのCindyの三人だけで切り盛りしている小さな店だ。Rickが作るのは、ニューヨークの建物の廃材を使ったギター。街のシンボルのような古い建物の解体工事があれば、工事現場に足を運び、廃材を持ち帰って、ギターを作り上げる。奇をてらったようだが、古い建物で使われていた木材は、その経年変化で、豊かな響きを帯びるらしい。実際、彼のギターは、Bob Dylan、Keith Richards、Patti Smith、Lou Reedなど、錚々たるミュージシャンが愛用しているそうだ。映画の中では、Bill Frisell、Marc Ribot、Charlie Sextonらが来店し、ギターの試し弾きをするのだが、確かに、素敵な響きを聴かせてくれる(もちろん、皆、超が付く凄腕ギタリストだが)。

映画は、このギター・ショップの1週間を淡々と映し出すだけだ(ちょっと、NHKの「ドキュメント72時間」っぽい)。しかし、来店したミュージシャン達との信頼関係を思わせるやり取りの味わい深さにしみじみし、パンキッシュなルックスに秘めた純なアート魂がなんとも魅力的なCindyとRickの師弟関係にホッコリする。自分もギターが弾けたらなぁ、と思ってしまった。


"Secret Superstar"19.8.10

Aamir Khanが製作・出演した映画を観てきた。

"3 Idiotsきっと、うまくいく)"や、"PK"、"Dangalダンガル きっと、つよくなる)"など、インドで圧倒的な人気を誇るAamir Khanだが、この作品では脇に回り、主役は女の子(主役を務めるZaira Wasimは、"Dangal"で、主人公の子供時代を演じていた若手女優だ)。歌が大好きな彼女が、妻に対し暴力を振るうことに何の疑問も持たない、古い価値観に縛られた父親に隠れて、匿名で顔も隠して、YOUTUBEに歌う姿をアップする。その歌は、インドどころか世界中で評判になるのだが… というお話。

正直、物語の前半は、あまり、のめり込めなかった。主人公が、かなり面倒くさい性格なのだ(自分の歌う姿をアップするときに、いくら匿名とは言え、”Secret Superstar”って名乗る神経が…)。母親は、常に彼女の味方をしてくれるのだが、結局、暴力夫と同様、古い価値観からは逃れることが出来ない。ということで、主人公とその両親、主要人物三人に、感情移入出来ないのだ。主人公の弟とボーイフレンドは良い奴なんだけど、ちょっと、キャラが弱い…

Aamir Khanは、インド音楽界の超大物プロデューサー(ただし、業界からのウケは悪い)という役どころで、軽薄な大物を怪演。前半では、単なる狂言回しと思わせて、後半、彼の存在が重要なポジションを占めるようになってくる。そして、ラスト。主人公とその両親の面倒くささや、Aamir Khanの軽薄さなど、この映画にのめり込めないと思っていた要素が全て、最後のカタルシスのために仕込まれていた事が分かり、作品の評価は一転。かなり、ベタな展開ではあるが、実に爽快なエンディングとなる。

最近のインド映画では、インドの女性が置かれた厳しい立場に対し、メッセージを発信するような作品が多いが、本作もその流れの一本だろう。社会問題に対し積極的に発言し「インドの良心」とも呼ばれるAamir Khan製作らしいとも言える。もっとも、思いっきり弾けたエンドロールも含め、映画の「美味しいところ」を、ちゃっかりさらっていくのも、Aamir Khanらしい。



新しい眼鏡が出来上がったところで、同じ度で、自宅用にもう一本。こちらは、いわゆる格安眼鏡店で。オーダーして30分後に完成。値段は8分の1! まあ、今後も、検眼から全てを格安眼鏡店で済ませようとは思わないのですが、改めて、その差には衝撃を受けた今日この頃です。