IN/OUT (2013.5.19)

使っているデジタルカメラの後継機種がメーカーから発表され、発表会に行ってみたり、カタログを見たりして、今にもネット通販でポチッとしそうな今日この頃です。冷静に考えれば、必要性は限りなく低いのですが…


in最近のIN

"3 Idiots"13.5.18

映画大国インドで、歴代興行成績一位を誇る映画を観てきた。邦題は「きっと、うまくいく」。

欧米での評価も高く、そこそこ期待して観に行ったのだが、いやはや驚いた。2009年の作品だが、その興行成績は未だに破られていないという情報も納得。期待を遙かに上回り、痛快娯楽作としては、私の映画鑑賞史上でも圧倒的第一位だ。公開初日、ほぼ満員の映画館で170分の上映終了後、館内から出てくる人が皆、満面の笑みで感想を語り合っている。こんな雰囲気の映画館も滅多に無い。見た人全員がハッピーになれる、そんな映画なのだ。

まず、脚本がとても良く練られている。大学卒業後、5年間音信不通になっている親友の消息を追う、現在進行形のパートと、学生時代の思い出を描くパートの組み合わせが巧みだし、様々な伏線を全て回収し、超ハッピーエンドに持って行く手腕は見事の一言。インド映画らしい強引なご都合主義もあるが、あまり気にならない。むしろ、これだけ洗練されたインド映画は珍しいと思う。それでいて、ヒロインが恋に落ちた瞬間、歌と踊りのシーンが始まるボリウッド演出は健在。

さらに、三人の親友を演じるAamir Khan、Madhavan、Sharman Joshiの演技も、インドっぽい過剰な表現は抑えて良い感じだ。一方、ヒロイン Kareena Kapoorら脇役陣の演技は、分かりやすいボリウッド調で、上手いバランスになっている。インドの辺境で撮られたロケ・シーンの非現実的なほどに美しい風景も素敵だ。

これだけの超絶大傑作娯楽作品が、本国での封切りから4年経って、ようやく公開されるという日本のインド映画状況は、本当に早く改善してもらいたい。そのためにも、この作品がヒットしてくれることを祈るばかりだ。この日、映画館ロビーに駆けつけていたゆるキャラのナン子ちゃんも同じ思いだろう。



一方で、PCオーディオ沼にも近づきつつあったりもして、我ながら怖い。自戒自戒。