IN/OUT (2012.6.17)

シンガポール在住時に利用してたチケット・サービス"SISTIC"から、いまだにメールマガジンが届いています。5月に開催された、上原ひろみトリオのEsplanade公演は観たかったなぁ、などと思っていたら、今度はDaisuke Miyagawa and Kendo Kobayashi TALK LIVEの案内が届きました。人が集まるのか? という気もしますが、私も、まだ住んでいたら観に行っていたのかも。


in最近のIN

原美術館訪問 as a Sintok Friend12.6.16

先日のシンガポール映画祭では、Sintokフレンズというスポンサーシップに参加していたのだが、そのメンバー及びSintokにボランティアで協力していた人達を対象にした原美術館訪問企画があり、参加してきた。

集合は、土曜の開館前。開催中の「杉本博司 ハダカから被服へ」を、美術館スタッフの方が説明してくださる。集まった日本人とシンガポール人の混成部隊を前に、英語と日本語織り交ぜての解説である。私は、これで4回目ぐらいの鑑賞になる展覧会だが、初めは、その意図が汲み取りにくかった。それで、同時期に公開されていた映画「はじまりの記憶 杉本博司」も観て、色々分かった気になっていたのだが、やはり、直接、スタッフの方から話を聞くと、目から鱗が落ちる落ちる。アートは、雑音なしにそれ自体を感じれば良いという考え方もあると思うが、私には、色々な周辺情報を組み合わせるのが、楽しい。つい二ヶ月前までは、名前も知らなかった杉本博司氏について、すっかり知識が増えてしまった。初回に観たときには想像も付かなかった奥の深い展覧会だったのだ。

さらに楽しかったのが、原美術館そのものについても、色々な話が聞けたこと。原家の個人宅として使用されていたときには、常設の「時の連鎖」が展示されている場所は男子トイレだったとか、やはり常設の「此レハ飲水ニ非ズ」の展示場所は、趣味の写真現像のための暗室だったとか。本来は立ち入り禁止の屋根の上にも案内してもらい、普段見ることが出来ない角度から建物を眺められたのも得した気分だ。

シンガポールと現代美術、好きな物が意外なところで繋がって拡がっていくのが楽しい。


"Ra.One" 1円試写会12.6.16

8月4日から公開予定のインド映画「Ra.One」のプロモーションとして企画された試写会に参加してきた。料金は「1円」。もちろん「ワン」と掛けているのである。会場は、東京都写真美術館ホール。

この時期、インド映画公開ということは、Rajni兄貴主演の「ロボット」が話題になったのに乗っかった企画だろう。タミル語映画「ロボット」に対し、こちらはヒンディー語映画。いわゆる「ボリウッド映画」という奴である。主演は、ボリウッド映画の帝王SRK(Shah Rukh Khan)。Lady GaGaのプロデューサーとして名を馳せたAKONが劇中曲を手がけたという豪華仕様のSF大作である。私がSRKの映画を観るのは、4年ぶりぐらいか。

同じインド製SF大作と言っても、「ロボット」が人型のロボットという古臭い設定なのに対し、「ラ・ワン」の方はコンピューターゲームのキャラクターが実体化するという今風の設定になっている。特撮も遙かに立派だし、音楽も、英米のポップ・ミュージックのノリ。さすがボリウッド。

さらに、Rajni兄貴のタミル映画と大きく違うと感じたのが、ダンスシーンだ。ストーリーの流れも時空も超越して、いきなり、ヒーローとヒロインが歌って踊り出すのがタミル映画。一方、この映画では、ちゃんとストーリーの流れの中にダンスシーンが組み込まれている。洗練されていると言うべきか。

ゲームの悪役が現実世界に実体化。彼に狙われる子供を守るため、ヒーローも現実世界に現れるというストーリーは、あちこち無理があるが、意外にまとまっている。暴走しまくりの「ロボット」とは大違いだが、インド映画ならではの過剰サービスはしっかり楽しめる。ただ、ヒンディー映画が東京のキー局製作のバラエティ番組だとしたら、タミル映画は関西TV局製作のローカルバラエティのような感じがするのである。そして、私が偏愛するのは、圧倒的に関西TV局ノリのタミル映画の方なのである。そういう意味では「ラ・ワン」の中で最高だったのは、Rajni兄貴が「ロボット」のChitti役でそのまま登場するお楽しみシーンだ。「ラ・ワン」を観るつもりがある人は、予習として「ロボット・完全版」を観ておくことをお勧めする。

あと、この手の映画を観ると、「ターミネイター」と「マトリックス」が、その後のSF映画に与えた影響の大きさに、改めて驚かされる。



意外なイベントと言えば、住んでいるところの公立図書館で「ロック講座」なるものが開催されるのを見つけました。内容は「夏フェス2012 直前!今年の見所を完全チェック」。うーん、こんなものを地方自治体が主催する時代なのか。しかも、調べてみたら、何年も前から、毎年この時期恒例の講座らしい…