IN/OUT (2022.7.31) |
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COVID-19感染者の増加が激しさを増しています。が、特に行動制限は無し。これが、この2年半の間のノウハウの蓄積で対策・対応が進んだからなら良いのですが、単に、皆が慣れた、いや、飽きたせいだったら、マズいよなぁと思う、今日この頃です。 最近のIN「SKYE TOUR 2022」 @ オーチャードホール (22.7.26)SKYEの初ツアー最終公演を観に、オーチャードホールに行ってきた。 SKYEは、鈴木茂(ギター)、小原礼(ベース)、林立夫(ドラムス)、松任谷正隆(キーボード)の4人が結成し、2021年にデビュー・アルバムを発表した「新人バンド」である。と言っても、元は、鈴木茂・小原礼・林立夫の3人が高校生時代に組んでいたバンド。そこに、同年代の松任谷正隆が加わり(佐野史郎のレコーディングで集まったのがきっかけらしい)メジャー・デビューした、全員 1951年生まれという高齢新人バンドだ。日本の軽音楽界を支えてきたレジェンド、そろい踏みである。 今回のライヴ・ツアーには、サポートとして、市原ひかり(トランペット)、小林香織(サックス)、駒野逸美(トロンボーン)のホーン・セクションが加わる。さらに、これだけでは推進力が足りないということで、奥田民生、尾崎亜美、荒井由実(敢えての荒井姓)の三人がゲスト出演、三段ロケットとしてさらにSKYEを空に向けてブーストするという、超豪華なステージである。 舞台向かって左から、松任谷正隆、林立夫、小原礼、鈴木茂が並び、後段にホーン・セクションという布陣。SKYEのデビュー・アルバムの収録曲「Less Is More」、「Dear M」、「Daydream」、「Reach Out to The Sky」、「どちらのOthello」で、演奏開始。昨年、尾崎亜美のライヴにゲスト出演した時と比べると、バンドとしてのまとまりがグッとよくなっていると感じる。正直な所、このバンドの弱点は、カリスマ性があるヴォーカリストの不在だと思っているのだが(4人全員、それぞれがリードを務める曲がある)、今日は、小原礼のヴォーカルが、とても声が良く出ている。松任谷正隆も鈴木茂も頑張っているし、珍しく林立夫がリードヴォーカルを務める「Daydream」も、中々の出来。コーラス・ワークも決まっていて、さすがは、ツアー最終日。 中盤から、ゲスト登場。まず一人目、奥田民生。「Beef」、「イージュー★ライダー」、尾崎亜美を呼び込んで、彼女をコーラスに従えて「さすらい」。さすがの存在感だ。 奥田民生退場。残った尾崎亜美が「私は何色」(1976年のデビュー・アルバム「Shady」収録)、「初恋の通り雨」(1977年のセカンド・アルバム「MIND DROPS」収録)。どちらも、松任谷正隆がプロデュースしたアルバムの収録曲だ。そして、我が魂の名曲「マイ・ピュア・レディ」。小林香織のフルートと松任谷正隆のエレピが奏でるサウンドは、まさに1970年代。感涙。 尾崎亜美が退場。入れ替わりで、荒井由実。「返事はいらない」(1972年のデビュー・シングル)。鈴木茂を「シゲル」、小原礼を「小原君」、林立夫を「ミッチ」と呼ぶところに、この頃からの盟友であることが伝わってくる(林立夫をミッチと呼ぶ人は久しぶりだ)。そして、ユーミンの曲では私が最も好きなものの一つ「あの日にかえりたい」(1975年)、そして、小原礼・尾崎亜美夫妻のデュエットに触発されたということで、松任谷正隆の「Hong Kong Night Sight」(1977年の彼の唯一のスタジオ・アルバム「夜の旅人」収録曲。後に松任谷由実もカバー)をデュエット。 荒井由実が退場し、再びSKYEだけの演奏。「ちぎれ雲」(松本隆作詩、鈴木茂作曲の、はっぴぃえんどの未発表曲)、「川辺にて」、「マイミステイク」。 いよいよ終盤。ゲストの三人が揃って再登場。「せっかく、”アミ”、”ユミ”、奥田民生が揃ったのだから」ということで、PUFFYの「アジアの純真」、「これが私の生きる道」、「渚にまつわるエトセトラ」。これをメドレーというより、ミックスして、同時に演奏・歌唱するという、手練れの職人集団ならではの極めて高度なパフォーマンス。会場は大盛り上がり大会だ。 本編ラストは、SKYEの「ISOLATION」。これも、曲中に、奥田民生の「マシマロ」、尾崎亜美の「天使のウィンク」、荒井由実の「14番目の月」をフィーチャーするという、超楽しい演奏。個人的には、「天使のウィンク」が特に嬉しい。 アンコールは、まず、SKYE+荒井由実で「卒業写真」。そして、奥田民生がアコギで参加してSKYEの「Always」。最後のコーラスには尾崎亜美と荒井由実も参加。全員でステージに並んで挨拶し、これで大団円かと思いきや、SKYEの4人はステージに残ってもう1曲、SKYEの「BLUE ANGELS」。これで全て終了。 SKYEの4人、とにかく、全員が経験値積みまくりのレジェンド・ミュージシャン。デビュー・アルバム収録曲は全曲演奏したが、オリジナル・ナンバーを演奏するときには、自分たち好みのサウンドを楽しみ尽くすロック・バンド。一方、ゲストが登場するや、一転、凄テクのバック・バンドに撤する職人ぶりが見事だ。荒井由実が、自分のデビューの頃を回想して、「あの頃のバンドって、東京のスタイリッシュ・キッズの遊びだった」と発言していたが、SKYEの4人は、その雰囲気を残したまま、今もスタイリッシュに音楽を楽しんでいるのが、最高にカッコ良し。また、松任谷正隆が、このバンドを通じて学んだことが多々有ると語っていたが、ここまで上り詰めた人達なのに、いまだに向上心・研究心が衰えていないところにも感銘を受けた。 とは言え、まだアルバム一枚しかリリースしていない新人バンド。ゲストを招いたのは大正解だったと思う。荒井由実と尾崎亜美は、声質に年齢を感じてしまうが、それは味わいというもの。それに加え、ホーン・セクションの3人が非常に印象的。音色もタイミングも、完璧なサポートぶりだ。彼女らも、今後の要チェック・ミュージシャンだ。 ということで、極めて満足度の高いライヴ・パフォーマンスだった。 "Jurassic World Dominion" (22.7.30)"Jurassic Park"のリブート・シリーズ、”Jurassic World”の三部作完結編を観てきた。 前作、"Jurassic World: Fallen Kingdom"から、Chris PrattとBryce Dallas Howardら、恐竜に喰われなかったキャストが続投。監督は、"Jurassic World"のColin Trevorrowが復帰。さらに”Jurassic Park”シリーズの主要キャスト、Sam Neill、Laura Dern、Jeff Goldblumのトリオが登場する。 舞台は、テーマパークがあった孤島から解き放たれた恐竜との共存を模索せざるを得なくなった世界。色々、面白くなりそうな前提なのに、恐竜の遺伝子を悪用しようとする巨大企業が敵役というのは、工夫が無いベタな設定だ。前作で登場した少女と、このシリーズでお馴染みの恐竜、ヴェロキラプトルのブルーの子供が敵役にさらわれる。Chris PrattとBryce Dallas Howardによる奪回作戦と、巨大企業の悪を暴こうとする旧シリーズ・トリオの活躍が交錯しながら、物語は進む。 ジェット・コースター・ムービーとしては良く出来ていると思う。が、正直な所、ハラハラ・ドキドキするシーンは皆無。「どうせ、この人達は死なないよなぁ」と呑気に観てしまう。Spielberg御大のえげつないほど怖かったサスペンス演出とは、雲泥の差だ。このストーリーなら、大型肉食恐竜を出さなくても良かったのでは、という気もする。 そんな中、Sam Neill、Laura Dern、Jeff Goldblumの存在感は見事。Chris Prattのキャラも活きていると思う。唯一、Bryce Dallas Howard(Claire役)は、曖昧な役どころだなぁ。 ということで、不満な点は多々有るのだが、約30年に渡るシリーズの大団円としては、よくまとめたと思う。特撮映画に革命を起こした1993年の映画から続くシリーズを、それなりの落とし所に収めた功績は、認めるべきだろう。 来週は、職場は夏期休暇。今回は、ほぼほぼ仕事抜きで過ごせそうです。 |