IN/OUT (2019.6.9)

自宅のインターネット接続が不調になってしまいました。不調になってみると、昔の趣味だけのネット接続から、今や生活を支えるインフラになっているということを実感します。ということで、今回は、デスクトップ機ではなく、モバイル用のSurfaceでHTMLを書き、スマートフォンのテザリングでアップロードしてみます。


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SIMON PHILLIPS "Protocol" -30th Anniversary Tour-" @ ブルーノート東京19.6.7

ドラマー Simon Phillipsの、傑作ソロアルバム「Protocol」のリリース 30周年を記念した公演を観に、ブルーノート東京に行ってきた。サポート・ミュージシャンは、Otmaro Ruiz(key)、Ernest Tibbs(b)、Jacob Scesney(sax)、Alex Sill(g)。

彼のブルーノート東京でのライヴでは、いつも、舞台に向かって右側の席で、彼の手元を後ろから覗くのが常だったので、今回もそう予約して席に着いたのだが、ステージを見ると、ドラムセットは左側に置かれていた…。いきなり、気勢を削がれてしまったが、まあ、この角度だと、演奏中の彼の表情を見られるので、それもまた良し。

冒頭から、例によって圧倒的な手数のドラム・プレイを聴かせてくれる。圧巻は、本編ラストで披露されたドラム・ソロ。他のプレイヤーが舞台からはけ、一人で10分以上、叩き続ける。ドラムだけのプレイなのに、いつまでも聴き続けられる/聴き続けたいと思わせる多彩なテクニックが、ただただ凄い。

さらに、アンコールでも白熱の超高速プレイで会場を大興奮させて全編終了。彼のライヴということで、予想はしていたが、やはり凄いドラマーだ。TOTOなどロックの大物達とスタジアムでプレイしてきた人が、自分自身の音楽を小さなハコでたっぷり聴かせてくれる。何とも有り難く、興奮したライヴだった。


"The Extraordinary Journey of the Fakir"19.6.8

インド人青年が、ひょんな事から世界中を彷徨うことになってしまうという映画を観てきた。邦題は「クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅」。

主人公は、ムンバイの貧しい母子家庭で育ち、マジックの大道芸&スリを生業とする青年。彼が、母の死を機に一念発起。母の憧れだった街、パリへ行く。生前の母は語らなかったが、その遺品から、会ったことのない父が、インドに旅行に来ていたフランス人の大道芸人だったと知ったのだ。持って行ったのは、パスポートと、100ユーロの偽札一枚、そして、母の遺灰。パリで、家具屋のタンスに隠れて一晩過ごそうとしたのだが、そのタンスは、彼を入れたままイギリスに搬送されてしまう。そこから始まる波瀾万丈の旅、というお話。

製作は、フランス、インド、ベルギー、シンガポール、米国の多国籍。主な舞台はインドとヨーロッパだが、やはり、主人公がインド人ということもあり、インド色が強い。ちゃんと、歌と踊りのシーンも(それなりの必然性を持って)挿入される。インド映画好きにアピールするところ大である。

綺麗事ばかりではなく、悪人も出てくるし、ヨーロッパの移民問題が展開に大きく関わってきたりもする。が、全体としては、お伽噺めいた「えぇ話」だ。甘くてユルい。が、ラストシーンでの主人公の最後の台詞には、「そんなことは分かった上で作っているのですが、何か?」という製作陣のイタズラ笑いが詰まっているようで、こちらも、ニヤリとしてしまう。憎めない良作だ


"Padmaavat"19.6.8

13世紀のインドを舞台にした歴史大作映画を観てきた。邦題は「パドマーワト 女神の誕生」。

冒頭に、この映画が「特定の宗教を貶める物では無い」だの「サティ=寡婦殉死を美化するものでは無い」などと表示されるので、能天気ハッピーエンドでは無いのだろうなと身構えてしまうのだが、果たして、その通り。かといって、バッド・エンディングとも言い切れない。堂々たる歴史絵巻である。

主人公は、絶世の美女である王妃。演じるのは "Chandni Chowk to China""Om Shanti Om"でお馴染み、Deepika Padukone嬢。美貌と強い意志を兼ね備えた王妃には、納得の配役である。美女(と、彼女に対する邪なスケベ心)のために一国の命運が左右されるのだ。

見事に再現された当時の王宮の様子や衣装と、それを活かした撮影が素晴らしい。が、物語のテンポは、やや重厚すぎるか。迫力の戦いのシーンも「バーフバリ」を知ってしまった我々には物足りなさもある。が、悪役の悪ぶりが突き抜けているのが見所だ。悪役をメインにしたダンスシーンの迫力は異様な凄みを放っている。



プロバイダーのサポートに電話してみたのですが、これがまたストレスフル。集合住宅での一括契約じゃなければ、とっとと解約したくなるようなやり取りの末、結局、保守員の出動を仰ぐことになりました。しかし、対応可能な時間帯が、平日の10時~12時&13時~15時だけという、勤め人には酷な話し。このプロバイダーは、自分たちがインフラを支えていると思っていないな。