IN/OUT (2014.4.13)

スギ花粉のピークは過ぎたようですが、今は、ヒノキ花粉がピーク。私の場合、ヒノキの方が症状が辛く、目のかゆみが半端ない上に、頭痛もしてくる。仕事に差し支えるというか、それを言い訳にしたくなるというか…


in最近のIN

"Jeff Beck 2014 World Tour - Tokyo-Dome City Hall"14.4.7

Jeff Beckの公演を観に、東京ドームシティ・ホール行ってきた。チケットを取ったとき、聞き慣れないホールだな、と思っていたのだが、JCBホールの名前が、命名権の期限が来て変わったのね。

極めて、ストイックなライヴだ。バックバンドは、Rhonda Smith(ベース)、Nicholas Meier(ギター)、Jonathan Joseph(ドラムス)の三人だけ。特別なステージ・セットは何も無し。大画面モニターも無い。MCも一切無し。淡々と、インストゥルメンタルの曲を演奏し続ける。Jeff Beckが言葉を発したのは、アンコールの最後の曲"Cause We Ended as Lovers"(名盤"Blow by Blow"収録曲)の前に、"Thank you very much."の一言と、バンド・メンバーの名前を紹介しただけ。後は、無言。渋すぎである。

御年69歳。6月には70歳になるJeff Beckだが、全く、年老いた感じがしない。体型も、演奏スタイルも、現役感バリバリ。1975年の"Blow by Blow"や76年の"Wired"収録の昔の曲から、つい先日、来日記念盤としてリリースされた最新盤"YOSOGAI"まで幅広い選曲も、ベテラン・ミュージシャンにありがちな昔懐かしヒット曲大会とは一線を画するものだ。The Rolling StonesのMick Jaggerは、徹底した自己管理で維持した若さという感じだったのに対し、Jeff Beckは、自然体で若い! 何の外連味も無いステージで、インスト曲だけを演っているのに、この熱さ、ただただカッコ良いのである。個人的には、以前、映画で観たTal Wilkenfeld嬢がベースじゃなかったのが残念だったが、Rhonda Smithも、Princeのベーシストを10年以上続けてきた強者だけに、演奏は申し分なし。贅沢を言わせてもらえば、こういう構成のライヴだったら、三千人キャパの大ホールでは無く、小さなクラブで聴きたかった。

なお、この日の公演では、「プロフェッショナル用撮影機材」と「タブレット」での撮影、および、フラッシュを焚いての撮影が禁止となっていた。逆に言えば、スマホとかコンデジでの撮影については、特に禁止を謳っておらず、実際、多くの人がスマホでステージを撮っていた。会場のあちこちで光を放つスマホの液晶画面のバックライトが目障りではあったが、こういう、鷹揚な姿勢も、Jeff Beck、カッコ良し。


Deep Purple@日本武道館14.4.12

日本武道館Deep Purpleの公演を観に、日本武道館へ行ってきた。

1968年のデビュー・アルバム発売から46年。メンバー・チェンジを繰り返してきたバンドだけに、現在のメンバーで、デビュー時から在籍し続けているのは、ドラムスのIan Paice(65歳)だけ。ヴォーカルのIan Gillan(68歳)と、ベースのRoger Glover(68歳)は、1970年のアルバム"in Rock"からの参加。ただし、この二人は、その後、脱退と再加入を繰り返している。ギターのSteve Morse(60歳)は1994年から、キーボードのDon Airey(65歳)は2002年から参加している。初期の音楽性を決定づけていたJon Lord(2年前に71歳で亡くなられた)とRitchie Blackmoreがいない訳で、「バンドのアイデンティティって何だ?」という疑問も沸くのだが…。ちなみに、私が前回、彼らのライヴを観た2002年のシンガポール公演の時は、既にこのメンバーだったなぁ。

先日のストイックなJeff Beckとは違い、凝ったライティングと、バックのスクリーンを使った派手な演出。このメンバーで10年以上活動を重ねてきたせいか、演奏は、2002年に観たときよりも遙かに充実していたように思う。Ian Gillanの声も(途中、休み休みではあったが)ちゃんと出ていたし、Ian PaiceとRoger Gloverの、いかにもハード・ロックという感じの重量感溢れるリズム隊は強力。新しいフロント・マンとなったSteve MorseとDon Aireyも、オリジナル・メンバーのようなカリスマ性は無いが、上手い。ロック・スターって、若い頃、無茶をやっていたイメージがあるが、中々どうして、年を取っても元気なものだ。

昨年発売された最新作「Now What?!」から5曲演奏するというセットリストは、Jeff Beck同様、ベテラン・ミュージシャンの懐メロ大会に堕することない、現役感溢れるものだった。もちろん、新曲の合間には、"in Rock"、"Fireball"、"Machine Head"など、70年代初期の名アルバムからの曲。さらに、メンバーそれぞれのソロ・パートもたっぷり。Steve Morseは、確かに上手い。Don Aireyはソロの中に「上を向いて歩こう」を織り込む器用さを発揮し、Ian Paiceは照明を落とした中、LEDを仕込んだスティックでドラム・ソロを披露。中々、楽しめる構成だ。

そして、本編ラストは、超鉄板曲"Smoke on the Water"。ギターがRitchieでなくても、盛り上がるのである。ここでも「バンドのアイデンティティって何だ?」という疑問が頭をよぎるが… アンコールは、"Hush"と"Balck Night"。これまた鉄板。唯一、残念だったのは、"Highway Star"を演ってくれなかったことか…(Ian Gillanがヴォーカルなので、"Burn"は演ってくれる訳が無いしなぁ…)。



先週、敢行したホスティング・サービスの切り替えは、ほぼ問題なかったようです。ただ、新しいサーバーに移動して二・三日で、すぐにフォーム・メールからスパムが届くようになったのには、呆れてしまいます。