IN/OUT (2013.5.12) |
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ゴールデーン・ウィークの後半は、帰省 → 矢野顕子の公演(と、その前日にあった清水ミチコのライヴ)にかこつけて、名古屋に小旅行。交通系ICカードの共通化は、本当に便利でした。 最近のIN「超・大河原邦男展 −レジェンド オブ メカデザイン−」 (13.5.4)アニメのロボットなど、メカデザインの第一人者、大河原邦男の全仕事を網羅した展覧会を観に、兵庫県立美術館に行ってきた。キャッチコピーは「ガンダム、ダグラム、ボトムズ… 全機 美術館に集結せよ。」 「科学忍者隊 ガッチャマン」の敵役、ギャラクターのメカデザインを皮切りに(まだ新人だったので、主役のメカではなく敵のメカを担当)、「宇宙の騎士 テッカマン」や「ヤッターマン」などのタツノコ・アニメ、さらに「無敵鋼人 ダイターン3」「機動戦士 ガンダム」「装甲騎兵 ボトムズ」などの日本サンライズ作品など、錚々たる彼の作品が時系列に並べられ、量的には圧倒的な展覧会だ。中には、バンド「くるり」のマスコット「くるり号」など、え、ここにも大河原さん? という作品もある。 私が、彼の名前を最初に意識したのは、「科学忍者隊 ガッチャマン」に登場したギャラクター開発部の「オガワラー博士」なので、ずいぶん昔のことだ。そこから、アニメにおけるメカデザインという仕事を確立し、自ら第一線に立ち続け、ガンダムやボトムズなど「兵器としてのロボット」のデザインでその後のアニメに大きな影響を与えた、まさに巨匠。その全仕事は、さすがに見応えがある。決定稿に至る前の、試作過程が見られるのも興味深い。 ただ、見せ方にもう少し工夫があっても良かったと思う。展示が単調だったり、スタジオぬえの「宇宙の戦士」や、宮武一貴の「聖戦士 ダンバイン」など、他者の作品が唐突な感じで挿入されていたり、銀河万丈と伊藤静、有名声優による音声ガイド(大河原邦男本人へのインタビューも有り)の内容が、イマイチ食い足りなかったり。 なお、美術館入口には、赤い車が展示され試乗できるようになっていた。トヨタと、ジオン公国の重機メーカー、ジオニック社が技術提携を結んで設立した会社、ジオニックトヨタが8月に発売する予定の「シャア専用オーリス 市販モデル」である。こういう展覧会にノコノコやってくる大きいお友達の財布は、しっかり狙われているのである。 「ドラマチック大陸 −風景画でたどるアメリカ− & すくいとられたカタチ」@ 名古屋ボストン美術館 (13.5.5)名古屋ボストン美術館に行ってきた。名古屋は何度か訪れている都市だが、この美術館に行くのは初めてだ。今回、金山駅近くに宿を取ったので、同じく、駅前にあるこの美術館を訪れた次第。 「ドラマチック大陸 −風景画でたどるアメリカ−」は、19世紀から20世紀前半ぐらいの、アメリカの風景画が主な展示である。写実的な作品が多く、絵画としての面白みよりも、100年ほどの前のアメリカの風景そのものが興味深い。 同時に開催の「すくいとられたカタチ」は、ボストン美術館芸術大学と愛知県立芸術大学のコラボレーション企画。こちらは、現代美術。日米、三人ずつのアーチストの作品が並ぶ。Fritz Buehnerの彫刻は面白いと思ったが、全体的には物足りなさが残る。 予想していたよりも小規模な美術館だった。複合ビルの中にあるため、雰囲気も面白みに欠ける。ただ、親切心溢れる館員の態度と、オーディオ・ガイドの解説が中々充実していたのが、好印象だ。 「清水ミチコのお楽しみ会 2013 〜清水ミチコ物語〜」 再び (13.5.5)清水ミチコのソロ・ライヴを、名古屋市芸術創造センターで観てきた。東京の会場に比べると、観客数も少なく、落ち着いて買い物ができるので、ここでツアーグッズも購入。 ネタは、先日の日本青年館とほぼ同じだが、ホールの裏にある謎のポーズの少年の銅像写真を、さっそくネタに取り込むなど、色々とアレンジが違う。また、観客の反応(やたらと大声で豪快に笑う女性がいて、目立ちまくっていた…)に、その場その場で反応する反射神経。お笑い芸人というより、ミュージシャンのライヴだと感じる。 シャチの赤ちゃんとシャチホコを見る (13.5.6)名古屋を訪れたときのお約束。今回も名古屋港水族館に行ってきた。 入館してすぐのところで、前回訪れたときは、まだ一般展示されていなかったシャチの赤ちゃん(去年の11月13日生まれ)が、ずっとお母さんシャチにくっついて泳いでいる姿が見られる。可愛い。生まれてから半年ぐらい経っているが、まだ名前は付いておらず、現在、募集中らしい。ちゃんと成長することを確認してから、ということなのだろう。 その後、イルカ・ショーを見物。予想以上に技が凄い。トレーナーと一緒に水中深く潜ったイルカが、水中で泡のリングを放出。トレーナーの体を押しながら、そのリングを下からくぐり抜け、一気にトレーナーと共に水上にジャンプ!。これにはすっかり感心した。ただ、ショー全体としては、音楽も構成も、改善の余地がかなりあると思う。勿体ない。 シャチの方は、まだ子育てが大変だからか、観客の前で芸は行っていない、その代わり、トレーニング風景を公開している。しかし、トレーニングよりも、その後、トレーナーに体を撫でてもらったり、水をかけてもらったりして、仲良くくつろいでいる姿が、何とも微笑ましい雰囲気で、見ているこちらも和む。シャチとトレーナーがまったりしている様子こそ、今、名古屋港水族館の一番の見所だと断言。 夕方の矢野顕子のコンサートまで、まだ時間があるので、名古屋城を見物。何度も訪れている名古屋だが、名古屋城見物は、これが初めてだ。 天守閣はさすがに立派だし、「名古屋おもてなし武将隊」なる、歴女をターゲットにしたと思われる団体がイベントをやっていたりして、実に観光地らしい雰囲気だ。ただ、個人的には、前週に訪れた盛岡や仙台の、枯れた趣ある城址公園の方が落ち着くな。 ということで、矢野顕子のコンサート三本、清水ミチコのライブ二本、美術館二館、水族館二館、城址三か所、たっぷりとゴールデン・ウィークを堪能。しかしまあ、その後の一週間で、すっかり現実に引き戻させましたが。 |