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最近、嫌いな四文字熟語のトップは、「加水分解」。キャスターの車輪がバラバラになり、マウスはベタベタになり、ノートPCの衝撃吸収ケースの内側がボロボロになり…。このところ、身の回りのあらゆる物が加水分解の脅威にさらされているようです…。
最近のIN
元UKのキーボーディスト/ヴァイオリニスト、Eddie Jobsonのライヴを観に、ビルボードライブ横浜に行ってきた。この会場では、3週間前にASIAを観たばかり。John Wettonが存命だったら、両方のステージに立っていたかもと夢想してしまう…
Eddie Jobsonのライヴは、2013年にCLUB CITTA'で観たが、その後、2017年にライブ活動から引退。しかし、このたび、6年ぶりにステージへ復帰することを宣言し、ワールドプレミアの一環として、ビルボードライブでの来日公演が実現したのだ。とは言え、年齢的にも、これが最後の来日公演かもしれない。
今回のメンバーは
・Eddie Jobson(Key,Vln)
・Marc Bonilla(Vo,Ba)
・Mike Keneally(Gt)
・Marco Minnemann(Dr)
ドラムスは、2013年の来日時のメンバーだ。
私の席は、3週間前のASIAの時と同じく、今回もかぶりつき!おかげで、開演前に、ステージの床の上に置いてあるセットリストを視認。UKの曲で固めているのが、期待大!
- Alaska / Time to Kill
- Danger Money
- Rendezvous 6:02
- By The Light of Day / Presto Vivace / In The Dead of Night
- Nevermore
- Carrying No Cross
- Caesar's Palace Blues
---Encore---
- Night After Night
- The Only Thing She Needs
まずは、Eddie Jobsonが登場し、演奏開始。「Alaska」の重低音が鳴り響く中、他の3人もステージに上がり、「Time to Kill」の演奏へ。ASIAの時も思ったが、プログレのスーパーバンドの曲を演奏するために招集された人達は、当然のように上手い!しかも、ASIAのギタリストとベーシストが、ロック・ミュージシャンと言うより普通のおじさんぽかったのと比べると、今回のメンバーは、見た目もワイルド(ただ、ヴォーカルに関しては、私はASIAのHarry Whitleyの方が好きかな)。そして、間奏では、Eddie Jobsonが、彼のトレードマーク、透明のエレクトリック・ヴァイオリンを弾くのだが、これが、私の目の前 1mの超至近距離。眼福にして耳福!キーボードも含め、70歳になっても、全く衰え知らずのプレイ。彼が、確固たる音色を持った現役ミュージシャンであることを実感。
「Rendezvous 6:02」の演奏後、Eddie JobsonのMCとメンバー紹介。そして、次の「By The Light of Day / Presto Vivace / In The Dead of Night」が、私にとっては、この日の最大の盛り上がり。1st Albumの尖りまくっていたUKのサウンドが再現され、懐かしくもカッコ良い。特に、Marco Minnemannのドラムスの迫力が圧倒的。
「Caesar's Palace Blues」で本編終了。”UK! UK!”の掛け声が場内に巻き起こってのアンコール、「Night After Night」も泣けた。
ということで、短期間にASIAとUKのライヴ・サウンドに浸るという、楽しくもあり、John Wettonの不在がしみじみと寂しくもある、2026年の初春であった。
デビュー 40周年を迎えるパール兄弟のライヴを観に、ビルボードライブ東京に行ってきた。
メンバーは
・サエキけんぞう(Vo)
・窪田晴男(Gt)
・バカボン鈴木(Ba)
・松永俊弥(Dr)
さらに、サポート(兄弟の"甥っ子")として
・米内山尚人(Key, Gt)
パール兄弟の1987年の名盤「PEARLTRON」は、当時のヘヴィー・ローテイションだった。また、矢野顕子が彼らの楽曲(「トロン岬」、「世界はゴー・ネクスト」など)をカヴァーし、渋谷ジァンジァンの矢野顕子のライヴにサエキけんぞうがゲスト出演したのも観た。窪田晴男やバカボン鈴木が他のミュージシャンと共演するライヴを観る機会も何度もあった。しかし、パール兄弟としてのパフォーマンスをちゃんと観るのは、これが初めてだ。
オープニングでいきなり「OVERTURE(洪水デート)」~「世界はゴー・ネクスト」~「TRON岬」の極私的大名曲の連打。これは嬉しい。
ここから、40周年らしく、新旧の曲、2025年の「RUN-NEWバックステージ 」、1st Albumから「江戸時代の恋人達」、アルバム未収録の新曲「点火、発火、着火」、2019年の「歩きラブ」、バカボン鈴木によるチャップマン・スティックのソロ、1987年の「ヨーコ分解」、最新曲「穴」と幅広く演奏していく。
そして、ステージ奥のカーテンが開き、六本木の夜景をバックに「六本木島」。本編ラストは、会場総立ちで「快楽の季節」。そして、アンコール「バカヤロウは愛の言葉」で全編終了。
なんやかんやで、「PEARLTRON」収録曲以外も、耳に馴染みがある曲が多いし、バンドとしての演奏技量も高く(特に、窪田晴男とバカボン鈴木!)、大いに楽しめた。
ジャズ・ヴォーカリスト、Stella Coleのライヴを観に、ブルーノート東京に行ってきた。実のところ、何の予備知識も無かったのだが、会員特典の招待券を使用期限内に消化するため、ジャケ買いの勢いで予約してみた。
メンバーは
・Stella Cole(vo)
・Michael Kanan(p)
・Michael Migliore(b)
・Hank Allen Barfield(ds)
まずは、ピアノ・トリオが登場し、演奏開始。そこへ、Stella Coleが加わり、本格的にパフォーマンスが始まる。ピアノ・トリオの音は、まさに王道。最低限のセッティングでブラシを多用するドラマー、渋いウッド・ベース、端正なピアノ。ここに、綺麗な発音で癖のないStella Coleのヴォーカルが乗る。ザ・女性ジャズ・ヴォーカルという佇まいだ。
歌唱されるのは、「Pure Imagination」、「Singin' in the Rain」、「On the Sunny Side of the Street」、「Moon River」、「Anything Goes」、「Perhaps, Perhaps, Perhaps」、「When the Sun Comes Out 」、等々、スタンダード曲中心。映画やミュージカルで使われた曲も多い(中盤で1曲、トリオだけで「Let's Fall in Love」を演奏)。全てのパフォーマンスが、驚くほど癖がなく、何とも耳障りが良い。途中のMCも、聞き取りやすい英語で、東京を楽しんでいることを語る優等生的なもの。
本編ラストは「Over the Rainbow」、アンコールは「That's All」。最後まで、実にスムースなステージだ。
ピアノ・トリオ+女声ヴォーカルの王道と言えるようなパフォーマンスは、私としては、熱くなる箇所は皆無だったが、かといって、つまらない箇所も無く。この、しっとりした雰囲気は、まだ明るい16時30分開演の1st showではなく、夜の2nd showでアルコール片手に聴くべきだったかな。
須田祥子(東京フィルハーモニー交響楽団 首席奏者)が結成した、ヴィオラ奏者だけのアンサンブル、SDA48の公演を観に、晴海トリトンスクエアにある第一生命ホールに行ってきた。キャパ 767席。なかなか雰囲気の良いクラシック用ホールだ。
上原ひろみのプロジェクトや、挾間美帆のプロジェクトなどで、弦楽四重奏や五重奏に触れる機会があり、中でも、オーケストラの中では目立つことが少ないヴィオラに興味が増したところで、このアンサンブルのことを知ったのだ。なお、所属オーケストラの枠を超えた弦楽集団としては、石田組が有名だが(須田祥子は、その組員でもある)、SDA48が地下活動を開始したのは、石田組よりも1年早かったとのこと。
メンバーは、須田祥子 池辺真帆 落合なづき 加藤大輔 小中澤基道 四家絵捺 髙野香子 冨永悠紀子 古屋聡見 森野開の10名(48人では無いし、男女混成である)。
クラシック系の公演なので、セットリストがプログラムに記載されている。
- モーツァルト(飯田香 編曲):オペラ「魔笛」より序曲
- モーツァルト:オペラ「魔笛」より四重奏(「おいらは鳥刺し」「夜の女王のアリア」他)
- レスピーギ(飯田香 編曲):リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲
--------休憩--------
- ガルデル:首の差で
- 山口百恵メドレー(プレイバックPart2 ~ いい日旅立ち ~ 秋桜 ~ 絶体絶命 ~ イミテイション・ゴールド)
- モンティ(飯田香 編曲):チャルダッシュ
- キエル・マイエリング(飯田香 編曲):ロック・ザット・ヴィオラ
- ジョン・ウィリアムズ(飯田香 編曲):スターウォーズより 「メインタイトル」
--------Encore 1--------
- マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」 より間奏曲
--------Encore 2--------
- クイーン:I Was Born To Love You
10人のヴィオラ奏者が半円状に並び立って、演奏開始。ヴァイオリンと比べると、派手さは無く、やはり、ソロ向きの楽器では無いという印象だが、10名が奏でる分厚い音は、聴き疲れせず、和む音だと思う。ヴィオラを知り尽くした飯田香のアレンジも巧みなのだろう(彼女は、SDA48のメンバーとして演奏に参加することもあるが、今回は、アレンジのみ)。
1曲毎に、須田祥子による解説が入りながら、4重奏、そしてまた10名での演奏が続き、第1部終了。なお、今年は、モーツァルトが生誕270周年、オットリーノ・レスピーギが没後90年ということで、この2人の作品を採り上げたとのこと。
第2部。メンバーは、第1部のクラシック奏者らしい黒の衣装から、グッズのTシャツに着替えている。まずは4重奏でカルロス・ガルデルによるタンゴの曲(好きな女の子を"クビの差"で奪われた、という内容らしい)。そして、メンバー紹介があり、山口百恵メドレー。彼女の声質はヴィオラの音域と相性が良いと思う(須田祥子曰く、“ヴィオラ声”)。メンバー全員が、それぞれメインを入れ替わりながらの演奏で、各自の個性が楽しめるという趣向だが、やはり、須田祥子の表現力は突出しているなと、素人ながら感心してしまった。
その後も、素人でも盛り上がれる曲が続くが、「スターウォーズ」になると、やはり、中音域しかいない編成だと、迫力に限界があるか…
アンコールは2回。2回目は、須田祥子がFreddie Mercuryのお面を付けて演奏。これで、全編終了。
何より、オーケストラの中では脇役になりがちなヴィオラの魅力を伝えたいという強い意志が感じられるのが好ましい印象の公演だった。私も、ヴィオラという楽器が持つ表現力の幅広さを十分に堪能できた。
どうも自分は、新しもの好きである割に、買い換えるのが面倒なものはずっと使い続けることが多く、色々な物の寿命が一気に押し寄せてきているみたい。身の回りの品々の、断捨離&新陳代謝を図らねばと思う、今日この頃です。 |