IN/OUT (2024.9.15) |
|
矢野顕子強化月間、今週は八ヶ岳高原。 最近のINCANDY DULFER "WE FUNK HARDER TOUR IN JAPAN 2024"@ ブルーノート東京 (24.9.13)オランダ出身のサックス奏者、Candy Dulferの公演を観に、ブルーノート東京へ行ってきた。明るくファンキーなライヴが楽しく、来日の度に観たくなるミュージシャンだ。 実のところ、別の日の公演を予約していたのだが、今回のJapan Tour(ブルーノート東京で6日間、その後、名古屋、大阪、高崎を回る)の初日も観ておきたいなと思い直し、急遽、臨時席を予約。キャッシャーの前に並べられたスツールで、(食事は諦めることになるが)全体が見渡せる良席なのだ。 バックは8人。ドラムス、ベース、ギター。キーボード、男性ヴォーカル 2人。さらに、サックスとトロンボーンが入るという布陣。そして、ラメラメの衣装でキメたCandy姐さん登場。ヴォーカルをメインにしながら、その合間に、まったく自然にサックスを挟んでくる。そして、間奏では、トロンボーンとテナーサックスを左右に従えて、アルトサックスを吹き倒す姐さん。メンバーを聞いたときは3管の変則的な布陣だと思ったが、なるほど、これは効果的だ。 2022年のアルバム「We Never Stop」からの選曲が多いが、それ以外に、レコーディング前の新曲を披露してくれたり、1989年の大ヒット曲「Lily Was Here」をしっとりと奏でたり。また、David Sanbornへのトリビュート曲「Straight to the Heart」を情感たっぷりに演奏したのも感動的。やはり、ヴォーカル曲よりも、サックス演奏に専念している姐さんの方が、私は好きだ。 ラストは、「Pick Up the Pieces」。恒例の、観客席を練り歩きながらの演奏だ。いつもながら、サービス精神たっぷり。場内、大盛り上がり。これで十分盛り上がったので、アンコールは無し。決して、不完全燃焼という訳では無いのだが、前回、ゲストのHans Dulferとの父娘共演で超絶盛り上がった2022年のブルーノート東京と比べると、もっともっと行けるのでは、という贅沢な欲も出てきてしまった。 八ヶ岳高原の週末 (24.9.14~15)週末は、八ヶ岳高原海ノ口自然郷で過ごした。目的はもちろん、八ヶ岳高原音楽堂で開催される矢野顕子のライヴ。ここ数年、毎年この時期の土日の2日間開催されているのだが、いつもは土曜日の1公演を日帰りで観に行っていた。が、今年は三連休の中の土日ということで、翌日の心配をしなくても良い。ということで、八ヶ岳高原ロッジに宿泊することにした。 土曜の朝、あずさに乗って新宿から小淵沢。そして、小海線に乗り換えて、野辺山駅。駅前からロッジの送迎バス。毎年、通っているので、すっかり慣れた行程である。しかし、ロッジに到着後、チェックインして、部屋に案内されるというのが、今年の新機軸。ただ、この部屋、(一番安いグレードだからか)かなり古びた感じ。床の一部がギシギシ音を立てるのは風情があると捉えるべきか…… これも毎年恒例だが、まずは八ヶ岳高原ヒュッテ(東京・目白にあった旧尾張徳川家本邸主屋を、1968年に移築したもの。登録有形文化財)を訪れ、名物の熊を表敬訪問。 そこから、音楽堂へ。気持ちの良い晴天。ただし、都内ほどでは無いが、結構、暑い。空に浮かんでいるのは、秋の表情では無く、まだ、夏っぽい雲だ。
ライヴについては、やのコレに記載するが、建物の雰囲気も、音響も、非常に優れたホールだ。また、ライヴ後、ロッジに戻ると、その日のセットリストのプリントアウトがフロントに置いてあるという早業に、音楽堂でのライヴを大切にしているスタッフの心意気が感じられるのが、嬉しい。 ライヴ参加の宿泊客は、夕食込みのチケットになっていて、館内のレストランで食事。その後は、ほぼ何も無し。周囲は静かな森だし、館内のバーは20時30分~22時30分だけの営業ということで、静かに過ごすしか無い。 翌朝、久しぶりに肌寒いと感じるのはありがたいが、あいにくの小雨。朝食後、チェックアウトし、荷物をフロントに預け、昨日とは違うコースを散策。少し登ったところにある美鈴池へ。 気温は少しずつ上がって20度を超え、湿度は高く、それなりに汗ばむ。傘をさす必要が有るか無いかの微妙な霧雨。散策には不向きの天候だが、雨のせいか、苔の緑が鮮やかだ。
ロッジに戻り昼食。そして、音楽堂へ行き、矢野顕子ライヴ Day 2を堪能。その後は、ロッジの送迎バスで野辺山駅 → 小淵沢駅 → あずさ号で新宿へと、帰路につく。 正直、コストパフォーマンスは悪いと思った。車で近隣を探訪でもしない限り、宿泊中は暇を持て余し気味でもある(何もしない事こそリゾートの正しい過ごし方だと悟る境地には、達していないのだ)。が、たまには自然と触れ合うのは悪くない。もちろん、毎回、発見がある矢野顕子ライヴは可能な限り参戦したい(今回の 2 days、両方観て大正解だった)。次のチャンスがあれば、また、悩むことになりそうだ。 ということで、再び、蒸し風呂の都内へ。彼岸も近いのだから、あと少しの辛抱で、あの冷気が山から降りてくるはず。 |