IN/OUT (2020.3.22)

コロナ問題の厄介なところは、いつ終息するのか分からないこと。勤務先でも、原則在宅勤務指示が、ズルズルと期間延長になっていますが、いつ、どのような判断基準で、その解除を指示すれば良いのか決めかねている状況です。


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「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020 ー さまよえるニッポンの私」@原美術館20.3.22

現代美術家 森村泰昌の展覧会を観に、原美術館に行ってきた。

森村泰昌と言えば、古今の名画を模したり、映画女優に扮したセルフポートレートで有名である。私は、いささか軽薄で目立ちたがり、という印象を持っていたのだが、今回、きちんと個展を鑑賞すると、実は骨太な作家性を持った芸術家だということが実感できた。

展覧会のタイトル「エゴオブスクラ - Ego Obscura」という言葉には「闇に包まれた曖昧な自我」という意味が込められているそうだ。今回の展示作品の中でも、彼は、天皇陛下、マッカーサー、マリリン・モンロー、三島由紀夫などの人々に扮している。が、なるほど、そこには日本の現代史・文化史に対する彼の思いが詰め込まれているようだ。

原美術館は、2週間ほど休館し、この三連休から再開となっている。一気に沢山の人が詰めかけるような展覧会では無いだろうし、美術館内で大声で喋る人も居ないので、感染リスクの少ない施設だと思う。普段は閉められている窓が換気のために開けられているのも(花粉症の人間には辛いところだが)正しい処置だ。館内のカフェ「カフェダール」でのランチも久しぶりに楽しむことが出来、有り難い再開だ。



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”Birds of Prey: And the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn”20.3.21

DCのヴィランであるHarley Quinnを主役にした映画を観てきた。タイトルの"Birds of Prey"は、DC Comicsに登場するスーパー・ヒロイン・チームなのだが、日本では知名度が無いためか、邦題はサブタイトル部分を前面に出した「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」。

映画は、Harley Quinnが、恋人のThe Jokerと破局した後を描くのだが、それは、"Suicide Squad"の後日譚であり、昨年、大ヒットした"Joker"との繋がりは感じられない。様々なスーパーヒーローが登場する作品を展開しながらも、"The Avengers"という統一した世界に収斂させるMarvelの巧みな戦略と比べると、DCの映画展開は、何ともとっちらかった感じがする。

この映画の見所は、主演のMargot Robbie(今のハリウッドで、一番、勢いがあり、重用されている女優だろう)の、吹っ切れた演技だ。それは確かに見事だし、Harley Quinnの無鉄砲な性格を上手く活かしたアクションシーンも見応えがある。しかし、どれも、予想の範囲内というのが物足りない。

さらに、予想外につまらなかったのが、Birds of Preyのタイトルを冠し、Harley Quinn以外にも、Renee Montoya、Cassandra Cain、Black Canary、そして、The HuntressというDC Comicsのキャラクターを揃えているのに、彼女らの絡みが淡泊で、終盤までチームとして機能しない点だ。

ということで、全体的に物足りない映画だった。間もなく、待望のWonder Womanの新作が封切られるが、DC Extended Universeには、設定の整理と統一感の醸成が必要だと思う。



欧米で一気に感染が拡がり、かなり踏み込んだ対策が発動しているのに対し、日本は、イマイチ緩い状況がダラダラと続いています。ハグやキスの習慣(だけでは無いにせよ)は、結構、影響が大きいのですかね?