IN/OUT (2019.5.12) |
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結局、大型連休中は、ライヴと映画と美術展という、いつもの週末の拡張版という過ごし方でした。ただ、観たい映画が少なく、"Avengers: Endgame"を3回というのは、我ながらミーハーだったか。 最近のOUT"QUEEN SYMPHONIC -A ROCK & ORCHESTRA EXPERIENCE-" @ 東京国際フォーラム (19.5.10)Queenとクラシックの融合を掲げ、2000年、イギリスで初演され、フランス、アメリカ、オーストラリアを合わせて、数十万人の動員を記録したというコンサートの日本公演を観に、東京国際フォーラム ホールAに行ってきた。 演奏は、東京フィルハーモニー交響楽団。指揮とアレンジはRichard Sidwell。さらに5人編成のバンドと4人のシンガー(男性2名&女性2名)も来日するという。"Bohemian Rhapsody"の大ヒットで「第三次クイーンブーム」と言われる日本。なんとなく、観に行くのが気恥ずかしいような気もするが、Queenの楽曲とオーケストラの相性の良さは、十分に予想できるところでもあり、やはり、観ないでは居られない。 オーケストラとバンドが登場し、意表を突く"Flash Gordon"から演奏が始まる。出だしは良い感じだと思った。しかし、4人のシンガーが出てきて歌い始めた瞬間、「これは違う!」という感覚に襲われる。みなさん、素晴らしい歌唱力だし、声量も凄い。しかし、その人工的な笑顔とわざとらしいステージアクション。この人達は、Queenの楽曲で構成されたミュージカル"We Will Rock You"の出演者達だった。そして、私は、ミュージカルの舞台というものに全く馴染めないのだ…。大盛り上がりの会場の中、アウェイ感を覚える… さらに不満なのが、結局、シンガーとバンドが主体で、オーケストラは伴奏にしか過ぎないという構成だ。もっと、意外性の有るオーケストラ・アレンジを期待していたのに、普通に、原曲通りのバンド演奏。驚きも無ければ、面白味も無い。東京フィルハーモニー交響楽団の奏でる音色の美しさは素晴らしいと感じたのだが、それが全然活かされていない。 もちろん、演奏されるのは、名曲揃い。しかし、それらを、私が嫌悪するミュージカル調のステージで再現されると、何とも複雑だ(我ながら偏狭だとは思うが…)。オーケストラはもちろん、バンドも、シンガーも、技量は素晴らしいが、ロックが持つ猥雑さを取り除いてキレイにパッケージしたような演奏で、何の興奮も覚えない。ただし、日本公演ということで、"I Was Born to Love You"(CMに使われたため、日本でのみメジャーな曲)が披露された事と、シンガーが4人いるので、本編最後の"Bohemian Rhapsody"のオペラ・セクションが、テープでは無く、ちゃんと生歌で歌われていた事には、有り難みがある。また、アンコール1曲目の"Teo Torriatte"は、やはり、日本のコンサート会場で聞くと格別の味わいがあるのは間違いない。 アンコール2曲目"We Will Rock You"と3曲目"We Are The Champions"で全編終了。会場は物凄くヒートアップしていて、お客さんは皆、大満足の表情だが、私は、正直、これだったら、映画"Bohemian Rhapsody"をもう一回観た方が、よほど満足感があったな、という感じだ。 因みに、連休中、映画ではもう一本、"Pokémon Detective Pikachu(名探偵ピカチュウ)"も観てしまったのですが、ゲームをやらず、ポケモンの事を殆ど知らない私には、INともOUTとも、評価のしようがない作品でした…(ピカチュウが可愛いのは分かるし、Kathryn Newton演じるヒロインが、見事なまでのアニメ顔だったのは流石だと思ったけど、ストーリーが全く入ってこない…)。世間的には評判が良いので、きっと、ゲームを知っている人には刺さる作品なのだろうとは思うのですが。一体、私は何故、観てしまったのか… |