IN/OUT (2019.1.20)

先週、チケットを取り損ねて悔しい思いをした立川シネマシティのイベントですが、追加開催が決定。『ボヘミアン・ラプソディ』ライブスタイル上映。今回は、予約受付が始まる火曜日午前0時ジャストにサイトにアクセスし、チケット取得に成功(その5分後には完売していた…)。

しかし、まさに好事魔多し。その日の午後から嫌な予感。夕方には発熱。会社帰りに病院に立ち寄ると、インフルエンザA型の診断(私と前後して、職場の同フロアで6名が一気に発症のアウトブレイク状態…)。処方されたゾフルーザの効き目は素晴らしく、あっという間に熱は下がり、症状が重症化することは無かったのですが、流石に発症4日目の人混みへの外出は憚られ、泣く泣くチケットをキャンセルしました。オンライン予約で取ったチケットを、上映開始20分前までならキャンセルOKというシネマシティのシステムが不幸中の幸い。とほほ。


in最近のIN

「ソフィ カル ─ 限局性激痛」@原美術館19.1.13

原美術館フランスの芸術家 Sophie Calleの作品展を観に、原美術館へ行ってきた(この時点では、48時間後にインフルエンザを発症するとは思ってもいなかったが、既に感染していたのか? ここで感染したのか?)。

Sophie Calleは、1953年パリ生まれの芸術家で、主に写真と言葉で構成した物語性の高い作品の制作で知られている。この展覧会は、1999年~2000年に原美術館で開催した「ソフィ カル『限局性激痛』」を、フルスケールで再現展示するもの。彼女が、恋人を置いて日本に留学した際、彼とやり取りした手紙と写真で構成された「不幸へのカウントダウン」となる第一部と、彼との突然の破局。そして、その夜の出来事を繰り返し振り返りながら、他人の辛い経験も聞くことで自らの傷を癒やしていく第二部から構成されている。私は、2016年の佐藤雅晴の展覧会の同時展示で、この第二部だけが展示されているのを観ているが、第一部から通してみるのは初めてだ。最初は、なんだか分からないのだが、最後まで見終わると、そのストーリーがすっかり腑に落ちると同時に、触れてはいけない傷に触れてしまったようなヒリヒリした印象を受ける展示だ。特に第一部から通して観ると、そのヒリヒリ感が辛い。

Sophie Calleの作品は、私小説の視覚化のような感じで、どちらかといえば苦手なタイプである。2013年に観た展覧会では、自分の母の死や、視力を失った人々に、彼らが覚えている最後に見たものを説明してもらった作品など、そこまでやるか、というものだった。ただ、その凄みには驚嘆せざるを得ない。そういった凄みの源が、この「限局性激痛」で描かれている体験だったのかと思うと、怖さも感じる展覧会だ。

ただし、通常の美術展と違い、大量のテキストを時系列に読んでいかないと堪能できないので、混んでない時に鑑賞するのが大切である。



ということで、出社も出来なかったわけですが、メールは常時繋がるし、電話会議で(他のインフルエンザでダウン中のメンバーも含め)会議も数件、開催。療養に専念すべき状況でも、普通に仕事ができてしまう事を、働き方改革と言って良いのかしらん?