Charlize Theronの主演作を観てきた。邦題は「タリーと私の秘密の時間」
主人公は、二人の子育てに苦労する中、三人目が生まれ、いよいよ疲労困憊する母親。見かねた弟夫婦の勧めにしたがって、夜間だけの子守を雇う事にする。やって来たのは、予想以上に若い女性。しかし、彼女は子守として完璧なだけでなく、溜まっていた家事もこなし、Charlize Theronの相談相手にもなってくれる。そして、朝、家族が目覚めるときには、もう帰っている。かくして、主人公の悩みも疲労も軽減していくのだが、実は、というお話。
ここで、影が薄いのが夫である。子供の宿題を見てあげたりはするし、決して、妻の事に無関心なわけではない。しかし、本当の子育ての大変さには気がついていないまま。育児の大変さに目覚めるMr. Incredibleとは大違い。この、夫側の無理解こそが今作の真のテーマかもしれない。
物語の最後に明かされる真相は、全くの予想外という訳では無いが、丁寧に伏線が張られていたことに気づく。ただ、結局は…という気もして、見る人によって受け取り方が大きく変わる作品だと思う。
そして、この映画で大きな話題になっているのが、Charlize Theronの役作りだ。元々、役柄によって体型から変えてくることで知られる女優だが、この作品のために18Kgの増量。出産と子育てのストレスで体形が崩れてしまった母親役にリアリティを出している。というか、リアルすぎて目を背けたくなるような姿に…。映画館のロビーには、この映画での彼女の等身大パネルと、その横に、撮影後、華麗なスタイルに戻った彼女の等身大パネル(18Kg増やした状態から、次回作のために23Kg減量したそうだ)が並べて展示されている。このパネルが一番の見所か。