IN/OUT (2018.8.19) |
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酷暑もようやく落ち着いてきて、これが本来の、昔から知っている夏の暑さだと思うような気温になりましたが、雲の様子からは初秋の雰囲気も漂ってきた今日この頃。毎年恒例、夏の矢野顕子祭の時期となりました。 最近のIN"Pop Aye" (18.8.18)シンガポール出身の映画監督 Kirsten Tanの長編デビュー作を観てきた。 舞台は、タイ。主人公は、大手不動産デベロッパーに務めるサラリーマン。創業時からの社員で、若いときから大型プロジェクトも手がけてきた優秀な建築家だ。しかし、中年となった今では、若手に邪険にされる会社生活。一方、家庭でも倦怠期気味の夫婦関係。そんな、冴えない中年男が、バンコクの街角で、見せ物になっている象と出会う。どうやら、この象は、彼が子供の時に知っていた、縁のある象(その因縁は、おいおい明かされていく)。彼は、衝動的に、その象を買い取り、故郷に連れて帰ろうとする。ということで展開する、象とおじさんのロードムービー この手の映画だと、道中で出会う人たちとの心温まる触れあいを描くというのが、定番の展開だ。確かに、この映画にもそういう部分はあるが、感動の強要という方向にはならない。道中、起きる出来事が、それぞれ、ちょっと予想の斜めを上を行くという感じ。そもそも、普通の道を象とおじさんが歩くというシュールな画面なのだ(もっとも、バンコク市内はともかく、地方の道路だと、象が歩いていても、特に誰も驚かないのがタイだ)。その、ちょっとズレた感覚と、タイの普通の田舎の風景、そして、象の歩く速度が、独特のテンポを醸し出す。 正直、深い感動がある訳ではないのだが、この雰囲気は嫌いじゃない。そして、象の自然な演技(?)が、とても良い味わいである。 なお、上映館のユーロスペースは、普段はマニアックな映画ファンが集まる所という印象だが、今回は、「カメラを止めるな!」人気で大賑わい。ちょっと、違う雰囲気になっていた。
名古屋ブルーノートに初めて行ってきましたが、東京と比べると、看板にコレジャナイ感を覚えてしまったと言っては、失礼ですかね。隣の神社のお祭りで、屋台が出ていたのを割り引いたとしても… |