IN/OUT (2017.2.12)

今年もスギ花粉のシーズンになってしまいました。症状が軽くなると聞いて、いつもより早めの1月終盤から薬の服用を始めたものの、これからピークに向かう中、どうなることか。


in最近のIN

"Miss Peregrine's Home for Peculiar Children"17.2.12

Tim Burton監督の新作を観てきた。邦題は「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」

実に、Tim Burtonらしさ満載の映画だ。主人公の少年は、子供の頃、祖父から「奇妙な能力を持った子供達」の話しを聞かされて育つ。そして、祖父が死の間際に残したメッセージに導かれ、少年は祖父の話が現実だと知る事になる。この辺の流れは、Tim Burton一番の傑作(だと私が信じている)"Big Fish"に近いところがある。

そして、主人公が出会う「奇妙な子供達」が、皆、いかにもTim Burton世界の住人だ。鉛の靴を履いていないと宙に浮いてしまう少女、体内に蜂を飼っている少年、透明人間、植物を自在に生長させる能力を持った少女などなど。みんな、ちょっと奇妙だけど純真な良い子達ばかり。「変わり者」扱いされた少年時代を送ってきたというTim Burtonの優しさが溢れているようだ。

そんな子供達を守っているのが、Miss Peregrine。文字通り、ハヤブサに変身できる能力を持った女性だ。演じるのは、Eva Green。本当にハヤブサに成れそうな、説得力有る演技が素晴らしい。

Miss Peregrineの時間を操る力によって、いつまでも年を取らない子供達。別の時間軸を生きる主人公は、祖父と想いを交わせていた少女に恋心を抱くが…。という、タイム・トラベル的な要素も加わり、なんともハート・ウォーミングで心地よい雰囲気の物語は、後半、悪の能力者との戦いという要素が加わる。

特殊能力を持った子供達のための特別な施設。そして、特殊能力を悪用しようとする勢力との戦い。これは、"X-MEN"と同じ図式だ。が、もちろん、このファンタジー映画では、アメコミ的派手なアクションにはならず、Ray Harryhausenにオマージュを捧げるような、(特殊能力で命を吹き込まれた)骸骨が活躍したりする、いかにもTim Burtonらしい戦いが繰り広げられる。

奇妙な能力を持つ子供達とその守護者。そして、彼らが安全に暮らせるための「ループ」。子供達がモンスターに狙われる理由。色々と凝った設定が詰め込まれていて、どうしても説明的になる部分があり、ラスト近くが失速してしまうのが勿体無い。が、個人的には、2005年の"Charlie and the Chocolate Factory"以降、イマイチの作品が続いていたと思っていただけに、ついに私が観たかったBurton世界が復活!という感触の映画だ。

あと、エンド・クレジットでかかるのが、Florence + The Machineの曲というのが、個人的には高ポイントなのである。



過去、甜茶やら、乳酸菌やら、色々試してきましたが、結局、私の花粉症対策は、第二世代抗ヒスタミン薬に落ち着いた感じですな。