IN/OUT (2015.11.29)

下呂駅前 冬の矢野顕子強化月間開始。週末は、下呂まで遠征してきました。コンサートだけの日帰りで、温泉は無しでしたが、嬉しいサプライズ有りの小旅行となりました。


in最近のIN

「ミチコさんとみね子さんに相談してみようか」@下北沢駅前劇場15.11.23

清水ミチコと能町みね子が、アンガールズの田中をゲストに招き、様々な人の人生相談に答える、という企画を観に、下北沢に行ってきた。

会場は、文字通り、下北沢駅改札の目の前にある「駅前劇場」。キャパ 180席の小劇場だ。演劇ファンでは無い私にとって、こういう空間に来るのは本当に久しぶりだ。かつて通った渋谷ジアンジアンよりもさらに小さく、学生時代のマイナー演劇鑑賞体験を思い出す。

今後、シリーズ化されるかもしれない企画の第一回ということだが、三人とも、企画の趣旨を聞かされたのは、つい昨日今日の話らしい。さらに、ゲストのアンガールズ田中は、13時までお台場で仕事。このイベントが13時30分開始という間に合う訳が無い時間設定で、当然遅刻。ということで、事前に作り上げた笑いでは無く、限りなくフリートークに近い感じで舞台は進行。さらに、ビデオで相談を寄せた有名人というのが、ザブングル 加藤、キング・オブ・コメディ 高橋、放送作家の寺坂直毅という、マニアックな人選。ほとんど、分かる人だけ分ければOKという感じだ。

で、そういうのが「分かる」人達が集まっているわけで、会場の反応は良い。アンガールズ田中の、さすがTVで鍛えたプロフェッショナルさと、能町みね子のクールさ、そして清水ミチコの(実は計算された)暴走を楽しむ。

果たして、主催者の思惑通りシリーズ化されるのかは疑問だが、面白いものを見せていただいた。


"Spectre"15.11.27

007の新作を観てきた。監督はSam Mendes。Bondを演じるのは、これが4作目となるDaniel Craig。

スパイ映画大豊作の2015年。トリを飾るのは、本家本元の007。これぞ、英国スパイ映画という王道ぶりを見せつける傑作だ。さらに言えば、"Casino Royale"から始まるDaniel Craig版Bond映画が、一つの大河ドラマとして完結するところも見所だ。Bondの生い立ちの秘密が語られ、M、Q、Moneypennyらシリーズ・キャラクターも大活躍。Bond Girlには、メインのLéa Seydouxと、年増(失礼)のMonica Bellucciを配し、お色気面も充実。これぞ、007という快作だ。

敵役は、007の宿敵 Spectre(初期007の定番悪役だったが、その後、著作権問題がこじれ、40年以上、映画には登場していなかった)。率いるBlofeldを演じるのは、Christoph Waltz。彼も、ハマり役だ。

先日観た、"The Man from U.N.C.L.E."が、舞台を冷戦時代に据え置いていたのと対照的に、007の舞台は現代。MI6の解体や、"00 Program"の廃止に苦悩するMなど、いかにも現代風の組織ドラマが繰り広げられる。これはこれで面白い。

あと、笑ってしまったのが、Spectreの首領 Blofeld登場シーンに、ちゃんと猫も出てくるところ(Blofeldと言えば、膝に抱いたペルシャ猫、と言うのは、昔からのお約束。「猫を抱いた悪役のボス」というのは、その後、悪役のステロタイプとして、実に多くのパロディを生んでますな)。また、Bondの魅力に瞬時にイチコロになる女性というあり得ない展開も、ここまで堂々とやられると、許せてしまう。とにかく、シリーズ映画の醍醐味がてんこ盛りなのである。

唯一、惜しいのは、一つ一つのシーンが、私にはちょっと長すぎると感じたこと。好意的に捉えれば、重厚な雰囲気を高めているのだが、あと少しずつ刈り込めば、もっと私好みのリズムになると感じた。



下呂温泉。駅に降り立ったときには、芸妓さんがビラ配りをしていたりして、古くからの温泉町だなと感じたのですが、通りを歩いているのは意外なほど若い観光客が多く、ちょっと驚きました。次の機会があれば、泊まらねば。