IN/OUT (2015.5.24) |
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最近のIN岡山へ行く (15.5.17)矢野顕子の公演を観るついでに、岡山へ行ってきた。公演日は日曜だが、せっかくなので、前日のANA最終便で岡山入り。岡山駅前のホテルで一泊し、日曜、朝から町へ出る。私は、小学校二年生から3年ほど、岡山市に住んでいたのだ。とはいえ、うん十年前の話。どれぐらい覚えているものだろうかと思いながら、路面電車(岡山電気軌道 東山線)に乗車。
最初に向かったのは、昔住んでいた家の辺り。電車から見える駅前近辺の町並みは、すっかり変わっているようだが、電車が進み、「中納言」辺りになると、何か記憶に引っかかってくる風景が拡がる。そして、終点「東山」で下り、子供の頃、良く散歩に来ていた公園をぐるっと回って、かつて住んでいた「門田屋敷」方向へ。昔の家の場所を思い出そうとするが、これは難しい。住宅は結構、建て変わっているようだし、正確な住所を覚えていない。それでも、近所にあった見覚えのある旧家を見つけ、懐かしい匂いのする静かな住宅地を歩き、通っていた小学校へ。ここも、校舎の様子などは全く覚えていない。それでも、子供の頃の記憶とは妙なもので、東山公園から石段を登った先にある神社にあったおみくじの真っ赤な自動販売機や、小学校の校門に埋め込まれていた「室戸台風の水害の際の最高水位」を示すプレートなど、妙に些細な物の記憶が鮮明に蘇ってくる。よく見ると、水害の説明文が書かれた銘板は、平成になって取り替えられたみたいだし、おみくじ販売機も代替わりしているのだとは思うが、それでも、ちょっとしたタイムスリップ気分だ。 そこから、徒歩で後楽園へ向かう。比較的近所だったので、よく訪れていた名勝だ。周囲の美観も保たれているようで、橋から眺める風景は記憶にあるとおり。子供の頃に「広大」と思っていた場所を大人になって訪れると、ガッカリすることが良くあるが、さすがは天下の名園。今、中に入ってみても、十分広い。何より、こういう和の美しさは、年を取った今の方が心に響いてくるようだ。 記憶にある後楽園と変わっているのは、意外なほど欧州からとおぼしき観光客が多いことか(前泊したホテルのバーでも、ご陽気な集団が居て驚いた)。ただ、茶摘み祭というイベントが開催されていたのだが、そのBGMを流すスピーカーの音質が酷すぎるのが興醒め。当局の方には、視覚だけで無く、聴覚も含めた五感全てを満足させるもてなしをお願いしたいところだ。 後楽園を出て、烏城(岡山城の場合、「からす」ではなく「うじょう」)を回る。朝から、相当歩いたので、路面電車で駅前の繁華街に戻って喫茶店で一休み。再び路面電車に乗って烏城周辺に戻る。今日のコンサート会場は、この近くにある、閉校になった小学校の体育館という場所なのである。 開演まで、もう少し時間があったので、岡山を代表する商店街「表町」をぶらぶらしてみるが、悲しいかな、今や、商業の中心地の座は、駅前のイオンモールや地下街に奪われているようで、表町のアーケード街も、天満屋デパートも、人通りは少ない。ちょっと、寂しい。 その後のコンサートは、演奏はもちろん、会場の雰囲気も素晴らしく、堪能。19時30分頃の新幹線に乗って帰京。 名古屋へ行く (15.5.23)今週もまた、矢野顕子の公演を観るついでに、名古屋へ行ってきた。公演場所はお隣の長久手市。公演開始時刻が17時30分と早めなので、今回は日帰り。 名古屋に着いて、まずは、例によって名古屋港水族館に向かう。これで4回目の訪問なのだ。 この水族館の特徴は、イルカ、アザラシ、ベルーガなど哺乳類の展示(と、芸を仕込むこと)に力を入れていることだ。昨年訪れた時は、まだ名前が付いていなかった水族館生まれのシャチには「リン」という名前が付いて、随分随分大きくなっている。 イルカショーの芸のレベルは素晴らしく高いのだが(イルカと同じくらい、トレーナーのお姉さんも身体を張って活躍するところが見所)、ショーとしての構成がいささか野暮ったいところや、深海魚に関するマニアックすぎる展示など、観光水族館としてはバランスが悪いところを感じてしまうのは、相変わらず。しかし、私がこの水族館の一番の見所だと思っている、トレーナーの方々が、楽しそうにイルカやシャチのトレーニングをしている所を今回も見ることが出来て、和む。 その後、地下鉄で藤が丘まで行き、そこから磁気浮上式鉄道「リニモ」に乗って、長久手の公演会場へ向かう。HSST方式で商業運転をしている唯一の路線だ。磁気浮上なので、車輪の震動が無く、快適な乗り心地。ただし、リニアモーターカーといっても、超高速ではなく、最高速は100km/h。営業的には苦しく、交通系ICカードを導入する予算も無いらしい。未来的に徹しきれないところが、なんとも… コンサート終了後、名古屋駅に戻り、新幹線ホームできしめん、車内で味噌カツ弁当を食べて帰京。 長久手文化の家に併設されている和風カフェのメニュー。ぱっと見、お上品な和食屋さんなのですが、さすが名古屋文化圏。モーニングサービスはしっかりあるのですな。 |