IN/OUT (2009.8.23) |
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この週末は、超多忙。ということで、先週行って、まだ書いていなかった展覧会ネタで一つ。 最近のIN「アイ・ウェイウェイ展 何に因って?」 (09.8.16)森美術館で開催中の展覧会に行ってきた。 アイ・ウェイウェイ(艾未未)は、1957年生まれの中国の芸術家。美術だけでなく建築の分野でも活躍し、北京オリンピックのメインスタジアム=「鳥の巣」設計では、スイスのHerzog & de Meuronとコラボレーーションを行っている。 実のところ、鳥の巣のデザインがあまり好きで無いので、それほど期待せずに出かけたのだが、予想を裏切る、迫力ある展示に圧倒された。1トンのプーアル茶を、一辺1メートルの立方体に固めた作品(この状態でも、プーアル茶の特徴である後発酵が続いている=プーアル茶の本質を保っている)や、丸い穴が開いた大きなタンスのような立体が並び、穴を見る角度によって月の満ち欠けが見える作品など、とても力強い。ただ、年代物の壺を割る場面を写した写真など、伝統への挑戦的な作品は、ちょっと肩に力が入りすぎているような感じもある。 展示作品の素晴らしさもさることながら、この展覧会で特筆すべきは、写真撮影が許可されていることだ。もちろん、三脚やフラッシュの使用、動画の撮影は禁止されており、さらに写真の使用はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で許諾されるというルールに従う必要がある。場内では、本格的な一眼を持ってきている人から携帯電話で撮影している人まで、沢山の人が写真を撮っていた。この人達が、ブログなどに載せるときに、ちゃんとルールを守るかどうかで、このような仕組みが今後定着するかどうか決まると思うが、とても素晴らしい試みだと思う。私もカメラを持って行けば良かったと後悔。 「スカイ アクアリウム III」 (09.8.16)森美術館に行ったついでに、東京シティビューで開催されている「スカイ アクアリウム」も覗いてきた。 これは、今年で三回目となる夏のイベント。六本木ヒルズの展望台の一角に、美しい水槽を並べ、涼を呼ぼうという趣向。サブタイトルが「天空の水族館」となっているが、「水族館」としては、見るべき物は無い。しかし、その見せ方に徹底的に拘っている。水槽内のレイアウトや照明に工夫を凝らし、一つ一つの水槽が、美術作品のような美しさだ。特に、和風に徹底した金魚のディスプレイや、幻想的なクラゲが素晴らしい。 展示されている観賞魚の数と種類で言えば、先日行ってきた東京タワー水族館の方が、はるかに規模がでかいが、その演出にかけた努力(とお金)は、おそらく、東京タワー水族館とは一桁も二桁も違うと思う。 まぁ、この週末はブルーノート東京での矢野顕子トリオ公演に行く時間だけは確保できたので、肉体的にはともかく、精神的にはリフレッシュ完了。 |