IN/OUT (2024.11.24) |
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冬の矢野顕子強化月間、スタート。今年は、前回の一連の来日公演から割に短い間隔での再来日です。 最近のIN「ポケモン×工芸展—美とわざの大発見—」 @ 麻布台ヒルズ ギャラリー (24.11.22)ポケモンと工芸を掛け合わせるという異色のコラボレーション企画の展覧会を観に、麻布台ヒルズ ギャラリーに行ってきた。一瞬、キワモノっぽく感じてしまうが、2023年に石川県の国立工芸館で始まり、国内外を巡回してきたガチのアートプロジェクト。参加した工芸アーティストは、人間国宝も含む一流揃い。 例えば、吉田泰一郎による金工×「イーブイとその進化形」。伝統的な技法を惜しみなく注ぎ込んだ迫力。 迫力ということでは、葉山有樹の「森羅万象ポケモン壺」。存在感たっぷりの陶器だが、近寄って表面を凝視すると、びっしりと描き込みがなされている。どれだけの時間と労力を掛けたのか、気が遠くなる。 新實広記の「つららおとし」は、ガラスを用いたインスタレーション。これは、完全に現代美術だ。 この他、木工、漆芸、染織等々、様々な工芸技法を駆使した作品が並ぶ。 特に印象的だったのは、桝本佳子の信楽焼「ロコン」や「リザードン」など。信楽焼の素朴な質感と壺の丸みが、ポケモンの造形と不思議な調和を見せている。 と、見事な工芸作品を楽しんではいたのだが、正直、私はゲームの類いはほとんどやらない。ポケモンも、一般常識として知っているだけで、プレイしたことは無い。それでも、ピカチュウは分かる。と言うか、その程度の知識で申し訳ないという気もする。 そんな私でも目を奪われる作品が並んでいるのだから、相当凄い、とも言えるが、やはり、私ごときが鑑賞しているのは、ポケモン好きの人からしたら噴飯物かもしれないな…。 ”MUUUSE:MUSIC MUSEUM” @ TOKYO NODE (24.11.23)⾝体ごと⾳楽に没⼊する新感覚の⾳楽体験ミュージアム、という物を観に、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの高層部にあるTOKYO NODEに行ってきた。 「TOKYO NODE」と「J-WAVE」がタッグを組み、⼀流のクリエーターによる表現と最先端演出により、クラッシックから、ポップス、AIが作曲する⾳楽まで、イマーシブな⾳楽体験を提供する、という惹句からは、何のことやら全く分からないが、果たして……。 地下2階から、エレベーターとエスカレーターを乗り継いで、分かりづらさMaxの動線に辟易しながら、地上45階へ。 場内に入り、最初の空間は、天球型ドームにプロジェクションマッピングを投影し、32.2チャンネルの立体音響で、蓮沼執太による音楽を浴びるというもの。床に置かれたビーズクッションに身を沈め、ボーッとしている分には心地よい。 次の大空間は、24m×4.5mの大画面&高解像度のLEDディスプレで、ライヴ映像に没入するという趣向。 投影されるミュージシャンは、TM NETWORK、YOASOBI、THE YELLOW MONKEY、角野隼斗、nævis(ナイビス)、UVERworld。 7月に行われた角野隼斗の武道館公演は、観に行けなかったが、どんなものだったのか興味を持っていたので、この機会に映像を見ることが出来たのは、ありがたい。 それ以外だと、やはり、私の世代だと、THE YELLOW MONKEYのパフォーマンスのカッコ良さに痺れる。逆に、TM NETWORKは(もちろん、音は好きだが)ライヴ映像は、時代について行けてない感が痛い…。そして、この幅広のLEDディスプレイを最も効果的に使った編集をしていたのが、UVERworld。これまで、ほとんどチェックしていなかったミュージシャンだが、ちょっと見直してしまった。 その他、水曜日のカンパネラのメンバー、ケンモチヒデフミがプロデュースする「木曜日のカンパネラ("水曜日のカンパネラ"の世界観をAIで1日先まで拡張)」の音響と、ファイバービームによる光の演出を体験する空間など。 まぁ、全体を通して、いかにも「意識高い系の人が企画した音楽空間」という面倒くささが鼻につくイベントではある。やたらとカッコつけてる割には、展示の全てが予想の範囲内というのはキツい。 ということで、私としては微妙な評価ではあるが、流れていた素材自体はハイ・クオリティなので、退屈はしなかった。 そろそろ、年末感も高まってきました。例年にも増して、今年は諸々せわしないです。 |