IN/OUT (2022.12.11)

冬の矢野顕子強化月間、絶賛開催中です。


in最近のIN

「企画展 江口寿史イラストレーション展 彼女 -世界の誰にも描けない君の絵を描いている-」@ 千葉県立美術館22.12.10

千葉県立美術館江口寿史の回顧展を観に、千葉県立美術館に行ってきた。

2018年5月に金沢21世紀美術館で開催されたのを皮切りに、これまで、明石、筑西、青森、旭川、長野、盛岡の各都市を巡回。8会場目にして、ついに「すすめ!!パイレーツ」縁の千葉県での開催である。

千葉県立美術館約500点の作品が並ぶ会場。その全てが美少女。壮観だ。江口寿史は、「素敵な女の子を見ると、付き合いたいとかじゃなくて、自分がその子になりたいと思う」と語っているが、その感性が、いやらしさが無く透明感の高いイラストを生み出しているのだと思う。

千葉県立美術館元々は、ギャグ漫画家としてキャリアをスタートしたので、1977年連載開始の「すすめ!!パイレーツ」の扉絵の原画なども展示されているが、やはり、イラストレーターとして手掛けた作品が多い。

千葉県立美術館巡回の会場毎に実施された「ライブドローイング」での作品や、公募女性モデルをボールペン一発描きでスケッチした「ライブスケッチ」での作品も展示されている(その模様を収録したヴィデオも上映されていた)。これらの開催期間中のイベントにも参加したかったのだが、競争率高く、ギブアップしたのは残念。

千葉県立美術館また、音楽好きの彼の絵からは、メロディーが聞こえてきそうなところも、好きなところだ。DevoやKraftwerk といったニューウェイヴ系ロックへの言及や、矢野顕子のアルバム・ジャケットやツアー・グッズを手掛けているなど、音楽の嗜好に自分と共通点があるところも、私が彼のイラストに惹かれる所以だろう。

千葉県立美術館最新の作品群として、現在も表紙を手掛けている季刊誌「リアルワインガイド」の表紙原画も多数展示されていたが、特にこれが、お気に入りの一枚。

なお、千葉県立美術館を訪れるのは初めてだった。このような、素晴らしい展覧会を開催する一方で(しかも、500円という安さ!)、入場料などは現金払いしか受け付けていなかったり、館内のカフェレストランが昭和チックな趣だったりして、何だか垢抜けない。最近は、地方自治体が運営する美術館も、相当お洒落なところが増えている中、これはこれで「有り」だな、と感じた次第。



今回は、矢野顕子の来日と上原ひろみのジャパンツアーが重なっていて、多忙な一ヶ月になりそうです。