IN/OUT (2022.5.15)

先週は、久しぶりの海外出張でした。行き先はイギリス。

Macdonald Frimley Hall Hotel and Spa目的地はロンドンでは無く、郊外のオフィスで、一番近い都市はWindsorなのですが、ちょうど、王室の行事 Royal Windsor Horse Showが開催されていて、ホテルはどこも満室。現地側がアレンジしてくれたのはCamberleyという町にある、カントリー・ハウス・スタイルのホテル。ここに4泊。

Macdonald Frimley Hall Hotel and Spaホテル自体もビジネス向けとは思えない佇まいですが、日本では、まず見ないスタイルの剪定を見ると、さらに異国情緒が増します。


in最近のIN

英国出張覚え書き22.5.10~15

出張の事前準備として、現地でのデータ通信用にUbigiの一ヶ月間 3GBで12米ドルのeSIMをスマートフォンにインストール。あとは、帰国時の検疫をスムースにするため、厚生労働省の指示に従い、MySOSというアプリもインストールし、事前に登録できるワクチン接種証明などのアップロードを済ませる。

現在、ロシア上空を飛行できないため、行きの羽田・ヒースロー直行便はアラスカ上空を飛ぶルートで15時間(昔なら、給油のためにアンカレッジ空港に降りていたルートだが、今の航空機の性能だとノン・ストップ)。長い。

イギリスへの入国は、カードも検疫もなく、簡単至極。ヒースロー空港は、バケーション・シーズンかのような混み具合で、マスクしている人は、ほとんど見かけない。

ホテルもオフィスも、周囲に店など殆ど無い田舎にあったため、良くも悪くも缶詰状態だったが、一時、オフィスを抜けてヒースロー空港にあるPCR検査場に行く。日本に帰国する際、出国の72時間以内に既定の書式で発行されたCOVID-19の陰性証明が必要なのである。これを、MySOSに登録。なお、田舎だったせいか、イマイチ電波の強度にムラがあったが、UgibiのeSIMは便利に使うことができた。

まだ、便数が減っており、帰りは直行便が飛んでおらず、パリ、シャルル・ド・ゴール空港での乗り継ぎになってしまった。シャルル・ド・ゴールも、ヒースローと同じく、大変な賑わいぶりで、コロナの影響は殆ど感じない。乗り継ぎ時間が6時間もあったので、相当、時間潰しに苦労するかと思ったのだが、まず、British Airwaysのフライトが到着したターミナル2Aから、JALのフライトが出発するターミナル 2Eに行くのに、迷いに迷う。この空港、建物一つ一つは綺麗だし、売店やトイレも小洒落ている。しかし、増設に増設を重ねた結果なのか、とにかく構造が分かりづらい。シャトル・バスを乗り換えるという手間を掛けて移動していたら、かなり時間を消費してしまった。さらに、ターミナル2Eにある、私が使っているカードで利用可能なラウンジに行こうとすると、今度はシャトル・トレインに乗る羽目になる。ターミナル2Eの中にも、Gates K、Gates L、Gates Mの三つの建物があり、シャトルに乗らないと移動できないのだ。ここまで来ると、悪意を持って設計された迷宮のようだ。

パリ・羽田間は、ロシアを避け、南側の中央アジアや中国、韓国の上空を通るというルートで約14時間。長い。

あと、イギリスでもフランスでも、クレジットカードのコンタクトレス決済がとても普及している。日本のPayPayやSuica並だろうか。もちろん、日本で発行されたカードでも、コンタクトレス決済対応なら問題なく使うことができ、現金を使うことは全く無かった。

そして、最後の難関は日本への入国。MySOSの準備は完璧だったが、厚労省が言う「ファストトラック」の語感からはほど遠い煩雑さだ。確かに、紙を書く局面は軽減されるが、何度もチェックがあり、唾液の検体を採取し、その結果が出るまで待たされる。結局、飛行機が着陸してから、2時間を要した。英仏の空港とは大違いだ。もちろん、医療体制の逼迫度合いなど、私は詳しい知見を持っていないので、軽々しく英仏並みにするべきとは言えないが、これじゃあ、海外から日本に来ようと思う人は、一向に増えないだろうなと思う。


out最近のOUT

"Doctor Strange in the Multiverse of Madness"22.5.8

MCUの新作を観た。今回は、"Spider-Man: No Way Home"で取り入れらた多元宇宙(マルチ・バース)を舞台に、Benedict Cumberbatchが扮するDoctor Strangeが大活躍という趣向である。

いつもながらの職人技で、巧みに作られた娯楽映画だと思う。The Fantastic Fourや、X-Menといった、これまでMCUに登場していなかったキャラクター達=Marvel Comicsに登場する秘密結社 ”Illuminati”への言及はアメコミ・ファンへの楽しいサービスだし、後半、Sam Raimi監督らしいホラー風味の演出が連打されるのは、文句なしに楽しい。ただ、ちょっとワチャワチャし過ぎで、私は、心から楽しむ、ということにはならなかった。

何よりも、敵役に魅力が無い。その動機がパーソナル過ぎて(その割には、派手に人を殺したりする)、話に入り込めない。Disney+で配信されたTVシリーズ ”WandaVision”を観ていないと理解が覚束ないらしいのだが、そういう前提条件に頼らないと成立しない映画作りは嫌いだ。また、マルチバースという設定は、ご都合主義と表裏一体のリスクを孕んでいると思うのだが("Spider-Man: No Way Home"での活かし方には感心した)、今回は、超ご都合主義に堕していると感じるのだ。



Windsor Castle最終日の仕事終了後は、Windsorの町に行き、現地スタッフと中華料理。

River Thames at Windsorこじんまりとした町ですが、立派なお城とテムズ川。良い雰囲気の町並みで好印象。そして、イギリスの中華は美味しい。