IN/OUT (2022.2.6) |
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COVID-19以来、多くのことが変わってしまった世の中ですが、この時期になればスギ花粉の飛散が始まるという自然の摂理は(残念ながら)変化無し。飛び始めましたね。 最近のIN"Ghostbusters: Afterlife" (22.2.5)1984年の大ヒット作 "Ghostbusters"の続編となる映画を観てきた。このシリーズは、2016年にリブート作Ghostbustersも製作されている。やや期待外れなところもあったが、主人公達を女性にした意欲作だった。果たして、本作は… こちらは、リブートでは無く正統の続編。主人公は、Harold Ramis(2014年に逝去。今作は、彼に捧げられた作品でもある)が演じたGhostbustersの一員、Dr. Egon Spenglerの孫娘という設定だ。舞台をニューヨークでは無く、田舎町にしたのが新機軸。 正直、前半は、演出がもたついている感じだ。”Who you gonna call?”が、実に適切なタイミングで使われるところなど、笑える場面もあるのだが、もう一つ、スピード感に欠ける。しかし、終盤になると。オリジナル版を知っている世代には堪らない展開となって盛り上がる。もっとも、若い世代にはピンと来ないかもしれないが。 2016年のリブート版が、いかにも1980年代らしいオリジナルを、2010年代風にアップデートしようとするチャレンジ精神溢れる作品だったのに対し、今作は、徹底的にノスタルジーに訴えかける作戦である。監督が、オリジナル版の監督 Ivan Reitmanの息子、Jason Reitmanだから、仕方ないのかもしれないが、志が高いとは言えないだろう、しかし、意欲が空回りした感じのあるリブート版よりも、昔懐かし感満載の今作の方が楽しいと感じてしまうのも事実だ。そして、今更ながら、オリジナル作のDan Aykroyd、Bill Murray、Harold Ramis、Ernie Hudson、さらにはSigourney Weaveといった出演者達は、本当に素晴らしいアンサンブルだったと実感するし、今作が、彼らに最大限の敬意を払った作品になっているところが、オールド・ファンには堪らないのだ。 最近のOUT"The 355" (22.2.5)世界各国の女性諜報部員達が活躍するスパイ映画を観てきた。 出演者が、やたらと豪華。米国 CIAエージェント役が Jessica Chastain、ドイツ BNDエージェント役が Diane Kruger、英国 MI6エージェント役が Lupita Nyong'o、コロンビアの諜報組織付のセラピスト役に Penélope Cruz(彼女だけが、本職のスパイでは無いところがミソ)、そして、中国政府のエージェント役が Bingbing Fan(范冰冰)。彼女達が、出身母体を超えた絆を結び、全世界を危険に陥れる恐るべき発明品をテロリストから奪取するため、世界を股にかけて大活躍。 これだけのメンバーを揃えて、製作陣(Jessica Chastainがプロデューサーに名を連ねている)が作りたかったのは、ハードボイルドなバディ映画を女性だけで成立させる。ということだったのだろう。しかし、設定とストーリーが中二病感満載。物語のキーとなる発明品というのが、「ぼくのかんがえたさいきょうのデジタル・デバイス」といったレベルだし、彼女達の活躍も、いかにもクールでイケてるでしょうという鼻息が聞こえてきそうなわざとらしさだ。それならそれで、B級テイストで攻めてくれれば、憎めない馬鹿映画(褒め言葉)になったと思うのだが、なまじ超豪華俳優陣が集結してしまったので、B級に撤するわけにもいかず、A級風の馬鹿馬鹿しい映画(貶してます)に堕してしまっていると思う。 中国での脱税問題で社会的に抹殺されるかと思われていた范冰冰が、無事にスクリーンに復帰できたことは、唯一、良かった点か。 加齢とともに体質が変わり、花粉症が治ったという人の話を聞いたりもしますが、そのような幸運は今年も私には現れなかった(加齢は順調だけど…) |